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資源安全保障 食糧安全保障

食糧安全保障は農作物生産のための肥料も考慮するべき。化学肥料脱却

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野菜

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年5月5日(令和4年5月5日)

ウクライナ侵略により化学肥料の輸入が難しい

ロシアによるウクライナ侵攻が国内農業にも影響を及ぼし始めている。
ロシアなどから輸入していた化学肥料の原料が入手しにくくなっているためだ。
政府は調達先の多角化を進める方針だが、原料は一部の地域に偏在しているため、実現は簡単ではない。

引用元:日本の農業にもウクライナ侵攻の影 ロシア産の肥料原料、輸入できず

ロシアによるウクライナ侵略の影響で、経済制裁に踏み切った我が国日本としては食糧安全保障にマイナスの影響が出ている模様です。

ロシアから輸入していた化学肥料の原料が入手しにくくなりました。

農作物の生育に悪影響が出てしまうようです。
有機肥料の割合を増やす必要があり、費用も増えてしまうようです。

我々が口にする野菜などの価格が今後は高騰することが予想されます。

化学肥料の輸入元を多角化するべき

日本は化学肥料の原料のひとつ「リン酸アンモニウム」の90%を中国に依存していましたが、去年10月に中国が輸出検査を厳格にして以降、調達に支障が出ています。
また、別の原料である「塩化カリウム」についてはロシアとベラルーシからあわせて26%を輸入していましたが、ロシアの軍事侵攻を受けて商社などは輸入を取りやめています。

引用元:ウクライナ侵攻などで肥料の原料調達に支障 農水省が支援強化

化学肥料の原料である「リン酸アンモニウム」は中国依存で、「塩化カリウム」についてはロシアとベラルーシに依存していたようです。

そもそも食糧安全保障上重要な化学肥料の原料を敵国に依存するなよという突っ込みは控えたいと思いますが、それでも食糧安全保障を軽視していたのではないかという批判をされても仕方ないですね。

日本政府としては、予備費を使用してこの化学肥料の原料の調達費用を抑制しようと動いているようですし、モロッコなどから化学肥料の原料を安定的に調達できるようにしようと動いているとのこと。

※参考記事:令和4年度4月28日 金子農林水産大臣記者会見概要

現実の需要と供給は一般人の想定と異なる

以前も取り上げましたが、野菜価格の下落について深堀していきたいと思います。
野菜の価格とはどのような要因によって決定されるのかと申しますと、端的に言えば需要と供給のバランスで決まります。

上記のような需要曲線と供給曲線が存在して、需要曲線と供給曲線が交差する点が均衡点となり、需要側と供給側の取引が成立します。

その取引成立時の取引量を均衡取引量と言い、その際の価格が均衡価格になります。

価格が上昇したら、需要が減少して、供給が増加します。
価格が減少したら、需要が増加して、供給が低下するという一般的な経済学で習うような図(上記)となります。

ただし、上記の図はあくまでも一般人の想定する野菜の需要曲線と供給曲線であり、現実はちょっと違います。

現実の野菜の需要曲線と供給曲線

現実の野菜の需要曲線と供給曲線

実は、現実の需要曲線と供給曲線は一般人の想定よりも傾きが急なのです。
言い換えるならば、価格に対して需要も供給も敏感に反応するわけではございません。

わかりやすく例えるならば、キャベツ、レタス、白菜などの価格が半額になったとしても、いつもより多くキャベツ、レタス、白菜などを購入すると思いますが、いつもの倍の量を購入することは無いと思います。

胃袋には限界がございます。

また、野菜価格が下落したからと言って、売り物である野菜を卸売市場に出さないというのも難しいです。

収穫の時期を逃すと野菜の価値は暴落しますし、そこまで保存は長くできません。
※もちろん野菜の種類や保存方法などによっても違います。

そして、野菜価格の変動に敏感に反応しないということは、需要の増減や供給の増減によって価格は急激に変化してしまうということでもあります。
※これ、めっちゃ重要です。

ここがかなり難しいところでして、大学でマクロ経済学を学んでいない人間からすると、何のことやねんとなってしまうところでございます。

今回は野菜の需要と供給において、供給が増減した場合に絞ってお話しましょう。

供給が増減すると価格は乱高下するのが野菜である

現実の野菜の需要曲線と供給曲線(供給減少の場合)

上記は、現実の野菜の需要曲線と供給曲線において、供給が減少してしまった場合の均衡価格と均衡取引量です。

例えば、化学肥料の原料が輸入しにくくなり、野菜の生産費用が増大した場合、野菜の供給が減少します。

供給曲線が左側にシフトすることになります。
したがって、需要曲線と供給曲線が交差する均衡点が左上に移動することで、均衡取引量の減少、均衡価格の上昇が発生します。

簡単に言えば、店頭に並ぶ野菜の価格が下落します。

上記は、現実の野菜の需要曲線と供給曲線において、供給が増加してしまった場合の均衡価格と均衡取引量です。

例えば、天候が良く、台風などによる野菜への打撃などが無かった場合は供給が増えることになります。

供給曲線が右側にシフトすることになります。
したがって、需要曲線と供給曲線が交差する均衡点が右下に移動することで、均衡取引量の増加、均衡価格の下落が発生します。

簡単に言えば、店頭に並ぶ野菜の価格が下落します。
このような場合には、我々一般庶民としては、野菜を大量に購入しておくべきでしょう。

野菜を多く消費することを想定するならば、サラダより炒め物、炒め物より煮物です。
嵩が減って多く消費できるようです。

話を元に戻しますと、需要曲線と供給曲線の傾きが急であれば急であるほど、需要曲線と供給曲線の右シフトや左シフト(つまりは供給や需要の増減)で価格は急激に変化します。

簡単に言えば、供給曲線が右シフトしても、左シフトしても価格は乱高下するというのが野菜であり、自由主義経済下において、価格の安定化を図るのは難しいと言えます。

有機栽培の野菜を高くても購入するという日本人の矜持

有機農業で栽培された岐阜県内産の野菜と、その加工品などを販売する「長良公園オーガニックマルシェ」が、今年度から岐阜市長良の長良公園で開かれている。

引用元:食の安全願いオーガニックマルシェ 岐阜・長良公園で次は7日

日本国内では上記のように、農薬や化学肥料を使わない有機農業で栽培した農作物を売るバザーのようなものが開催されております。

私は積極的にこのようなマルシェに参加するようにしており、有機農業を応援しています。

高くても有機栽培の農作物が売れるような世の中になれば、化学肥料を海外から輸入する必要も無くなり、我が国日本の食糧安全保障が強化されます。

我々庶民の覚悟と矜持が問われる局面が必ず来ることでしょう。

以上です。

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