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医療従事者の賃上げは焼石に水か。税制改正だけでなく政府支出拡大を

投稿日:

医療従事者

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2021年11月28日(令和3年11月28日)

税制改正だけで賃上げを促すのは無理じゃないか

大企業については、新規採用者への給与支払い分の15%を法人税から税額控除する。
中小は給与の支払総額を一定以上増やせば、増加分の15%を法人税から差し引く仕組みだ。
これをすでに雇用している継続雇用者の賃金の引き上げを重視する仕組みに改める方向で調整している。

引用元:賃上げ税制、実効性確保に壁 控除率や対象の調整本格化

岸田内閣は企業の給与水準の引き上げを促す「賃上げ税制」を実施することで、成長と分配の好循環を目指すつもりのようです。

末端の労働者にも賃上げという利益分配を行い、消費を増やし、それに伴う民間企業の設備投資の拡大も狙っているのではないかと思います。

消費が増えれて、生産を増やした方が利益拡大できるので、生産性向上のための設備投資が活発化するかもしれませんし、賃上げが嫌だから人間を介さないでも生産できるような設備投資に踏み切る民間企業も出現するかもしれません。

私個人の意見ではございますが、賃上げ税制(賃上げ減税)に関しては賛成です。
ただ、それだけでは不十分だと思います。

2012年に発足した第2次安倍政権以降に似たような税制を導入し、政府主導で賃上げの旗を振った。
だが効果は限られていたとの意見は政府内で根強い。
13年以降、現金給与総額の上昇率は最大でも1%台前半だった。

引用元:賃上げ税制、実効性確保に壁 控除率や対象の調整本格化

法人税の税率引き下げで、そもそも法人税を節税したいという意欲は低下しておりますし、そもそも新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化が深刻化しておりますので、賃上げしたくてもできないという民間企業も多いのではないかと。

また、法人税は黒字企業に対して課税されるのであって、赤字企業に課税されるわけではありませんから、半数近くの民間企業にとっては恩恵を受けることができないのではないかと危惧しております。

法人税の税率を引き上げることで、節税意欲を増進させ、政府支出を拡大し、民間企業の所得を継続的に拡大することで、賃上げ税制の効果を高め、給与水準を引き上げるべきです。

賃金の下方硬直性があるから賃上げには慎重になるのは駄目だ

経済産業省は基本給を軸とする案には慎重で、賃金の総額でみる制度を主張する。
一度上げた基本給を下げるのは難しく、企業にとって使い勝手が悪くなる可能性があるためだ。

引用元:賃上げ税制、実効性確保に壁 控除率や対象の調整本格化

賃上げ税制において、基本給を引き上げたら減税にするのか、一時金やボーナスを含めた賃金総額を増やしたら減税するのか、既存従業員と転職者でどのような扱いにするべきなのかで日本政府内でも意見が割れているようです。

賃金の下方硬直性という景気悪化時においても、名目賃金が低下しにくいという経済現象を考慮して、民間企業にとっては使い勝手が悪いのではないかという点を経済産業省は憂慮しているようです。

景気悪化には賃金を下げることは中々難しいというのが実情というのは理解できます。
そもそも従業員もモチベーションが低下しますし、私のように転職が容易な職種に就いている従業員び場合は、離職可能性が高まります。

また、最低賃金が各都道府県で定めされておりますので、賃金水準を引き下げると法律違反になってしまう可能性もございます。

民間企業が賃金を安易に上げてしまうと、次の景気悪化時において賃金を引き下げることが難しいので、従業員への還元は一時金やボーナスなどにする企業も多いようです。

従業員の立場からすると、賃金水準を上げ続けることができない民間企業に存在価値は無いと言いたいところですが、デフレ不況が深刻化している現状を鑑みるとそこまで強く主張できません。

最近では労働組合の力も低下しておりますので、ますます賃金の上昇圧力は低下しておりますね。
現実問題、賃金水準の高い民間企業に転職するのが一番手堅いのではないかと思います。

拙ブログの皆様の中にも賃金が低くて厳しい生活をしてらっしゃる方もいるでしょうが、一旦キャリア形成を真剣に考えていただき、別職種、別業界、別地域での就業も考えてみてはいかがでしょうか。

