
大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2026年1月3日(令和8年1月3日)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
本日はかなり抽象度の高いお話ですが、長年の疑問だった件について言及します。
戦略の階層とは何か

上記にて、画像を貼りましたが、奥山真司氏(以下敬称略)のブログより借用しました。
国際政治を考える場合、必ず戦略の話が出てきます。
地政学の泰斗である「コリン・グレイ」の下でお勉強された奥山真司は「戦略の階層」という概念をご紹介してくださいました。
これは「コリン・グレイ」が提唱している戦略の立案、決定に関するフレームなのだそうです。
1、世界観(Vision)
2、政策(policy)
3、大戦略(Grand Strategy)
4、軍事戦略(Military Strategy)
5、作戦(Operation)
6、戦術(Tactics)
7、技術(Skill or Tool or Technology)
上記の7つの階層に分けられるのだそうです。
作戦よりも戦術が下位概念という違和感
「戦略の階層」に関しての詳細な説明に関しては省略させていただきます。
※もし、「戦略の階層」に関して勉強したい場合は「地政学を英国で学んだ」にある程度は説明があるようです。
まず、私が違和感があるのは、作戦よりも戦術が下位概念という点です。
作戦というものを私なりに定義させていただきます。
それは「戦場において、部隊・兵隊を運用して、軍事的目的を達成するための行動」になります。
例えば、上陸作戦、渡河作戦、陽動作戦、退却作戦、救出作戦、挟撃作戦、包囲作戦、突撃作戦などが挙げられます。
もちろん、この定義が間違っている可能性もありますが、本記事においてはこの定義で話を進めます。
戦術というものも私なりに定義させていただきます。
それは「戦場において、軍事的目的を達成するために行われる複数の作戦の組み合わせ」となります。
一般的には、戦術とは「戦略的な目的を達成するための手段」と定義されることが多いです。
しかしながら、国際政治や戦争という軍事色が強い話題となると、一般的な戦術の定義はあまりにも不明瞭なのだと感じています。
戦術で有名なのは、ナチスドイツが採用した電撃戦です。
縦深突撃作戦と近接航空爆撃作戦の組み合わせで、敵の中央を切り裂き、敵の側面や背後から攻撃することになります。
その流れで、挟撃作戦もしくは包囲作戦を展開するという戦術です。
日本で有名な戦術は「釣り野伏」です。
それは、偽装退却作戦と挟撃作戦の組み合わせであり、島津氏が得意とした戦術と言えます。
接敵した後に敵戦力を誘導するため、偽装退却を行い、予め用意していた伏兵を用いて挟撃することで敵を撃破します。
したがって、戦術とは、作戦の上位概念だと私は考えます。
技術が大戦略や政策に影響を与えることもある
次に私が「戦略の階層」に疑念を持つのは、技術が一番の下位概念であることです。
なぜならば、技術は大戦略や政策に影響を与えることもあるからです。
例えば、情報技術(Information Technology)が挙げられます。
インターネットやサイバー空間というものができてから、発電所や生産設備などがシステム制御されています。
それが、世界各国に潜伏しているクラッカー(悪意を持ったハッカー)によってサイバー攻撃の目標になっているのです。
その結果、国家の大戦略(Grand Strategy)に能動的サイバー防衛という項目ができているのです。
さらに言えば、シェールオイルやシェールガスの採掘技術は政策(policy)にも影響を与えています。
アメリカ国内において、シェールオイルやシェールガスが採掘できるようになりました。
その結果、アメリカは産油国となり、中東の原油に頼らなくても国家運営は可能になりました。
したがって、アメリカの伝統的な外交政策である孤立主義的な色彩が強まっています。
戦略の階層の最も下位概念は「士気」ではないか
私の考えが現段階でまとまっていないということもあり、間違っているかもしれません。
しかしながら「戦略の階層」の最も下位概念として技術を据え置くのは違うと思います。
また、作戦の一段階下の概念として戦術を据え置くのも違うと考えます。
私は以下のような「戦略の階層」を提唱していきたいです。
1、世界観(Vision)
2、政策(policy)
3、大戦略(Grand Strategy)
4、軍事戦略(Military Strategy)
5、戦術(Tactics)
6、作戦(Operation)
7、士気(morale)
※ただし、階層に当てはまらない要素として「技術」「道具」「地理」が存在する。

↑粗末なものですが、概念図としては上記のようになると思われます。
上記の反逆する武士モデルとしての「戦略の階層」なのですが、一番下の概念として「士気」を据え置きました。
なぜならば、軍事行動において、一般兵士の士気が無い場合、作戦遂行が極めて難しくなるからです。
寄せ集めの兵隊で作戦そのものが瓦解するというのは、戦史上では珍しくありません。
士気があるもしくは士気が高いから、作戦が成り立つ。
作戦が成り立つから戦術を繰り出せる。
戦術が繰り出せるから、軍事戦略が成り立つことになります。
技術と道具と地理は外部要素として考慮するべき
上記でも申し上げたように、情報技術(Information Technology)は戦略的に重要視しなければなりません。
航空自衛隊の内部にサイバー旅団が創設されるぐらいですから、軽視するべきではないでしょう。
また、発電技術(これには原子力発電技術も含む)が資源価格にも影響を与え、それが大戦略にも影響を与えます。
道具とは、貨幣や国債、保険、金融商品などが挙げられます。
貨幣の価値が国際的な為替市場で暴落したり、国債が暴落したり、金融商品のクラッシュで金融危機が発生すると国力が減損します。
地理も重要であり、海へのアクセスが自由なのか、陸地に埋蔵されている資源はどれくらいなのか、国家間の位置関係が軍事戦略に影響します。
以上のことから、技術と道具と地理は外部要素として別のものとして定義させていただきました。
将来的には、この反逆する武士モデル「戦略の階層」を提唱する電子書籍を売り出したいですね。
少なくとも戦略に興味のあるお方には刺さるのではないかと思っています。
上記の件、異論は大歓迎です。
以上、よろしくお願いします。