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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年9月2日(令和2年9月2日)
コロナショックを戦争で解決だと?
燕市教育委員会によりますと、遠藤浩教育長は先月21日の定例教育委員会で「今のコロナ禍を短時間で解消する方法は、どこかで大きな戦争が発生することではないだろうか。戦争を始めればお金は動く。きっと経済が上向くきっかけになるのではないか。ほかにいい策があるのだろうか」などと、述べました。
引用元:新潟 燕市教育長が辞意表明 「コロナ禍 解消方法は戦争」発言
新潟県燕市の教育委員会の教育長は定例教育委員会で、コロナ禍による景気悪化を短期間で解消するためには、どこかで大きな戦争が必要との旨の発言をされたとのことです。
遠藤浩教育長は「コロナ禍による閉塞感が戦争につながらないようにとの思いだった」とのこと。
遠藤浩教育長は、不適切な発言として認め、辞職する意向なのだそうです。
戦争とは需要増大だけではない
遠藤浩教育長の主張は半分正しく、半分間違いであり、教育上はよろしくない発言だったと言わざるを得ません。
戦争ということになると、軍需品の需要が増大します。
兵士を養うために兵糧が必要なので、食料品が必要ですし、兵士のための銃や各種装備が必要になります。
弾薬、ミサイル、戦車、護衛艦、戦闘機、燃料などが必要なので、これらの需要も高まり、国家総動員で生産され、消費されることにより、お金の巡りが良くなるという面はございます。
ただ、その一方で仮想敵国の攻撃で、自国の供給能力が崩壊する可能性がございます。
兵器や弾薬を生産する工場がミサイルなどで破壊されてしまったら、生産そのものができなくなり、人命も失われるので、資産と所得と雇用が一気に消滅してしまう可能性がございます。
経済的な損失が許容できないほどに膨らむ可能性があるのです。
米中戦争のように我が国日本以外の国家同士が戦争して、我が国日本から供給される物資が必要となった場合は需要だけが増大するかもしれません。
そうなれば、かつての朝鮮戦争のように、日本の生産能力がフル稼働することになる可能性がございます。
いわゆる需要増大型物価上昇が発生することで、デフレ脱却も果たせましょう。
現実的に考えて、そんな簡単に我が国日本にとって都合の良い戦争が発生して、戦争被害が全くないということにはならないでしょう。
雇用創出のために戦争ではなく公共投資を
新型コロナウイルス感染拡大を受けた雇用情勢の厳しさが続いている。
引用元:求人倍率1.08倍、雇用厳しく
厚生労働省が1日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.08倍で前月から0.03ポイント低下した。
6年3カ月ぶりの低水準となった。
総務省が同日発表した7月の完全失業率(同)も2.9%と前月比で0.1ポイント悪化した。
非正規労働者を中心に解雇や雇い止めが広がっている。
2020年7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.08倍で前月から0.03%低下して、完全失業率も2.9%と0.1%悪化することになりました。
日本政府もしくは地方自治体という信用力の高い経済主体が、お金を支出することが無い場合、民間経済には活気が戻らず、デフレスパイラルが進行すること確実かと存じます。
戦争のように需要を増大させる危険極まりないことをするのではなく、公共投資を行い、医療体制を強化することで、どんどんお金を支出して、民間経済の所得と雇用を増やせばよいと思います。
少なくとも、民間企業の供給能力が毀損するということは防げますし、戦争によって人が死ぬということもありません。
中国やアメリカと共に、世界同時財政出動を行えば、海外勢の需要も取り込むことができますので、一気に景気は回復することになるでしょう。
戦争なんてしないで、公共投資を行えば、平和になります。
現代貨幣理論を理解した国家指導者同士が合意形成して、戦争の代替行為として、公共投資という分野で競争した方が平和的です。
より早く、より豊かに、より暮らしやすい世の中を作った国家指導者が他国の国家指導者の私有財産を奪えることにしたらどうでしょう。
数千億円のお金が動くかと思いますが、スリリングで面白いと思います。
雇用情勢が一気に悪化する可能性あり
7月は就業者が前月比で11万人、完全失業者が2万人それぞれ増えた。
引用元:厳しい雇用情勢 一段の悪化に警戒感
失業者の内訳をみると、非自発的な離職(リストラ)が4万人減る一方、新たに求職する人は2万人増えた。
経済活動の再開に伴って、職探しを始める人が増えた。
(中略)
労働市場は雇用調整助成金や積極的な資金繰り支援など、政府の雇用対策で支えられている面が大きい。
SMBC日興証券の丸山義正氏は「今後の経済活動の持ち直しペースや倒産状況次第で、実質的な雇用悪化が大きく進むリスクがある」と指摘する。
やはり雇用情勢が一気に悪化する可能性が高いようです。
経済活動の再開に伴って、職探しを始める人が増えたようです。
そうすると統計的に完全失業者が増える可能性が高まります。
それは「完全失業」の定義に問題があります。
完全失業者の定義についての3条件が総務省統計局のHPに明示されています。
参照URL:http://www.stat.go.jp/data/roudou/qa-1.htm
(1)「仕事に就いていない」
(2)「仕事があればすぐつくことができる」
(3)「仕事を探す活動をしていた」
3条件を満たす人だけが、完全失業者として統計に反映されるのです。
新型コロナウイルスの感染拡大のため緊急事態宣言が発令され、自粛ムードが漂っているため、求職活動も自粛していた方が活動を開始すると、完全失業者としてカウントされてしまいます。
どんどん雇用を創出して、求職活動を行えば何とか就職できるという経済情勢まで持っていかなければなりません。
以上です。