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世界経済 現代貨幣理論

アメリカの財政出動路線に追随するべきだ。長期金利の低空飛行を解説

投稿日:

アメリカ

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年7月22日(令和2年7月22日)

アメリカが第四弾の財政出動へ

トランプ米政権と議会は7月中にも追加の新型コロナウイルス対策を発動する方針だ。
第4弾となる財政出動で、7月以降の支援策の期限切れなどに対応する。
米政権は既に約3兆ドル(約320兆円)の財政出動に踏み切ったが追加対策はさらに2兆ドル(約210兆円)規模に達する可能性がある。

引用元:米、月内にも追加財政出動 210兆円規模か 雇用支援など延長

アメリカのトランプ政権と議会は7月中にも追加の新型コロナウイルス対策のための財政出動をする方向のようです。
追加対策規模は約2兆ドル(約210兆円)規模になる可能性がございます。

アメリカの新型コロナウイルス対策の財政出動としては、第一弾が今年の3月に83億ドル、第二弾が今年の3月に1900億ドル、第三弾が今年の3~4月に2兆6840億ドルとなっており、失業給付やワクチン開発などに充てられました。

ホワイトハウス関係者は「労働者の職場復帰を後押しする仕組みが必要」と指摘する。具体策として、失職者の職場復帰時に現金を支給したり、労使ともに給与税を減免したりする「復職ボーナス」を検討すると明らかにした。
給与税は社会保障の財源として労使がともに6.2%を負担しており、税収は年間1兆ドルと巨額だ。

トランプ氏も給与税減税を求めており、追加策の柱となりそうだ。
米議会は失業給付の積み増しも延長する方向で調整する。

3月に発動した新型コロナ対策では失業給付を週600ドル上積みしたが、7月末に期限が切れて家計の所得が落ち込む懸念があった。
ムニューシン財務長官は17日、中小企業(従業員500人以下)の給与支払いを肩代わりする「給与保護プログラム」も部分延長する考えを明らかにした。

引用元:米、月内にも追加財政出動 210兆円規模か 雇用支援など延長

アメリカの第四弾の追加財政出動においては、失業保険の特例加算を部分延長して、なおかつ再就職ボーナス案が出ているようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、離職した労働者に対して再就職を促す目的があるようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に拍車をかける可能性がありますので、あまり筋のいい政策とは思えません。

また、給与税の減税や失業給付も積み増しの延長を行う方向で検討しており、ムニューシン財務長官は中小企業の給与支払いを肩代わりする「給与保護プログラム」も部分延長する考えを明らかにました。

アメリカの10年物国債利回りは低下して安定飛行

上記において、トランプ政権と議会は巨額財政出動をしており、その結果、アメリカの長期金利である10年物国債利回りはどのように変化しているのか、分析してみました。

今回のコロナショックの前は10年物国債利回りが約1.6%程度だったのに、その後一気に低下して、一時期は0.4%を下回りました。

その後、1.2%程度までは上昇したのですが、再度低下しtえ、現在では0.8%未満という低空飛行が継続しております。

簡単にまとめると、今回のコロナ・ショックで国債発行を行い財政出動した結果、長期金利はコロナ・ショック前の水準に一度も戻ることなくむしろ低下して、安定的に推移しました。

この現象を説明できる一番合理的な理論は、現代貨幣理論なのです。

現代貨幣理論でアメリカ長期金利の低空飛行を説明してみよう

政府の国債発行と、銀行預金増加の仕組み

アメリカの財政出動の説明をするのに、日本政府の事例を出してしまい、本当に心苦しいのですが(笑)、上記の図を用いて国債発行で資金調達を行い、政府支出する場合の日銀当座預金の残高がどのように変化するのか説明します。

