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インド洋の地政学的拠点が中国に奪われるか債務の罠から抜け出せるか

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地域紛争と地政学

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年9月30日(令和2年9月30日)

スリランカの鉄道事業が撤回か

インド洋の島国スリランカが、日本が支援する鉄道整備事業を撤回する考えを示した。
総事業費が2500億円規模と、1カ国による支援としてはスリランカ最大の事業であり、同国が中国への経済的依存を下げる動きの一環と見られていた。
実際に事業が撤回となれば、同国が再び中国依存に傾く懸念が強まりそうだ。

引用元:スリランカ、日本支援の鉄道事業を撤回 中国意識か

インド半島のすぐ南東にある島であるスリランカにおいて、日本が支援する鉄道整備事業が撤回されるかもしれません。

中国の対インド包囲網戦略、真珠の首飾りを打破すべく、スリランカを反中国陣営に留めていきたい日本としては痛手になる可能性がございます。

スリランカ

上記画像を地政学的観点から見ると、スリランカが中国の手に落ちればインド洋での活動を妨害される可能性が高まりますので、スリランカはどう考えてもインド側もしくは日本やアメリカ側に引き入れたい国家になります。

予定していた鉄道事業は最大都市コロンボ市内を走る一部区間が対象で、総延長15.7キロメートルの高架軌道の敷設や16駅の設置、鉄道車両の調達などが含まれていた。
2019年3月には事業の第1期分として、国際協力機構(JICA)が約300億円の円借款契約をスリランカ政府と結んだ。
同年7月に当時のウィクラマシンハ首相が同席し、起工式も開いた。
だがラジャパクサ大統領は事業の打ち切りを指示した。
大統領秘書官は運輸省に宛てた21日付の書簡で「非常に費用が高く、コロンボの都市交通インフラとして費用対効果が適切ではない」と指摘。
「大統領が事業の終了とプロジェクト事務所の閉鎖を指示した」と説明した。

引用元:スリランカ、日本支援の鉄道事業を撤回 中国意識か

つまり、事業費があまりにも高くて費用対効果が悪いから撤回したいという意向なのだそうです。

現在の大統領は親中派と目されていることから、日本を牽制している可能性がございますが、日本のプロジェクト以外も停止しており、実際にはどう転ぶのか不透明な状況のようです。

スリランカの港を中国に譲渡した

中国はスリランカを広域経済圏構想「一帯一路」に組み込み、同国への融資や支援を強化。
05~15年に大統領を務めたマヒンダ氏は「中国マネー」頼みのインフラ整備を進めた。
同氏の時代に開発した南部ハンバントタ港は17年、債務返済に窮して中国側に運営権を譲渡した。
中国による「債務のわな」の典型例だ。

(中略)
政権が中国へ傾く兆しはすでにある。
3月には外貨準備の積み増しや新型コロナウイルス対策のため中国から5億ドルの緊急融資を引き出した。
一方、19年5月に日本やインドと交わした西部コロンボ港の共同開発を巡る覚書を調べ直すため、ゴタバヤ氏は7月に新たな委員会を設けた。

引用元:大統領派が過半数、スリランカ議会選 中印との距離焦点

スリランカは対中債務の罠にはまり、ハンバントタ港の運営権を中国側に譲渡しました。

日本やインドとは西部コロンボ港の共同開発を巡る覚書を調査し直すとのことです。

スリランカをどうにか親中路線から親インド親日路線に回帰させなければなりません。

対中債務の罠にはまるモルディブ

インド洋の島国モルディブが、対中国債務の膨張リスクにおびえている。
中国の政府系銀行から民間企業が借りた資金に、前政権が政府保証を付けていたことが発覚したためだ。
想定外の政府保証が発生すれば資金繰りは一層厳しくなりそうだ。
モルディブのリゾート大手アーメド・シヤムは7月、中国輸出入銀行からの借入金総額1億2750万ドル(約134億円)のうち、1000万ドルの返済を求められた。
同社は返済できず、銀行が代位弁済を求めたのはモルディブ政府だった。
同国大統領府幹部は「政府が保証人として返済するよう要求された」と明かす。

引用元:モルディブ、対中債務の膨張の恐れ 前政権が政府保証
モルディブ

モルディブも対インド包囲網戦略上、中国からは獲りたい地域であり、我が国日本やインド側からすると中国には獲られたくない地域なのです。

中国側に獲られた場合、インド洋での活動が一気にやりにくくなってしまうからです。
海軍基地なんて作られた日には一気に安全保障環境が激変します。

さて、本題なのですが、モルディブの民間企業が中国の政府系銀行からお金を借りており、その債務にはモルディブ政府保証が付いていたことが発覚しました。

そもそも中国の政府系銀行からお金を借りるなよって話ですし、モルディブ政府が把握していないのに、お金を返せなかったらモルディブ政府が返済するという取り決めをするべきではありません。

おそらく裏でお金が動いたのでしょうね。
モルディブ政府の外貨準備高が減少してしまっては、返済が難しくなるでしょうし、新型コロナウイルスの件で観光産業は大ピンチでございます。

18年の大統領選でヤミーン氏を下し就任したソリ現大統領の政権は専門委員会を立ち上げ、隠れ債務の洗い出しを進めている。
モルディブの対中債務は公式には14億ドルとされるが、実際には35億ドル近くあるとソリ氏の側近らは見ている。

引用元:モルディブ、対中債務の膨張の恐れ 前政権が政府保証

隠れ債務の洗い出しですか・・・途上国あるあるですな。
政府が中国とズブズブだったということでしょう。
政権交代で前政権の闇が暴かれるパターンでございます。

バリバリの反中国家になることを条件に債務を西側諸国が払う仕組みを作るしか解決策は無いのではないかと。

以上です。

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