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【謝罪】石炭産業と概略と石炭火力発電のまとめ記事。野菜工場の建設

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大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年8月25日(令和2年8月25日)

石炭産業が衰退した原因

日本の代表的な炭田は北から北海道の石狩炭田や釧路炭田南は福岡県の中央部から北部にかけて広がる筑豊炭田、長崎県西部の西彼杵半島の西彼杵炭田など広い範囲に広がっています。
日本は明治維新以降に燃料や工場原料に使うため使用量が増大しました。
最盛期は日本各地で800以上の炭鉱が開かれ年間産出量は6000万トンにもなりました。
終戦後急激に減少しその後産業の回復につれて産出量は再度回復しました。
しかし、石油の大量輸入やコスト面で外国産ものに太刀打ちできないという問題で2002年以降に国内で操業している坑内堀り炭鉱は北海道の釧路炭鉱一箇所となりました。
現在、日本は石炭の大部分を輸入に頼っています。
豪州とインドネシアに輸入の約8割を依存しています。

引用元:新電力ネット「石炭の埋蔵量」より

先日のブログ記事の記述が一部誤っていたので、謝罪記事とさせていただきたいと思います。

※参照記事:雇用の流動化をじっくり考察。解雇規制と産業間と企業間と正規雇用と

なぜ石炭産業が衰退したのかと申しますと、石炭が掘り尽くされたわけではなく、上記引用元記事によると、石油という代替材の大量輸入や外国産の石炭との価格競争に敗れた結果なのだそうです。

さらに申し上げれば、日本の石炭埋蔵量は枯渇していないようです。

日本の石炭可採埋蔵量は瀝青炭と無煙炭を合わせて3億5,500万トンと評価されている。

引用元:一般財団法人「石炭エネルギーセンター」より

したがって、石炭火力発電において、純国産エネルギーとして活用することが可能でございます。

事実関係が誤っておりました。
拙ブログの読者様全員にお詫び申し上げます。

傾斜生産方式で重点的な産業として指定

戦後の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)による占領行政のもと、日本では経済再建のための政策が進められました。
その突破口として、石炭や鉄鋼に資金・資材・労働力を重点的に配分する「傾斜生産方式」が講じられました。
中でも鉄道輸送や重工業に欠かせない石炭は、最優先で緊急増産対策が実施されました。
(中略)
しかし、1960年以降、石炭産業は物価上昇にともなう採掘コストの上昇や、競合関係にある石油の値下がりなどを背景に、経営が悪化していきます。
労使間紛争も起こり、大規模なストライキも頻発するようになりました。
石炭と石油それぞれのポテンシャルを比較検討した政府は、それまで国のエネルギー産業の主役だった石炭産業を合理化する方向に政策を転換します。
ただし、閉山にあたっては、炭鉱関係者や地域社会に与える深刻な打撃を極力回避することとし、40年という歳月をかけました。
そして平成14年(2002年)に、一部の露天掘りを除きすべての炭鉱が閉山しました。

引用元:【日本のエネルギー、150年の歴史③】エネルギー革命の時代。主役は石炭から石油へ交代し、原子力発電やLPガスも

戦後の日本の復興のために傾斜生産方式が採用され、重点的に資本や労働力などを投下する対象として、石炭産業が選ばれました。

その後、石炭産業は採掘費用の増大や石油の大量輸入などで経営が悪化していき、労使間紛争やストライキが発生するようになります。

石炭産業が一気に衰退してしまうと炭鉱労働者や地域社会に深刻な打撃が生じるため、一気に炭鉱の閉山とはせずに、40年という歳月をかけたらしいです。

産業間の労働力の移動をできるだけ円滑に行うため、時間を掛けたということなのだと推察します。

一気に炭鉱労働者が失業者になると摩擦的失業となり、軋轢も多くなることを怖れたのでしょう。

資源としての石炭のメリット

石炭がエネルギー政策上で持つメリットとはどのようなものでしょう。まず、石炭は、ほかの化石燃料に比べて賦存地域(天然資源が理論上は存在していると算定されている地域)が欧州・ユーラシア、北米、アジア大洋州など地理的にバランスよく分散しており、供給の安定性が高いということがあげられます。
石油や天然ガスと比べて、地域による偏在が少なく、地政学的リスクの高い中東に依存する必要がないことから、エネルギーセキュリティを向上させることが可能です。
さらに、ほかの化石燃料に比べて経済的に採掘できる年数(可採年数)が長いという特徴を持ちます。
次に、価格が低めで安定していることがあげられます。熱量あたりで比較すると、価格は原油やLNGに比べ1/2~1/3であり、価格の変動も少ないため、発電コストの低いエネルギー源として活用することができます。
また、石炭は常温で固体であり、LNGのように揮発しないこと、他の燃料と比較して爆発の危険性も低いことから、保管が容易であるというメリットも持っています。このため、日本国内には約1ヵ月分の在庫が存在しています。

