日本憲政史上最強の政策ブログを目指す!

反逆する武士

日本経済 現代貨幣理論

オリックスの宮内義彦は積極財政派でベーシックインカム賛成論者へ!

投稿日:

現代貨幣理論の基礎
uematu tubasa著『現代貨幣理論の基礎

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2021年10月31日(令和3年10月31日)

本日は三橋貴明氏のブログでも話題になったオリックスの宮内義彦氏(以下敬称略)について論評しましょう。

金融緩和重視のリフレ派をズタボロに批判する宮内義彦

しかし現実は、資金需要はなく、借り入れを増やす動きは限定的でした。
市中銀行はやむなく日銀に余剰資金を預ける。結果的に日銀は手元に国債と預金の両方を増やしています。
国債残高は1000兆円余りにのぼりますが、現実にはそのうち500兆円が日銀手持ちとして還流し、市中にある国債残高はここ数年減少しているのです。
政府と日銀とを合算すると、国の財政は悪化はしていないし、市中に金は流れていないのです。

引用元:「白髪になったオオカミ少年」経済政策の大胆な修正を

宮内義彦は日本銀行の量的緩和やゼロ金利政策に言及し、大胆な金融緩和をしてきたことを説明しつつ、上記引用元のように主張しております。

民間経済側(個人や民間企業)に資金需要が無い場合、どれほど低金利でお金を供給しても、どれほど国債を買い入れて日銀当座預金を供給しても、借り手がいないと貨幣は民間経済内部で循環することはございません。

お金を借りて、使用することで国内のフロー(GDP)が増え、乗数効果により借り手が使用したお金よりも大きい金額が日本経済で動き、経済を活性化させるべきなのですが、その前提条件が成立していないのです。

もちろん、全く無意味だったのかと言われたら、それは違うと思いますが、あまりにも非効率的でした。
約500兆円もの国債を日本銀行が購入しているのに、ほぼ設備投資や住宅投資がそこまで増えていないという現状を受け入れなければなりません。

金利が存在する世界へ回帰せよ by宮内義彦

今やるべきことは、金利のある世界を探ることです。
日本の個人の現預金は約1000兆円もあり、少しでも金利が付けば兆円単位の利息が生まれます。
もちろん住宅ローンなどの金利負担も増えますが、差し引き個人にお金がわたる効果は大きいでしょう。
国債の金利が上がり、国の負担が増加する、あるいは日銀のバランスシートが膨張するリスクがあるといいます。
こうした懸念と国の活力回復とどちらが大事かです。

引用元:「白髪になったオオカミ少年」経済政策の大胆な修正を

宮内義彦は「金利のある世界を探ること」が今やるべきことだと主張しています。

この件に言及する前に、私個人としてはどうしても言いたいことがございます。
「金利」という単語を区別無しで使用するのは駄目だと思いますよ。

長期金利であれば、10年物国債利回りのことですし、日本の個人の現預金に金利が付くということは銀行の普通預金金利のことですし、住宅ローンの金利負担ということであれば、民間金融機関の貸出金利のことになります。

さて、本題に戻しますと、長期金利のある世界を戻すというのはある意味簡単なのです。
まずは、日本銀行の量的緩和の縮小、いわゆるテーパリングに着手することです。

さらに言えば、日本政府がどんどんお金を配り、公共投資を実施して、年間4%程度のインフレになれば、少なくとも数%の長期金利にはなると思いますので、中央政府がどんどんお金を使用することが求められているのです。

おそらくそれに伴い、個人や民間企業の設備投資意欲と住宅投資意欲は高まるでしょうから、インフレが進行する前に設備投資や住宅投資を実施したいと思い、民間金融機関からお金を借りてでも今工場を建設したい、今住宅が欲しいという方も増えるでしょう。

資金需要の高まりにより、貸出金利が上昇するでしょうし、貸出金利の上昇で民間金融機関の収益が改善すれば、普通預金金利も上昇することが見込まれます。

我が国日本はデフレ経済下でございますから、少なくともインフレになるまでは政府支出を増やし、減税しても問題ありません。

現代貨幣理論の理解は不十分な宮内義彦

私は主要通貨を発行する国はインフレにならない限り財政を拡張しても問題ないとするMMT(現代貨幣理論)の考えが正しいと考えます。
MMTの考え方を日本経済にどう当てはめるべきか真剣に検討してみるべき時期にきています。

引用元:「白髪になったオオカミ少年」経済政策の大胆な修正を

現代貨幣理論の要諦とは「変動相場制を採用し、自国通貨発行権を保有する中央政府に財政的予算制約は存在しない」「政府支出の上限はインフレ率である」という2つの命題です。

宮内義彦は主要通貨と表現しているのですが、どのような定義なのか全く理解不能です。
インフレにならない限りとのことですが、インフレ率1%になったら問題ということなのでしょうか。

私は以前宮内義彦のことを現代貨幣理論を理解していないと批判しておりましたが、残念ながらその考えを翻すことはできそうにありません。

※参考記事:オリックスの宮内義彦は現代貨幣理論を理解していないが積極財政派だ

既存の社会保障だけでは不十分なのでベーシックインカムが必要

家計にお金を回すにはさまざまな方法があります。
全国民一律に一定額を支給する「ベーシックインカム」もその1つでしょう。
所得が定められた基準よりも低ければ支給する「負の所得税」といった考え方もあります。
今の社会福祉政策の利点をしっかり生かしながら、新しい形に整えていく必要があります。

引用元:「白髪になったオオカミ少年」経済政策の大胆な修正を

宮内義彦は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済停止により、格差が拡大して、本当に支援が必要な貧困層を迅速に救えていないという問題意識をお持ちのようです。

そのような場合、既存の社会保障の弱点である「申請主義」「行政の非効率的運営」という問題を解消するため、ベーシックインカムや「負の所得税」を導入するか否かという論点が必ず出てくると思います。

宮内義彦はそういった社会保障政策や分配という点にも気を配ることができる人間のようです。

既存の社会保障政策の利点を生かしつつも、新しい形に整えていく必要があると主張しておりますが、まずは既存の社会保障をそのまま残した上で、ベーシックインカムを導入し、経過観察しながら、不要なものや弊害を取り除くという方向でよろしいのではないでしょうか。

以上です。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
★★★ブログTOP★★★
記事が参考になりましたら、ブログランキングで応援お願いします。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

-日本経済, 現代貨幣理論
-,

Copyright© 反逆する武士 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.