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日本経済

日本銀行が円安是正為替介入を実施。外貨準備高から証券保有額が減少

投稿日:

中央銀行

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年10月22日(令和4年10月22日)

過度な円安を牽制するため、為替介入を実施

21日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで急騰し、一時1ドル=146円台を付けた。
上昇前は151円台で推移しており、わずか1時間ほどで5円以上上昇した。
円相場は32年ぶりに1ドル=150円を超えて円安が進んだ後、極めて荒い値動きとなっている。
市場関係者の間では、政府・日銀が円買い介入に踏み切ったとの観測も出ている。

引用元:円が急騰、一時146円台 安値から5円上昇 介入観測も

変動為替相場制を採用する我が国日本としては、円相場を注視しておりましたが、円安是正のための為替介入を実施した模様です。

2022年10月21日のニューヨーク時間において、1USドル=152円に迫る勢いでした。

過度な変動は望ましくないという財務省の判断があり、為替介入を実施し、1時間で5円以上の円高ドル安となりました。

先日の記事にて、さらなる為替介入があるかもしれないと申し上げましたが、やはり円安是正為替介入がありましたね。

FXで日本円売りのUSドル買いのポジションを取っていた個人投資家でロスカット(強制損切り)になった方も多いのではないでしょうか。

または、含み益が一瞬で消し飛んだ方も多いのではないでしょうか。

レバレッジを高めたFXはリスクがあまりにも高いと言わざるを得ません。

私個人としてははFXに手を出しておりませんし、現物の投資信託やETF(上場投資信託)だけなので、特に問題ありませんでした。

2022年第一弾の為替介入を分析した

令和4年9月末における我が国の外貨準備高は、1,238,056百万ドルとなり、令和4年8月末と比べ、54,016百万ドル減少した。

引用元:外貨準備等の状況(令和4年9月末現在)

本日は、2022年9月22日に実施された第一弾の為替介入を分析してみたいと思います。

財務省のHPには外国為替平衡操作の実施状況 (令和4年8月30日~令和4年9月28日)が掲載されております。

それによると、2兆8,382億円と記載されておりますので、その金額分の円買いが発生したようです。

さらに言えば、外貨準備高を8月末と9月末を比べると約540億USドル減少しております。

外貨準備高の内訳を分析すると、約510億USドルの証券(主にアメリカ国債)が消えております。

日本銀行は証券(主にアメリカ国債)売りで外貨(USドル)を獲得した後に、外貨(USドル)売りの日本円買いを実施した模様です。

私は先日の記事にて「米国債を売却してUSドルを調達するのはやりにくいから、外貨預金を売り、日本円を買ったのではないか」と申し上げました。

なぜそのように予想したのかと申しますと、アメリカの国債を売却すると、国債価格は下落し国債利回りが高まり経済に悪影響が出るからです。

アメリカ国債売却とは、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が実施している量的引き締めに対して、さらなる量的引き締めを被せるようなものです。

国債利回りが高まりますと、株価に悪影響が出ますし、間接的に銀行の貸出にも悪影響が出ます。

アメリカは日本よりも格段に株価に敏感ですから、アメリカの政策担当者に嫌われる可能性がございました。

円安で苦しむ企業や個人を救うべく、アメリカの政策担当者に嫌われる可能性がありながらも為替介入を実施したようです。

率直に財務省及び鈴木俊一財務相を評価するべきです。

どのタイミングで為替介入が実施されるのかこれでわからなくなった

今後の為替介入に関して、唯一断言できることがございます。

どのタイミングで為替介入が実施されるのかこれでわからなくなりました。

第一弾(2022年9月22日)の為替介入は1USド=146円をレジスタンス・ライン(上値抵抗線)として為替介入を実施しました。

今回の第二弾の為替介入は1USドル=152円をレジスタンス・ライン(上値抵抗線)として為替介入となりました。

FXを主戦場とする大手ヘッジファンドや個人投資家にとっては、日本銀行の動向を予測するのが難しくなりましたね。

為替介入のタイミングが容易に予想できると大手ヘッジファンドなどの日本円売りが加速するかもしれませんでした。

なにせ、一定の為替レートになったら日本銀行がUSドル売りの日本円買いを仕掛けるのですから、為替レートに一定の規則性が生まれます。

その規則性を大手ヘッジファンドなどが見逃すはずありません。

規則性がある変動為替相場なんて、格好の狩場です。

最悪、日本銀行の円安是正為替介入のタイミングを見て、日本円売りのUSドル買いを大手ヘッジファンドなどが実施し、為替介入を無効化することも可能でした。

為替操作国と認定されないように留意しつつ円安を是正せよ

私個人としては、過度な円安を是正するということは輸入物価を抑制するという意味でも必要なことだと思います。

したがって、円安是正のための為替介入には賛成なのですが、為替操作国と認定されないようにしてほしいです。

現状としては、戦力の逐次投入と言われたとしても、為替レートが過度に円安方向に行き過ぎているから特別に介入したという体を保つべきかと。

今回の円安是正為替介入でロスカットされた個人投資家としては迷惑かもしれませんが、国民生活の方が大事なのでご容赦いただきたいです。

日本が保有する外貨準備高においては、証券(主にアメリカ国債)に偏っているので、外貨運用を見直してほしいですね。

リスクヘッジの観点からも、金(Gold)やUSドル以外の外貨預金(イギリスポンド、ユーロ、スイスフランなど)比率を高めて欲しいです。

アメリカ国債を売却してUSドルを手に入れたら、その一部を別の外貨に換えるか金(Gold)を購入することで、アメリカ依存から脱却してほしいです。

非課税世帯だけでなく給付金を支給せよ

低所得の住民税非課税世帯には5万円を給付する。
ガソリン価格抑制のため石油元売りに支給する補助金の期限は9月末から年末へ延長する。
国が製粉会社などに売り渡す輸入小麦の価格は10月以降も現行水準のまま据え置く。

引用元:10月に経済対策、岸田首相が表明 物価高対策へ補正予算

追加経済対策を実施するとのことですが、支持率が低下している岸田首相がどこまで主導できるのか見ものですね。

上記引用元記事にもございますが、住民税非課税世帯に対して5万円を給付するそうです。

貨幣とは物やサービスを手に入れるための手段でございます。

コストプッシュ・インフレ(費用増大型物価上昇)で物やサービスを手に入れにくくなっているので、給付金支給は妥当な経済政策です。

問題は、住民税非課税世帯だけでなく、全世帯に対して給付金を支給するべきです。

物価とは全ての日本国民の生活に関係することですから、物価対策として全世帯に給付金を支給するのが筋と言えます。

上記で説明した円安是正為替介入で、大量の日本円が生まれるわけですから、原資の獲得には困りませんよ。

以上です。

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