
大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年5月4日(令和4年5月4日)
デフォルトの猶予期間に突入していたロシア
国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)傘下の決定委員会は20日、ロシア政府が4日が期日だったドル建て国債の元利金支払いをルーブル建てで実施したことについて「潜在的な債務不履行(デフォルト)」にあたると判断した。
引用元:ロシアのドル建て国債「潜在的不履行」 ISDA委員会
30日間の猶予期間を過ぎれば正式に不履行と扱われることが固まった。
世界の主な金融機関でつくる国際スワップ・デリバティブズ協会という組織が、ロシアのUSドル建ての国債の元利金支払いをルーブル建てで実施したことについて「潜在的な債務不履行」に該当すると判断しました。
国債がUSドル建てなのに、償還する際にロシア・ルーブルで支払い、または利払いにおいても支払いをロシア・ルーブルにするとなれば、債務不履行(デフォルト)認定されるのは当然です。
当初の約束と違うではないかという当然の異議申し立てが可能となるからです。
ロシアはこの判断を受けて、結局どうするのか、本当に債務不履行(デフォルト)になるのかが注目されていました。
デフォルトを回避するロシア
猶予期限が4日に迫っていたロシアのドル建て国債について、保有者がドルで元利金の支払いを受けたことが3日、明らかになった。
引用元:ロシア国債、保有者がドルで元利金受領 不履行回避
ロイター通信が複数の保有者が入金を確認したと報じた。
債務不履行(デフォルト)は土壇場で回避されたもようだ。
猶予期限が2022年5月4日に迫っていたロシアのUSドル建て国債について、国債保有者がUSドルで元利金を受け取ったのだそうです。
債務不履行(デフォルト)は土壇場で回避されました。
ロシア政府側はUSドルではなく、ロシア・ルーブルで支払うと強硬姿勢だったのですが、一転してUSドルで支払うことで、債務不履行(デフォルト)を回避した方が得策だと判断したようです。
国際スワップ・デリバティブズ協会は債務不履行(デフォルト)の後の金融取引の清算処理を一旦は保留することにしたそうです。
詳細は今後も調査したいと思いますが、金融取引の清算処理とは何かはわかりません。
金融取引が制限されてしまう、または事実上禁止されてしまう清算処理だったとするならば、ロシアが債務不履行(デフォルト)を恐れた理由は理解できます。
ロシアが金本位制に回帰する可能性が出てきてしまった
ロシア大統領府は29日、通貨ルーブルと金やその他商品の交換比率を固定することを検討していると明らかにした。
引用元:ロシア、金本位制復帰検討 実現なら1世紀ぶり
ロシア大統領府は2022年4月29日、ロシア・ルーブルと金(Gold)やその他商品の交換比率を固定する検討をしているとのこと。
事実上の金本位制に回帰する可能性を模索しているらしいです。
一方でロシアの中央銀行のナビウリナ総裁は議論すらしていないと金本位制に回帰することを否定しています。
仮に金本位制に回帰するとなれば、金(Gold)との固定相場制に移行するということでございますから、金融政策の独立性が損なわれます。
ロシア中央銀行としては回避したいところでございますが、プーチン大統領の独断で金本位制に回帰するかもしれません。
金本位制の採用は事実上のデフレ政策である
自国通貨と金(Gold)が一定の比率で交換可能となるということは、中央政府が保有する金(Gold)の量が自国通貨発行の上限になってしまいます。
仮に、ロシア政府が金(Gold)を100トン保有しているとしましょう。
1ロシア・ルーブルと100gの金(Gold)が交換可能となれば、100万ロシア・ルーブルしか自国通貨を発行できなくなります。
自国通貨を発行し過ぎてしまうと、交換に応じるだけの金(Gold)を用意することができずに、金本位制が瓦解してしまうからです。
また、金(Gold)ではなく、パラジウム、原油、天然ガスなどの他の商品との一定比率での交換を保証するのも同様です。
その他の商品の保有量によって、自国通貨の発行上限が決まってしまいます。
したがって、自国通貨の発行を必然的に抑制することになるので、自国通貨価値が上昇することになり、デフレが促進されることになります。
現在のロシアのインフレというのは、ウクライナへ侵略戦争を仕掛けてしまったがため、欧米諸国や日本から経済制裁を受け、物やサービスの輸入がしにくい状況から生じています。
本質的な解決策になるとは到底思えません。
自国の供給能力を高めて、欧米諸国や日本から輸入しない経済に生まれ変わるか、インドや中国といった経済制裁の抜け道から迂回輸入することを促進するという選択肢を採用する方が合理的です。
ルーブル支払いは制裁違反になるらしい
欧州連合(EU)は2日、臨時のエネルギー相理事会を開いた。
引用元:EU、ルーブル支払いは制裁違反 閣僚が一致
ロシア側が用意した化石燃料の代金をルーブルで支払う仕組みを使えば、EUの制裁違反になるとの認識を共有した。
未だにロシアから天然ガスや原油を輸入している欧州連合(EU)加盟国が存在しているわけですが、ロシア・ルーブルで支払うことになれば、制裁違反になるようです。
ある意味、当然と言えば当然ですが、外国通貨売りのロシア・ルーブル買いが少なくなるので、長期的にはロシア・ルーブルの為替レートは下落するかもしれません。
もしかしたら、物価上昇対策としての金本位制への回帰ではなく、自国通貨価値を保全し、為替レートを安定させるための金本位制への回帰なのかもしれませんね。
以上です。