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逆イールドはなぜ発生するのか?景気後退のシグナルだが、対処可能!

更新日:

大変お世話になっております。
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年5月14日(令和元年5月14日)

本日は逆イールドに関する記事でございます。

逆イールドが5月9日に発生した

ブルームバーグの記事によりますと、今年の5月9日に、米国債の3か月物と10年物の金利差が逆転するという「逆イールド」が発生しました。

今年の3月以来のできごとだそうです。
参考URL:
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-10/PR9CMM6JIJUU01

逆イールドとは何か

いろいろ申し上げたいことは多いのですが、まずは「逆イールド」とは何かということから説明したいと思います。

「逆イールド」とは何かを理解するためには、イールドカーブ(利回り曲線)を理解しなければなりません。
ロイターの記事を参考にさせていただきます。

イールドカーブ(利回り曲線)とは、1ヵ月物から30年物までの償還期間が異なる国債利回りを点で結ぶことによって描かれる曲線のことです。

通常、イールドカーブ(利回り曲線)は縦軸を利回り、横軸を償還期間とすると、右上がりになります。

なぜかと申しますと、償還期間が長ければ長いほど、利回りが良くなるからです。

国債とはすなわち、国家へお金を貸して、その分だけ利子をいただくことができる債券です。

債券を購入している間は債券の購入分だけ現金が使えなくなりますし、債券が償還されないかもしれないというリスクがございます。

また、その間にインフレした場合、実質的に債券価値が目減りしてしまう可能性もございます。

そういったリスクを引き受けてでも中央政府にお金を貸し付けるわけですから、1ヵ月物よりも10年物、10年物よりも30年物の方が利回りが良くなります。
参考URL:https://jp.reuters.com/article/yeild-curve-idJPKCN1R60EO

しかしながら、そのイールドカーブ(利回り曲線)が右上がりにはならず、短期国債よりも長期国債の利回りの方が低下してしまうことがあります。

それを「逆イールド」と言います。
通常では考えられないことが発生していると理解して間違いございません。

下記にて、簡単なイメージ図を作成しました。
ご参考までに。

イールドカーブのイメージ図

なぜ逆イールドは発生するのか

ここで率直な疑問が生じると思います。
なぜ逆イールドが発生するのでしょうか。
厳密には、諸説ございますが、私なりの解釈を申し上げたいと思います。

まず、投資家が何らかの理由で将来的には景気が減速しそうだなと考えます。
景気減速すると、企業業績が悪化するので、株価が低迷する可能性が高まります。

株価が将来的に低迷する可能性が高いのであれば、今のうちに売却しておいて、リスクが少なくて利回りが比較的高い債券を購入します。

リスクが少なくて利回りが比較的高い債券とは、国債であり、なおかつ長期国債になります。

長期国債の買いが膨れあがり、長期国債の利回りが低下します。
なぜならば、長期国債の人気が高まるので、高い利回りでなくても買い注文がなされるからです。

そこに、中央銀行(アメリカにおいては連邦準備制度理事会)が政策金利の引き上げなどを行います。

そうすると、比較的短期の国債の利回りが上昇します。
徐々にではございますが、短期国債と長期国債の利回りの差が無くなり、ついには逆転してしまうのです。

日経新聞電子版の記事を参考とし、現実のアメリカ経済の動向を簡潔にご紹介しましょう。

アメリカの連邦準備制度理事会はアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)にて、利上げを決行しました。

2018年においては4回も利上げに踏み切りました。
アメリカ連邦準備制度理事会において、タカ派(利上げ賛成派)が優勢でしたので、このような結果になったものと推察します。

参考URL:
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39169420Q8A221C1000000/

また、2018年には米中貿易戦争が勃発し、景気減速懸念が強まってしまいました。

それに加え、株式も度々暴落してしまったのは記憶に新しいところです。
※ちなみに私もそれなりに被害を被りましたよ( ;∀;)

逆イールドは企業活動に悪影響を及ぼす

さて、逆イールドの原因についてはご理解いただけたと思います。
逆イールドがアメリカ経済においてどのような影響を及ぼすのか、ご説明しましょう。

まず、逆イールドということは短期で調達するお金のコストと長期で調達するお金のコストを比較した場合、短期の方がコスト高ということになります。

企業はそのような経済環境においては、資金繰りに苦労することになり、設備投資を抑制します。

そして、設備投資を受注してきた企業の売り上げが抑制されます。
その企業の業績が悪くなり、雇用と所得が失われます。

そうなると、アメリカ経済全体の消費と雇用が減ってしまい、景気が悪化する可能性が高まります。

逆イールドは景気後退のシグナル

さて、この話題の核心に触れることに致しましょう。

この「逆イールド」の何が問題かと申しますと、アメリカ経済における景気後退のシグナルとして市場関係者や政策担当者に認知されており、実際に景気後退がその後訪れているからです。

いわば、津波の前の大幅に引き潮のようなものです。
めちゃくちゃ怖いです。

100%ではございませんが、ほとんどの場合景気後退が発生しているといると上記のロイターでは報道されています。

おそらく、アメリカの政策担当者はこの事態にどのように対応するのか議論の真っ只中なのではないかと推察します。
私なりに対応策を提示しましょう。

ゼロ金利に回帰して、所得税の還付を実施せよ

アメリカの連邦準備制度理事会が政策金利を引き上げたことが「逆イールド」の原因です。

したがって、政策金利を引き下げればよいということになります。
私であれば、一気にゼロ金利にします。

ゼロ金利にすれば、アメリカ企業がお金を借りやすくなり、拙部投資が活発化して、世の中にお金が回るようになります。
それに伴い、雇用と所得が増えることになるでしょう。

また、アメリカ経済の全体的な冷え込みを抑えるために、所得税の還付を実施するべきです。

アメリカはそもそも消費が旺盛ですから、そこに燃料を投下してあげれば、エンジンのようにどんどん動くことになります。
アメリカ人の消費意欲を信じて、所得税の還付を行うべきだと思います。

所得税の還付であれば、労働意欲が減退することも最小限に食い止めることができますし、ブッシュジュニア政権時にも所得税の還付をしていたので、実現は容易だと思います。

以上です。今後とも情報発信を頑張りますので、何卒よろしくお願い致します。

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