話を本筋に戻しますと、賃金の下方硬直性という言い訳をせずに、賃金水準をどんどん引き上げるべきなのではないでしょうか。

すぐに消費税を廃止して、給付金を一律支給して、政府支出を拡大して、インフレ経済に回帰することで、民間企業の経営陣に対して、賃金水準を引き上げないと業務継続が難しいと思わせなければなりません。

エッセンシャルワーカーではない、絶対必要労働者だ

政府は11月19日に経済対策をまとめました。岸田文雄首相は「成長と分配の好循環」を掲げ、分配強化策として介護職員や保育士、看護師など、いわゆるエッセンシャルワーカーの待遇改善を盛り込みました。
(中略)
賃金構造基本統計調査によれば20年の平均月収は、介護職員29.3万円、保育士30.3万円で全産業平均35.2万円を下回ります。
政府は、介護職員や保育士は現行収入の3%程度に当たる月額9000円、看護師は同1%程度の4000円の引き上げで、待遇改善を目指します。

引用元:保育・介護職員の待遇改善 公費助成と企業努力の両輪で

上記引用元記事の中で、強調したいことがございます。
医療、福祉、保育、運輸・物流、小売業、公共機関で働く労働者のことをエッセンシャルワーカーと表現するのは、不適当です。

そもそも日本人が外来語では物事を理解しにくくなってしまいます。
政治の世界では高齢者が力を持っておりますから、高齢者でも理解できるような日本語でエッセンシャルワーカーのことを表現するべきです。

私個人としては、絶対必要労働者という呼称を推奨しますし、拙ブログにおいてはよほど事情が無い限り、いわゆるエッセンシャルワーカーのことを絶対必要労働者と呼びたいと思います。

さて、話を本筋に戻します。
日本政府は介護職員や保育士は月額9000円、看護師は月額4000の賃金引き上げが行われることになるそうです。

介護職員、保育士、看護師からは怒りの声が沸き上がっており、あまりにも賃金引き上げ幅が小さいことに憤っていらっしゃるようです。

私個人としては、絶対必要労働者の給与水準は現行の2倍は必要だと思いますし、医療従事者に限って言えば、最低でも月額40万円以上、理想的なことを申し上げれば月額90万円以上の賃上げが必要でしょう。

要するに、賃上げの桁が2つ足らないということです。
新型コロナウイルスと人類の全面戦争が継続しているという危機意識が足りないと苦言を呈せざるを得ません。

医療従事者が存在しないのであれば、我が国日本の平均寿命は大幅に短くなるでしょうし、福祉や保育が無いと我々日本人の幼少期と晩年期は悲惨なことになりますし、物流関係者が存在しないと日常が崩壊しますし、小売りが存在しないと飢えますし、公共機関が動かないと仕事場に行けませんし、公的手続きができません。

月額1万円に満たない賃上げでお茶を濁すような小手先の対策だけであれば、焼石に水ということになり、消費の喚起や成長と分配の好循環など発生しないでしょう。

自国通貨発行権を行使して、お金を必要なところへ配るべきではないか

我が国日本の発券銀行である日本銀行が、日本国債を大量購入して、そのまま保有し続け、場合によっては借り換えることで、日本政府の国債大量発行でも債券市場は混乱せずに済みます。

国債発行さえ大量にできれば、我が国日本がお金で足りないという事態には陥ることは無いと言い切れます。

義務教育で日本銀行が発券銀行であるということをご存知であれば、ご理解いただけると思いますし、日本政府も硬貨を発行しております。
お金が足りないという事態にはならないのです。

問題は政府支出や減税を行った結果、過度にインフレになることでございますが、現代においては計量シミュレーションを割と正確に行えますので、GDPデフレーターやコアコアCPIが4%程度になるには、どれくらいの政府支出と減税ができるのか割り出せます。

まずは、計量シミュレーションを行って、インフレにするためにはどれくらいの政府支出と減税が必要なのかを明示してから、どの分野にどのくらいの金額の公費を注入するのかを考えるべきです。

以上です。

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