①日本政府が国債を10兆円分発行して、民間の銀行が10兆円分の国債を購入する。

その際、民間の銀行が保有する「日銀当座預金」から10兆円差し引かれる。

②日本政府が政府小切手(10兆円分)を発行し、民間企業に河川の氾濫で壊れた橋を修復するように依頼する。

民間企業は政府小切手(10兆円分)を受け取り、橋の修繕を実行する。

③民間企業は受け取った政府小切手(10兆円分)を決済可能な銀行預金に換えるため、民間の銀行に政府小切手を持っていく。

民間の銀行は受け取った政府小切手に記載されたお金の分だけ民間企業の預金を増やす。

④民間の銀行は政府小切手(10兆円分)を日本銀行へ持ち込む。

日本銀行は政府小切手に記載された分(10兆円)のお金を民間の銀行の「日銀当座預金」に振り込む。

⑤民間企業は民間の銀行から振り込まれたお金を元に、従業員へ給与を振り込む。

以上のことから、国債発行で資金調達を行い、財政出動する場合においては、中央銀行当座預金残高は金融システム全体で見るならば、変化がありません。

さらに付言するならば、今回のコロナ・ショックでFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は無制限の量的緩和を行いましたので、FRBに預けている当座預金はむしろ増えているのです。

したがって、アメリカの10年物国債利回り(長期金利)が落ち切った後に、テクニカル要因で一時的に長期金利が上昇することはあっても、むしろ低空飛行になるのです。

簡単にまとめるならば、国債発行による資金調達を行い、財政出動を行ったとしても長期金利が跳ね上がることは考えられず、中央銀行の量的緩和政策を組み合わせれば、むしろ長期金利を低下させつつ、安定的にすることが可能なのです。

財政出動を怖れてはいけないのです。
むしろ財政出動に踏み切れないことを怖れるべきです。

日銀の安達審議委員は財政出動派

3月に日銀の審議委員に就任した安達誠司氏が毎日新聞の単独インタビューに応じた。
新型コロナウイルスの感染拡大を巡る危機対応について「ここで財政を出動せずにどうするのか。今のところ財政規律の話をするのは早い気がする」と述べ、財政健全化の議論は時期尚早との認識を示した。
財政赤字の拡大に対しては「金利が一方的に上がって財政が破綻しないよう金利をコントロールする」と、日銀の積極的な国債購入で金利急騰を防ぐ考えを示した。

引用元:「ここで財政出動せずにどうする」 日銀・安達委員、財政規律「話は早い」

日銀の安達誠司氏(以下敬称略)はMMT(現代貨幣理論)に批判的なのでございますが、財政出動派として論陣を張っているようです。

長期金利が跳ね上がったとしても、日銀が国債を積極的に購入することで、長期金利高騰を防ぐ考えのようです。

どう考えても長期金利が跳ね上がる(どれくらいの金利高騰を想定しているのかにもよると思いますけれども)なんて考えられませんが、日銀の審議委員がこういった発言を行い、債券市場を落ち着かせるのは重要な責務と言えます。

緊縮財政の呪縛は一時的に消えようとしている

麻生太郎財務相は21日の閣議で、2021年度予算の概算要求の方針を報告した。
新型コロナウイルスへの対応経費は上限を設けず要望できる仕組みにする。
既存経費は前年度と同額を基本とする。
高齢化に伴う社会保障費の自然増の扱いなどは年末に向けた編成過程で検討する。

(中略)
概算要求基準はもともと各省庁の過大な要求に歯止めをかける狙いがある。1961年度予算編成で各分野一律で伸び率の上限を設けたのが始まりだ。
財政赤字が問題になった80年代には前年度並みの「ゼロ・シーリング」や、要求額を減額する「マイナス・シーリング」を導入した。

引用元:21年度予算、コロナ経費要求に上限なし 財務相方針

概算要求の新型コロナウイルス対策においては、概算要求の上限を設けずに要望できる仕組みになったようでございます。

概算要求基準はある意味緊縮財政の一部分だったという事情もあり、少なくとも新型コロナウイルス対策においては概算要求の上限が無くなることになります。

少しづつではございますが、緊縮財政の呪縛から解き放たれております。
私のような積極財政派としては、嬉しい限りです。

このような結果に甘んじることなく、緊縮財政派議員を盛大に批判しまくり、翻意を促したいと思います。

以上です。

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