引用元:経済産業省 資源エネルギー庁「あらためて考える、日本における「石炭」の役割」より
石炭の可採年数と、地域別資源埋蔵量を表したグラフです。
(出典)BP統計
石炭、LNG、燃油の価格の推移を示したグラフです。
(出典)一般財団法人日本エネルギー経済研究所

資源価格は天然ガスや石油と比較すると安価で安定的であり、石炭の埋蔵地域が偏在しているわけではないため、地政学リスクが比較的少なく、揮発性ではないため管理しやすく、埋蔵量も多く残っているということのようです。

ただ、石炭火力発電となると、CO2(二酸化炭素)の排出が多くて、硫黄化合物などの大気汚染物質も排出してしまうというデメリットがございます。

石炭火力発電所の横に野菜工場を建設

小泉進次郎環境相は9日、石炭火力発電所の新たな輸出の支援条件を厳しくする方針について記者会見し、「日本のエネルギー政策で前向きな一歩となった」と述べた。
石炭火力を優遇する日本の政策が気候変動の国際会議で批判されることにも触れ「石炭を皮切りにエネルギー政策と気候変動政策を一体として進めていく。
国際社会から評価されると確信している」と語った。

引用元:石炭火力の輸出厳格化 小泉環境相「国際社会から評価される」

私も安易な石炭火力発電所の輸出には反対でございます。
CO2(二酸化炭素)や硫黄化合物などの排出をできるだけ少なくして、環境に優しい石炭火力発電だけにしてほしいです。

硫黄化合物に関しては、石炭火力発電の際に排出されるのであれば、それを100%除去できるように技術革新を促すべきですし、日本の技術力なら可能でしょう。

問題はCO2でございまして、できるだけ少なくとは言いつつ、さすがに火力発電でCO2ぜロは無理だと思います。

何せ炭素を含有しているものを燃やして、発電するわけですから、どう考えてもCO2は排出されてしまいます。

であるならば、CO2を排出を防ぐことに注力するのではなく、排出されたCO2を有効活用する方向に舵を切るべきです。

石炭火力発電所のすぐ横に野菜工場を建設しましょう。
野菜の生育にCO2は必要不可欠でございますから、植物の栄養として利活用するのが一番効果的なのではないかと愚考致します。

石炭火力を次世代超効率「IGCC」へ

通常の石炭火力発電は、石炭をたいて水を沸騰させ、その蒸気の力で発電機に接続されたタービンを回す。
だが、効率面に限界があり、天然ガスを使った火力発電より二酸化炭素(CO2)排出量が多いなどの欠点があった。
IGCCは、石炭を高温でガス化してガスタービンを駆動。
その排熱で蒸気を発生させ、蒸気タービンも駆動するという“二段階発電”を実現する。
発電効率は、発電所内の電力消費を差し引いた送電端ベースで42%以上。
1970~80年代に建設された稼働中の石油火力プラントを上回る。
世界の火力発電の平均効率が30%台の半ばであることからも、IGCCの効率の高さがよくわかる。

引用元:日の丸技術、石炭火力を次世代超効率「IGCC」へ 炭鉱の町で稼働世界記録更新中

拙ブログの前身であるFC2ブログ時代に上記の件は取り上げさせていただきました。

IGCCという名の効率的な次世代石炭火力発電があるらしいのです。
石炭を高温でガス化してガスタービンを回して発電した後に、そのときの排熱を利用した蒸気タービンも回してさらに発電するという二段構え。

正直に申し上げて、既存の石炭火力発電所は老朽化するでしょうから、できるだけ早期にIGCCにリニューアルした方がよろしいのではないかと思います。

そして国内の石炭を有効活用して、純国産発電を実現してほしいです。
輸入された石炭がいつでも輸入できるとは限りませんから。

※参考記事:石炭をガス化して高効率化を実現「石炭ガス化複合発電(IGCC)」

上記の参考記事は必見です。
プロジェクトX風でドキュメント番組にしたら面白いと思います。

以上です。

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