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官房長官が嘘を吐き、トウモロコシの輸入を政府が後押しするという!

投稿日:

トウモロコシ

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年8月28日(令和元年8月28日)

官房長官は飼料用トウモロコシが足りないと言うけれど

菅義偉官房長官は27日の記者会見で、安倍晋三首相が日米首脳会談で表明した米産の飼料用トウモロコシの前倒し購入に関し、国内での害虫被害が理由だと説明した。
「ガの幼虫が食い荒らす被害が全国的に拡大し、供給が不足する可能性がある」と述べた。
トランプ米大統領には2020年11月の大統領選に向け成果を訴える狙いがある。
農林水産省によると、害虫のガ「ツマジロクサヨトウ」の幼虫が7月に国内で初めて見つかり、27日までに11県で被害が確認されている。
これを受け、同省は前倒し購入した際の保管料を全額補助する制度を設け、外国産トウモロコシの輸入を後押ししている。

引用元記事: トウモロコシ、害虫被害で不足 官房長官、米産購入を説明 

上記は日経新聞電子版より、一部引用させていただきました。
菅官房長官は記者会見にて、米国産のトウモロコシを輸入する件について、国内での害虫被害がその理由であると説明しました。

農林水産省は外国産トウモロコシの輸入を後押しするため、前倒し購入した際の保管料を全額補助する制度を設けたようです。

参考資料: http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/lin/l_siryo/attach/pdf/index-106.pdf

率直に申し上げれば、飼料用トウモロコシが足りないのが仮に事実だとするならば、我が国日本の食糧自給率の向上を目的とした国産の飼料用トウモロコシの増産を目指すべきです。

にもかかわらず、外国産トウモロコシの輸入を後押しするかのような制度まで存在しています。

外国の農家を保護するための政策をなぜ日本政府は実施するのでしょうか。
日本のトウモロコシ栽培に補助金を出して、畜産業の食糧自給率を底上げしてほしいと切に願います。

さらに付言しますと、菅官房長官は完全に嘘を吐きました。

害虫被害はフェイクニュースらしい

では、ツマジロクサヨトウの被害はどの程度なのか。
275万トンを輸入するということで、すでに供給不足になっているのかと思いきや、農水省に確認したところ「現状で営農活動に影響は出ていません」(植物防疫課)と話す。
発生が確認された地域では、大量発生を防ぐために防除や早期の刈り取りを促しているが、作物への影響はわずか。
「現時点で被害量はまとめていません」(同)という。

害虫被害はデマ? 農水省「現時点で影響ない」 米産トウモロコシ大量輸入で“忖度報道”

簡潔に説明すると、害虫被害により飼料用トウモロコシがすでに不足しているわけではなく、今後不足する見通しでもありません。

日本は年間450万トンから500万トンほどの飼料用トウモロコシを生産しています。
その半分以上が害虫被害を受けるという破滅的なことは発生するのでしょうか。

ツマジロクサヨトウは寒さに弱い(10℃を下回る地域では越冬が難しい)らしいですし、飼料用トウモロコシの主要生産地である北海道ではツマジロクサヨトウの被害は確認されていません。

さらに言えば、米国産のトウモロコシは「デントコーン」と言われる飼料用トウモロコシであり、日本国内で害虫被害が出ているのは葉や茎を砕いて利用するトウモロコシ(サイレージコーン)です。

サイレージコーンは飼料作物としてのトウモロコシの種類です。
茎葉の収量が多く、子実はデンプン質が多く、切り刻んでサイレージすることで乳牛用の良質の飼料となります。
高い産乳量を求められる酪農現場では欠かせない飼料となっています。

https://www.tama5ya.jp/product/1082

家畜に対して牧草と同じような効能を持つサイレージコーンと、栄養を与えるためのデントコーンは別種類であり、代用は難しいと言えます。

以上のことから、害虫被害により飼料用トウモロコシが不足しているため、輸入を増やす必要があるという説明は「嘘」であり、控えめに言っても事実認識が完全に誤っていると言えます。

トウモロコシ購入のため補助金を投入するらしい

安倍首相は会談でトランプ氏に追加購入のため「民間企業を緊急支援する」と表明。
飼料メーカーや商社の購入を税金を基にした補助金で支える方針とみられる。購入を無理に増やすために多額の補助金投入を迫られる可能性がある。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201908/CK2019082702000138.html

民間企業が自主的に飼料用トウモロコシ(デントコーン)を購入する際に補助金を支給するという方針らしいです。

これもフェイクニュースである可能性がございますが、本当であればふざけたことです。

日本のトウモロコシ農家を支援し、自前で畜産のための飼料用トウモロコシを自給自足できるように最大限努力するべきです。

おそらく米国産のトウモロコシの輸入に対する予想以上の反発に怖れを抱いた日本政府は有権者を説得するためのシナリオを急遽用意したので、筋が通らないことを言い出したのだと思います。

輸入した飼料用トウモロコシをすべて「バイオエタノール」に転用するしか方法が残されていないと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょうか。

対米貿易黒字を削減するため、やむを得ずトウモロコシを輸入するしか選択肢がないのであれば、飼料用として利用するのではなく、エタノールにした方がまだ安全だと思います。

日本の消費者を不安に陥れることもなくなります。
アメリカからトウモロコシを輸入しますが、日本人の口には入りませんと言えば、安心できるのではないでしょうか。

以上です。

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