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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年10月12日(令和元年10月12日)
米中貿易協議で部分合意
米中両国は11日にワシントンで開いた通商問題に関する閣僚級協議で、貿易戦争の休戦につながる「第1段階」といえる部分的な枠組みで合意に達した。トランプ米大統領は、合意文書の作成には3週間から5週間を要する見通しだが、中国の習近平国家主席と来月にも署名できる可能性があると述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-11/PZ86Y1DWRGG201
中国は合意の一環として、米国産農産品の購入を大きく増やし、知的財産権を巡る一定の措置、金融サービスと為替に関する譲歩に同意するとトランプ大統領が11日にホワイトハウスで明らかにした。
これと引き換えに米政府は、部分合意の確定に伴い、15日に予定していた追加関税の引き上げを先送りする。
だが、中国から輸入する製品のほぼ全てに対象を拡大する制裁関税「第4弾」の発動中止は決めていない。
中国は部分合意の中で、米国産農作物の購入を大幅に増やし、知的財産権と金融サービスと為替に関して譲歩することに同意したとのことです。
この部分合意と引き換えにアメリカの連邦政府は15日に予定していた追加関税の引き上げを先送りにするとブルームバーグが報じました。
※これに関しては、先送りしないという一部報道もございます。
中国からの輸入品全てに制裁を課す「第4弾」の発動中止は部分合意に含まれません。
アメリカと中国の間で行われていた、関税率の引き上げ合戦は一時休戦という様相を呈してきました。
部分合意の具体例
中国国営新華社は12日「双方は率直で効率がよく、建設的な議論をした。農業、知的財産の保護、為替、金融サービス、貿易協力の拡大、技術移転、紛争解決などの分野で実質的な進展があった」との声明を発表した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50931120S9A011C1000000/?n_cid=SPTMG002
トランプ氏が強調した「部分合意」という文言は使っていない。
トランプ氏らの説明によると、「第1段階」と称して暫定合意したのは農産品と為替、知的財産権などの特定分野。
中国が400億ドル(約4兆3千億円)から500億ドルの米農産品を購入するという。
中国の対米農産品輸入の過去最高額は年約260億ドルだった。
部分合意においては、米中貿易協議で議題になっていた件で、米国の農作物を大量購入するのか否かが話し合われていました。
中国の米国からの農作物輸入金額で過去最高金額は年間約260億ドルですが、それの約2倍を購入することになりました。
仮に中国が本当に米国の農作物を購入するということになりましたら、米国にとっては中国市場を開拓したことになりますので、素晴らしい快挙と言えましょう。
部分合意とは言え、今後の動向は不透明
今回の部分合意は一部の短期的な問題を解決する可能性があるが、最も厄介な紛争は未解決のまま残る。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-11/PZ86Y1DWRGG201
知的財産権の侵害や技術移転の強制、中国の産業助成を巡る不満が、米政府が貿易戦争で解決を目指す問題の中心にあるからだ。
知的財産権の侵害や技術移転の強制、中国の産業助成という核心的問題は具体的なところは合意に至っていません。
簡単に言うと、中国がディズニーの商品をコピーすることや、米国企業が中国進出するときに技術を中国国内に移転することを強制することなどは今後どうなるかわからないと言えます。
市場関係者の間には疑心暗鬼が広がる
米国株式市場は、主要株価3指数が軒並み1%を超えて上昇。
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPKBN1WQ2S1
ただ、米中が通商協議の部分合意を発表した後、合意が最終的にまとまる前に摩擦が再燃する可能性があるとの懸念が台頭し、日中の高値からは大きく値を下げて終了した。
アメリカの株式市場に参加している市場参加者の間には疑心暗鬼が広がっているようです。
私も同様の意見です。
このまま米中貿易戦争が終結まで上手くいくわけありません。
必ず波乱は巻き起こり、米国の対中関税の税率引き上げは継続するでしょう。
その報道が出た瞬間に米国株式は暴落すると思われます。
なぜ部分合意に至ったのか
ここで拙ブログの読者様に考えていただきたいことがございます。
なぜこの段階において、米中貿易協議で「部分合意」ということになったのでしょうか。
私の個人的な意見を申し上げれば、この件の背後には「安倍晋三」が絡んでいるのではないでしょうか。
米中貿易戦争において、中国は結構強気に出ていました。
なぜならば、関税の税率引き上げ合戦において、米国の農家からの突き上げがホワイトハウスに届くであろうという計算があったからです。
事実、トウモロコシ輸入においてはそれが顕著でした。
したがって、トランプ大統領は安倍晋三との会談後にツイートして、トウモロコシを日本が輸入することになったと発表しました。
これが、米中貿易戦争に勝利するための日米合同の芝居だったとしたらどうでしょうか。
参考記事:遺伝子組み換えトウモロコシを輸入するなら、エタノールにしてしまえ
参考記事:官房長官が嘘を吐き、トウモロコシの輸入を政府が後押しするという!
結果、中国は強気に出ることができず、米中貿易協議において「部分合意」に至りました。
農作物について関税の税率を引き上げたり、農作物輸入を断ったとしても、同盟国によって購入されてしまったら、米国の農家の不満は解消されてしまうからです。
したがって、最終的な勝利のための捨て石として「部分合意」をした方が得なのではないかと思わせることに成功したのではないかと推察します。
トランプ米大統領が米国産トウモロコシの追加購入を日本が約束したと主張していることについて、安倍晋三首相は7日の衆院本会議で、「米国と(購入の)約束や合意をした事実は無い」と述べて、否定した。立憲民主党の枝野幸男代表への答弁。
https://www.asahi.com/articles/ASMB75S7HMB7ULFA030.html
安倍晋三首相は、アメリカとトウモロコシを追加購入するという約束や合意をした事実は無いと衆院本会議で述べました。
トランプ大統領から、米中貿易協議のために一芝居を頼むと言われたが、裏で米中貿易協議が「部分合意」したという情報を入手していたので、これ以上の芝居をする必要が無くなったということなのではないかと。
菅官房長官の嘘も、米中貿易協議においてトランプ大統領に対するアシストだとするならば、筋が通ります。
マジで本当に芝居だったとしたら、国際政治という舞台における一級の芝居と言えます。