大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年4月10日(令和2年4月10日)
アメリカとイギリスが本気出す
主要国の中央銀行が新型コロナウイルスに伴う経済危機克服に向け、異例の措置に相次いで踏み切った。
引用元:FRB、一般企業に資金供給 英中銀は政府に短期資金融通
米連邦準備理事会(FRB)は9日、一般企業への融資など新型コロナに対処する2兆3000億ドル(約250兆円)の緊急資金供給策を決めた。
英国のイングランド銀行(中央銀行)も9日、英政府が一時的に資金不足になった場合に短期の資金を融通する仕組みを拡充すると発表した。
企業や政府にマネーを供給する中銀の政策対応は、未踏の領域に入りつつある。
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)とイングランド銀行というアメリカとイギリスの中央銀行が金融緩和に踏み出すようです。
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は約250兆円もの資金供給を行うことになったようです。
民間の債券市場から金融商品が無くなるのではないかと心配になるほどです。
FRBの新たな資金供給は、米政権と議会が3月末に決めた2兆ドルの景気対策の一環だ。
引用元:FRB、一般企業に資金供給 英中銀は政府に短期資金融通
最大の柱は、従業員1万人以下の一般企業に、民間銀行を通じて6000億ドルを融資する制度の新設。
民間銀が一度は融資するが、95%分はFRBが設立する特別目的事業体(SPV)が買い取る。
事実上、民間企業に直接資金供給する緊急措置だ。
FRBが民間銀行を間接的に経由することにはなりますが、民間企業に直接的に資金供給するという緊急措置でございます。
民間企業への輸血措置としては中々大胆なことをしているようです。
英国の財務省とイングランド銀行が発表した新たな短期資金の融通策は、英政府が国債市場を通さず迅速にお金を手当できるようにするのが目的だ。
引用元:FRB、一般企業に資金供給 英中銀は政府に短期資金融通
資金繰りの緊張が国庫にまで及び始めたことを意味する。
(中略)
イングランド銀が政府に直接お金を貸し出す「W&Mファシリティー」という既存の枠組みを活用する。
利用残高は米金融危機時の2008年に198億ポンド(約2兆6700億円)へ膨らんだが、09年4月以降は3.7億ポンドで横ばいが続き、ほぼ休眠状態だった。
イギリスの中央銀行であるイングランド銀行が国債を介さずに政府へ資金供給する既存の枠組みが存在し、それを活用するとのことです。
これ、現代貨幣理論で言うところのOMF(明示的な貨幣供給)に該当するのではないかと考えています。
徴税や国債発行なしで、お金を生み出しているわけですから、素晴らしい取り組みであると言えます。
これにより、国債発行残高の累積を責め立てる野党を黙らせるつもりですね。
ジャンク債を購入するFRB
9日の米社債市場では、買い手がつかなかった低格付け債の価格が急反発した。
引用元:主要中銀「禁じ手」踏み込む FRBが低格付け債購入
FRBは同日朝、2兆3000億ドルもの新たな緊急資金供給を発表したが、柱の社債購入策にリスクの高い「ダブルB」まで対象として組み込んだ。
低格付け債に投資する上場投資信託(ETF)は、価格が7%も上昇し、新型コロナウイルスの影響が深刻化する前の2月の水準まで一気に近づいた。
驚天動地と言いますか、債券や上場投資信託に関して最低限の知識がある人間ならば、ちょっと鳥肌が立つレベルのことにFRBが踏み込むようでございます。
投資不適格債をFRBが購入することになったようです。
「ダブルB」という格付けなので、ジャンク債と言い換えてもいいと思います。
実は、アメリカは新型コロナウイルスの影響で、民間企業の業績不振懸念が高まっており、債券が格下げされ、資金が債券市場から離散して、債券大暴落からの金融危機が発生するのではないかということが噂されてました。
ただ、FRBが投資不適格債を購入するということで債券市場には圧倒的な安心感が生まれたようです。
最終的に誰かは買ってくれるという安心感が債券市場に与える影響は凄まじいものがございます。
これで、アメリカ発の債券市場暴落という危機は一旦は回避ということになるでしょう。
素晴らしい英断でございました。
その他中央銀行も頑張りを見せている
カナダやオーストラリア、ニュージーランドなど主要中銀も、こぞって自国国債を買い取る量的緩和を開始。
引用元:主要中銀「禁じ手」踏み込む FRBが低格付け債購入
IMFは9日、世界各国の財政出動が8兆ドルに達するとの分析を公表。
世界の国内総生産(GDP)の9%分に相当するが、その巨額の財政出動は中銀マネーで支えざるをえない。
カナダやオーストラリア、ニュージーランドが自国国債を買い取る量的金融緩和を実行しました。
債券市場で投資している人間は儲けた可能性が高いですね。
債券市場に超優良顧客が突然現れたわけですから、どう考えても債券価格は上昇したでしょう。
ただ、今後の債券市場において安全資産を購入することが難しくなりそうです。
債券価格が高止まりしてしまったら、債券を買いにくくなり、安全に運用できる国債などが無くなると資産運用の難易度が上昇します。
株価の爆上げは来るのか
世界各国の中央銀行が量的金融緩和を実行しているため、民間企業や民間金融機関に大量の資金が流れるため、おそらく新型コロナウイルスの影響はある程度抑制できるのではないでしょうか。
それに伴い、一時的に爆下げしていた株価も、一気に爆上げということになるかもしれません。
個人的には要注意だと思います。
そして、株価の爆上げが債券市場の活況に支えられたものだったとしたら心強いです。
安心して株式を購入できる日が来るまで私のような長期投資家は頑張るつもりでございます。
以上です。