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国際政治のリアリズムとは何か。国際情勢を分析するためのツールとは

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akizouさんによる写真ACからの写真

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年11月3日(令和元年11月3日)

国際情勢を分析するためのツールが必要

本日は基本的なところを説明するシリーズです。
第一回目は国際政治(国際情勢)を分析するための基礎的な考え方である「リアリスト・パラダイム」言い換えるならばリアリズムです。

現実主義という訳され方をしますが、一般の方からすれば、どういった考え方で、どのような結論が得られるのかわかりません。

本日はそういったところを説明していきたいと思います。

伊藤貫『中国の「核」が世界を制す』

パラダイムとは思考法の基本的なパターンのことです。
私は伊藤貫氏(以下敬称略)の主張するリアリスト・パラダイムを採用しています。

きちんとした外交パラダイムを構想できない国は、21世紀の群雄割拠時代に突入した国際社会において滅亡する可能性が極めて高いと言えます。

リアリスト・パラダイムの四原則を紹介しようと思います。

1、国際社会は本質的に無政府状態である。
2、国家にとっての最重要目標は生き残ることである。

3、 国家の意図はいつ変わるか予測できないため、条約や同盟関係はあてにならず、自分の国は自分で守るしかない。
4、イデオロギーや好き嫌いの感情を、外交政策に持ち込んではならない。

国際社会は本質的に無政府状態である

第1に「国際社会は本質的に無政府状態である。」
人類は一度も世界政府、世界立法院、世界警察軍を設立することができませんでした。

また、真に公平で、中立な世界裁判所を創ったこともありません。

つまり「強い国は何をしても処罰されない。弱小国が強国の犠牲になっても、誰も助けてくれない」というのが国際社会の特徴なのです。

原爆投下という非人道的所業を実行した米国は国際社会から処罰されていませんし、イスラエルがガザ侵攻したとしても国際社会は無力ですし、ソ連や中国が自国の人民を粛清し、他国の民間人を虐殺しても処罰されていません。

もし、日本が中国に併合されたとしても米国は日本を助けないし、国際社会には有効な手立てがありません。

国家にとっての最重要目標は生き残ることである

第2に「国家にとっての最重要目標は生き残ることである。」
国家の独立性を保つことを怠った国家は、他国に消滅させられ、併合させられるという運命が待っています。

しかし、それは国家にとっての死亡です。
それを回避するために、国家が一番重視すべき政策は安全保障政策なのです。

国家の義務は生き残ることであり、国防政策は経済政策よりも優先順位が高いというのがリアリストの原則と言えます。

誤解を受けたくないので説明しますが、これは決して経済政策を重要視しないとか、軽視するということではありませn。
あえて、安全保障政策と経済政策を比較して優先順位をつけるのであれば、国防政策を優先すべきであると主張しているのです。

「経済活動及び国民生活は国家防衛という基盤の上に成り立つものである」これが私の持論です。

他国による武力攻撃の最中に安心して、買い物ができるでしょうか。
レジャースポーツができるでしょうか。

アニメやマンガを鑑賞することができるでしょうか。
企業活動ができるのでしょうか。

他国による軍事占領が成功してしまったら、日本国民のための経済政策を策定し、実行することが不可能になります。
日本経済が他国のための奴隷経済になってしまいます。

したがって、経済政策を重要視するのであれば、国家防衛を盤石なものにする必要があり、そういった努力を怠るべきではありません。

国家の意図はいつ変わるか予測できないため、条約や同盟関係はあてになず、自分の国は自分で守るしかない。

第3に「国家の意図はいつ変わるか予測できないため、条約や同盟関係はあてになず、自分の国は自分で守るしかない。」

ソ連は日ソ中立条約を破棄し、火事場泥棒的に北方領土を強奪しました。
国家の意図はいつ変化するかわからないという例です。

同盟関係とは、自国の国益実現のために設定されるものであり、自国の国益に都合が悪くなれば同盟関係は破棄されたり、形骸化、空洞化します。
これは当たり前のことです。

硬直した同盟関係に自らを縛りつける行為はとてもリスクが高いと言えます。
もし、同盟国が頼れなくなったらその国家はとても危険で脆弱な状態に陥ってしまうからです。

イデオロギーや好き嫌いの感情を、外交政策に持ち込んではならない

第4に「イデオロギーや好き嫌いの感情を、外交政策に持ち込んではならない。」

日本の親米保守陣営は「米国が好きだから、米国政府の言うとおりに日米協力すればよい。」という考えを持っています。

親中左翼陣営は「中国が好きだから、中国政府の顔色を窺い、謝罪と反省を口にする〈土下座外交〉を実行すれば日中友好が実現するだろう。」という考えを持っています。

私はものすごく怒りを感じています。
米国に盲従し、日本の伝統、国柄、名誉、国益をどれほど壊されたことか。
日中友好によりどれほど搾取されたことか。

国家における外交政策とは、勢力均衡(バランス・オブ・パワー)と費用対利益(コストベネフィット)において決定されるべきである。

日本人は米国に対して、「我々から自主防衛能力を剥奪しておこうという政策を止めるべきだ」と、公開の席で、正々堂々と主張する必要があります。

そうでなければ我が国日本は独立主権国家として滅亡します。

外交政策に感情は不要です。
非情かつ冷徹にならねばなりません。

私はこの現代社会を生きるためにはリテラシー(情報理解力、情報正誤判別力)が極めて重要であると思います。

リテラシーを鍛える方法としては、「マスコミを始めから疑う」「賛否両論に耳を傾ける」「インターネットや月刊誌も疑う」「独自の情報元を見つける」などがございます。

また、誤情報を指摘された場合、素直の謝罪し、訂正を行う誠実さも大切でしょう。

ちなみに、このブログにおいて事実誤認を見つけた方は、資料を提示して事実誤認を指摘して頂ければ幸いに存じます。
すぐに訂正と謝罪を行いたいと思います。

以上です。

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