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日本経済

子供の貧困対策に関する大綱が閣議決定される。子供の貧困の新指標も

投稿日:

子供の貧困
Dunhillさんによる写真ACからの写真

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年12月1日(令和元年12月1日)

子供の貧困対策に関する大綱が閣議決定

政府は29日午前、平成26年以来5年ぶりの改定となる「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定した。
貧困家庭の実態を把握するための指標に、新たに公共料金の不払いの経験がある世帯の割合などを追加し、計39指標に拡充した。
新大綱に基づき、子育てや貧困を家庭だけの責任にせず、生まれ育った環境で子供たちの将来が左右されないよう国や自治体が必要な支援策を展開する。

https://www.sankei.com/politics/news/191129/plt1911290005-n1.html

日本政府が2019年11月29日に「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定しました。

FC2ブログを運営していたときから、子供の貧困対策について興味関心が高いので、ときどきは記事で取り上げておりました。

上記の「子供の貧困対策に関する大綱」について、とても気になるのが、子供の貧困度合いを測定するための新指標がどのようになっているかということでございます。

衣食住において貧しさを感じている子供たち

食料又は衣服が 買えない経験
ひとり親世帯 食料が買えない経験 34.9%
       衣服が買えない経験 39.7% (平成 29 年)

ひとり親世帯のうち、過去1年間に経済的な理由で家族が必要とする食料又は衣服が買えないことが「よくあった」、「ときどきあった」、「まれにあった」と答えた世帯の割合(※)(出所:生活と支え合いに関する調査(特別集計))
(※) 食料が買えない経験(よくあった6.7%、ときどきあった11.8%、まれにあった16.4%) 衣服が買えない経験(よくあった10.0%、ときどきあった10.5%、まれにあった19.2%)
子供がある全世帯 食料が買えない経験 16.9%
衣服が買えない経験 20.9% (平成 29 年)

子供がある世帯のうち、過去1年間に経済的な理由で家族 が必要とする食料又は衣服が買えないことが「よくあった」、 「ときどきあった」、「まれにあった」と答えた世帯の割合(※) (出所:生活と支え合いに関する調査(特別集計))
(※) 食料が買えない経験(よくあった2.5%、ときどきあった5.1%、まれにあった9.2%) 衣服が買えない経験(よくあった3.0%、ときどきあった5.6%、まれにあった12.3%)

出典:子供の貧困対策に関する大綱.pdf

上記の統計結果を見て、凄く感情的になってしまったのですが、まずは淡々と事実関係を整理しましょう。

ひとり親世帯で、食糧が買えない経験をしたのが約35%、衣服が買えない経験をしたのが約40%になります。

これは子供がある全世帯における経験割合と比較すると、2倍程度になっております。

相対的貧困という問題を抱える日本の闇深さが垣間見える指標であると言えるでしょう。

子供の貧困対策に関する大綱を全文読み、特に興味深い内容について言及させていただくならば、子供の貧困は自己責任であるという考えを全否定しています。

貧困の状況にある家庭では、様々な要因により子供が希望や意欲をそがれやすい。
そうした中で、目指すべき社会を実現するためには、子育てや貧困を家庭のみの責任とするのではなく、地域や社会全体で課題を解決するという意識を強く持ち、子供のことを第一に考えた適切な支援を包括的かつ早期に講じていく必要がある。
こうした基本的な考え方の下、子供の貧困対策を総合的に推進するため、政
府として、ここに新たな「子供の貧困対策に関する大綱」(以下「本大綱」と
いう。)を策定する。

出典:子供の貧困対策に関する大綱.pdf

子供の貧困は自己責任とか、努力次第でどうにでもなるという意識を早急に根絶し、財政支援と公的機関の手厚いサポートを行い、子供の相対的貧困を根絶するべきだと思います。

東大に入学できるのは親が高所得者である場合が多い

東京大学が2018年に調査した「家庭における家計支持者(多くが父親)の年収分布」によると、親の年収が950万円以上の東大生は、全体の62.7%でした。
一方で、2017年に総務省が発表した「45~54歳男性の年収分布」では、年収が950万円を超える人は全体の12.2%にとどまるため、東大生の親の年収は一般的な比率に比べて、極めて高い傾向にあると分かります。(総務省「就業構造基本調査」2017より)

https://nikkan-spa.jp/1623836

ある意味納得の結果が上記の引用記事内で言及されていました。
東京大学に入学した学生の親の年収が950万円以上である割合が62.7%とのこと。

親が高所得だと、子供に高い教育を受けさせることができますので、ある意味当然の結果と言えます。

子供は親を選んで生まれることはできません。
※スピリチュアル的な考えだと、また違った解釈ができますが、ここでは言及しません。

このような事実を認識しても、子供の貧困は甘えだと言えるのでしょうか。
高学歴な方ほど、高い所得を得られやすい(例外はもちろんございますが)というのも周知の事実でございます。

子供の貧困は自己責任でどうにかしろというのは暴論であると言えましょう。

貧困家庭が立身出世した人を引き合いに出すべきではない

必ずと言って良いほど「貧しい家庭に育っても、努力して華々しい経歴を誇る人はいる、やはり貧困は甘えだ」と主張する人が現れます。
「貧しい家庭出身で、華々しい経歴を誇る人」の具体例として頻出するのは、菅内閣官房長官やソフトバンク会長の孫正義さんなど、著名な起業家・実業家たちです。

(中略)
彼らはそもそも、異例とも言える躍進を果たした「何万人に一人の存在」なのであり、努力をしたからと言って、誰しもが必ず「格差を乗り越えるほどの社会的成功」を納められるわけではありません。

https://nikkan-spa.jp/1623836/2

日本人は貧困家庭に育っても、努力して立身出世した人を称えるような国柄です。

それ自体は問題ないと思うのですが、だからといって子供の貧困は自己責任で何とかなるという帰結にはなりません。

むしろ、貧困という壁に阻まれて立身出世できなかった人がたくさんいるわけで、そこに着目し、どうすれば貧困という壁を破壊できるのか考えなければなりません。

私はこのような問題を一挙に解決する方法を存じませんが、ある程度緩和する方法を知っています。

ユニバーサル・ベーシック・インカムを実行するべきなのです。
早い話が、既存の社会保障制度をそのままにして、新たにお金を給付すればよろしいのではないでしょうか。

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