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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2023年2月11日(令和5年2月11日)
公正取引委員会がGoogleとAppleを問題視
携帯端末の台数ベースで、アップルの「iOS」は46.6%、グーグルの「アンドロイド」は53.4%のシェアを占め寡占状況にあります。
引用元:米IT2社にアプリ決済開放要請、なぜ?
公取委は両社が提供するスマートフォンの基本ソフト(OS)に関する報告をまとめ、競争が不十分との認識を示しました。
アプリストアなどでは両社の決済システムしか利用できない場合が多いことを問題視しました。
本日はいわゆるGAFAの一角を占めるGoogleとAppleのニュースをご紹介します。
スマートフォンの基本ソフト(OS)は「iOS」もしくは「Android」でシェアがほぼ100%であり、寡占状態と言えます。
寡占とは、資本主義の欠陥の1つでして、少数の供給者が市場を支配していることを指します。
本来ならば、資本主義における競争原理が働いて多数の供給者が切磋琢磨するのが理想です。
しかしながら、競争に敗れた供給者が市場から退出したり、買収されたりして寡占になる場合があります。
そのような寡占状態を是正するのが、公正取引委員会であり、市場の失敗を是正する役割を担っております。
アプリストアでGoogleとAppleの決済システムしか利用できない場合が多いことが公正取引委員会から問題視されているようです。
自社の決済システム以外を不当に排除しているのであれば、競争を不当に排除していることになります。
したがって、公正取引委員会から問題視されるのも当然でしょう。
手数料の高止まりというのはITエンジニアにとっても死活問題
公取委はアプリ購入時に他社の決済システムも選択可能にするほか、アプリストアでの表示などでは自社アプリを優遇せず他社のアプリと同様に扱うよう求めました。
引用元:米IT2社にアプリ決済開放要請、なぜ?
アプリストアを使う事業者から両社が徴収する15〜30%の手数料についても高止まりしているとの不満があり、公取委は事業者が不利になるのは独占禁止法上問題になる可能性があると指摘しました。
どうやらGoogleとAppleはアプリストアで自社アプリを優先的に表示するなどしていたようです。
また、アプリストアを使う事業者から徴収する手数料が15%から30%と高止まりしているとのこと。
私のようなITエンジニアがアプリを自作して、アプリストアを利用して儲けようとしても難しいと言えます。
なぜならば、上記のような手数料とGoogleとAppleの自社アプリ優先表示があるからです。
そもそもアプリストアを使用する事業者から徴収する手数料は市場アクセス料金のようなものです。
したがって、自社アプリを脅かす存在をそもそも出しにくくするという競争阻害と言えます。
手数料を引き下げて、アプリをどんどん出してもらい、市場そのものを拡大する方向にシフトしてほしいです。
事前規制の必要性
公取委が求める対応を両社が自主的にとるかは見通せない。
引用元:アプリ決済開放、Apple・Googleに求める 公取委
公取委は状況の改善には「法整備による担保が有効だ」と主張した。
禁止行為などをあらかじめ示す事前規制が念頭にある。
問題を事後的に取り締まる独禁法だけでは変化の速いデジタル市場の規制に不十分とみている。
問題視されたことによって、GoogleとAppleが手数料を下げるなどといった対応をするかは不透明です。
したがって、公正取引委員会は法律を成立させて禁止行為を予め示す事前規制が必要との認識です。
寡占状態になってから対策をするより、事前に規制を明示しておき、寡占になるのを抑止した方が健全な自由経済が維持されます。
私個人としては、禁止事項は慎重に見極める必要があるとは思いますが、事前規制に賛成です。
やはり欧州連合は先手を打つ
欧州連合(EU)は2023年中にも事前規制の考えに基づくデジタル市場法(DMA)を施行する。
引用元:アプリ決済開放、Apple・Googleに求める 公取委
IT(情報技術)大手に対し、自社サービス内で同業他社を差別的に扱ったり、スマホなどに特定のアプリを事前にインストールしたりすることを禁じる内容だ。
アプリで自社の決済システムのみの利用を強制することもできなくする。
アメリカ発祥の巨大IT企業に対する警戒感は欧州連合の方が大きいようです。
事前規制の考え方に基づくデジタル市場法(DMA)を施行するとのこと。
内容としては、公正取引委員会が指摘した内容を禁止する内容のようです。
我が国日本においても欧州連合に負けないように事前規制するべきでしょう。
デジタル赤字の解消は急務かと
日本の企業や個人が使う海外のIT(情報技術)サービスへの支払いが急速に膨らんでいる。
引用元:日本のデジタル赤字4.7兆円 22年、海外ITへ支払い拡大
IT大手が提供するネット広告やクラウドサービスなどの利用が増え、デジタル関連の国際収支は2022年に4.7兆円の赤字になった。
2022年においては、貿易・サービス収支が赤字になってしまいました。
その中でもITサービスへの支払いが急速に膨らみ、デジタル関連の国際収支は4.7兆円の赤字なのだそうです。
Zoomなどのテレビ会議アプリへの課金や、IT関連のコンサルティング、動画や音楽配信サービスなどのサブスクリプション支払いで赤字なのだそうです。
したがって、こういったアプリケーションの国産化は必須ですね。
現時点では、我が国日本は海外への投資をしており、その収益が国内に還流してますから経常収支は黒字です。
しかしながら、それも長く続かない可能性も踏まえ、デジタル黒字にするための対策をすぐ始めるべきでしょう。
GoogleとAppleに対する事前規制で特権的な地位を剥奪し、日本のIT企業がデジタル黒字を確保できるような産業育成政策が必要なのです。
以上です。