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反逆する武士

日本経済

『キミのお金はどこに消えるのか』を読む。緊縮財政への解毒剤になる

投稿日:

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年2月1日(令和2年2月1日)

本日も書評になります。
大変申し訳ございません。

あまりにも多忙でして、精神的に追い詰められております。

今回は『キミのお金はどこに消えるのか 』についてレビューさせていただきます。

私の立場を明確にしてみる

積極財政派(建設国債及び特例国債の新規発行を財源として、公共事業や減税を積極的に行うべし)

日本経済成長主義過激派(年間10%以上の経済成長を以て、環境改善、相対的貧困率の下落、格差是正を目指すべし)

リフレ懐疑派(日銀の異次元緩和だけでは非効率的過ぎる)
現代貨幣理論を支持しているが、就業保証プログラムには懐疑的です。

私の経済学履歴

某国立大学経済学部卒。
ミクロ経済学、マクロ経済学、経済学史、国際金融の基礎、金融政策の基礎、会計学の基礎など受講。

日本経済を復活させるには具体的に何をどうすればいいのか研究。
経済学関連の書籍を日常的に読む。

今回の書籍評価基準

1、お金のおもしろさを読者に伝えることができたのか
2、お金の仕組みや経済についてわかりやすく伝えられたか
3、コミックエッセイとしておもしろいのか

以上の前提をご理解の上、私のレビューを参考にご購入を検討していただければ幸いに存じます。

まず率直に申し上げて「評価しにくいな」と感じました。
本当に基本的なことしか書いてないので(笑)

良かった点

良かった点としては、月さんとの対話により、様々なことに言及する守備範囲の広さでしょう。

「お金」という身近に存在するものを物語の主軸に据えており、経済に興味を持つきっかけ作りとしては秀逸です。

経済を語るってなると身構えたり、理解できない難解なことだと思い込み、
思考停止してしまう日本人が多いので、こういった軽めのコミックエッセイから
始めた方が「導入」としては適切なのではないかと思います。

途中で絵柄が激変したのには笑いましたよ(笑)
まさかこんなギャグ要素を織り交ぜてくるとは想定外でした。

また、個人的におもしろいと感じたのは「お金とは信用を媒介するためにある」
という吹き出しがある第3話です。

こういったお金の根源的なところを、わかりやすくご紹介していただけたのは見事です。

お金のおもしろさを伝えることができるコミックエッセイだと思います。
少なくとも私には伝わりました。本当にありがとうございました。

悪かった点

悪かった点については、以下3点ほど挙げさせていただきます。

1、あまりにも説明が雑過ぎる
2、抽象的で理解が難しい箇所があった
3、全く不要だと感じるお話があった

【1】に関して説明します。
本書の中でユーロ及びギリシャに関して言及している箇所があるのですが、
あまりにも説明が雑過ぎて理解できない人が多いのではないかと。

我が国日本のように「独自通貨(円など)」を国内流通させている国家と、
ギリシャのように「共通通貨(ユーロ)」を国内流通させている国家では前提が違います。

欧州中央銀行(ECB)とは何かとか、ユーロとは何かという説明がほしかったです。

せめて欄外に記載するとか、漫画にするのが難しいというのであれば、別ページにコラムとして詳細な説明を入れたらよかったのでは?
その他でも省略し過ぎていたり、説明が雑なところが散見されました。

【2】について説明します。
第8話にて、井上純一氏は結局何をどうすればいいのかという処方箋を提示します。

その中であまりにも抽象的な文言がございました。
「①公共事業をちゃんとやる」

ちゃんとやるって何?
文脈から読み解けば公共事業を増やせって話なのでしょうが、
どれくらい増やせばいいの?何をどうするの?

国土強靭化のことなの?
穴掘って埋めればいいの?

詳細な説明が無理なら、せめて〇〇兆円増やせとか、具体的な金額を示してほしかったです。

それも駄目なら「公共事業を増やす」と明言するだけでもよかったのでは?
抽象的でわけわからんことになってますよ。

【3】について説明します。
マルクスの話は不要だったと思います。

井上純一氏のコミックエッセイに記載する必要性が理解できませんでした。
※私がバリバリの反共産主義者だからかもしれません。

総括:★★★★☆

話をまとめると、緊縮財政病を克服した経済人にとっては「ふつう」のコミックエッセイです。

緊縮財政病に罹患している患者にとっては「解毒剤」になるでしょう。
緊縮財政病に罹患するかもしれない一般人にとっては「予防接種」になるでしょう。

銀行預金の又貸しを堂々と主張(笑)

最後になりますが、上記の書評に対して、追記することがございます。
それは銀行預金の又貸しを堂々と主張してしまっているということです。

これって、確実に現実を説明できていないわけなのです。
少なくとも、商業銀行の貸出は銀行が保有する現金・預金による制約を受けません。

簡潔に言えば、現金が100万円預けられているだけの商業銀行が存在していたとして、たった一社に対して、もしくは一個人に対して100万円よりも多くの貸出が可能ということです。

普通は、預金を元手に銀行が貸出を行うことから信用創造がスタートすると考えられている。
しかし、MMT=信用貨幣論では「銀行が貸出を実行すると、直ちに同額の預金が生まれる」と考える。一般の人には不思議に思われるかも知れないが、これは金融界に属する人間には常識だと思う。
実際、貸出を行うということは(貸出に関する契約書等を別にすれば)、「貸出先の預金口座に貸出額に等しい預金を書き込む」ことに他ならないからだ。貸出の原資としての預金を事前に必要とはしない。
原資が必要になるのは、貸出先の企業が支出をすると預金が自行から他行に流出するからであり、その場合の不足資金は預金でなく市場(日本ではコール市場、米国ではFF市場など)で調達してもよい。

https://www.fujitsu.com/jp/group/fri/knowledge/opinion/er/2019/2019-7-1.html

上記の内容は現代貨幣理論において、いわゆる万年筆マネー(最近ではキーボードタッチ・マネーと呼称するのが適切)のことです。

貸出先の預金口座に貸出額に等しい預金を書き込むことにより、無からお金が創造されます。
これを貨幣創造と言います。

逆に、借金を返済するために口座から預金が無くなった場合は、貨幣破壊と言います。

無から生まれたお金が消滅することから、この呼び方は妥当と言えます。

イングランド銀行の四季報でも紹介されているこの話は、私が某国立大学で学んだ信用創造とは似て非なるものだったため、驚愕しました。

おそらく、井上純一氏は主流派経済学を勉強していたので、何の疑問を持たずに、又貸し理論を信じてしまったのでしょう。

ある意味、経済に関する素人の限界なので、これ以上追及しても酷な話です。

以上です。

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