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反逆する武士

日本経済

乗数効果を知れば、お金は消えないことを知る、その限界にも気づく。

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大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年7月30日(令和元年7月30日)

誰かの支出は誰かの所得

現代貨幣理論において、常識とも言えることを主張しています。誰かの支出は誰かの所得という原則です。

言い換えるのであれば、誰かの所得は誰かの支出です。
例えば、我が国日本の国内に佐藤さんと鈴木さんしか存在していないとします。

そのような場合、佐藤さんが、鈴木さんからリンゴ(100円)を買いました。お金の流れとしては佐藤→鈴木ということになります。

佐藤さんを主人公として説明するならば、佐藤さんは鈴木さんからリンゴを買うために100円を支出したということになります。

一方で、鈴木さんを主人公として説明するならば、鈴木さんは佐藤さんにリンゴを売ったので、100円の所得を得たということになります。

当たり前と思われる方もいらっしゃると思いますが、これが意外と理解できない方がいらっしゃるのです。

世界においては、何らかの経済活動を行う場合、相手が存在します。

一般的には販売者と購入者であり、投資の発注先・受注先であり、金融における貸し手と借り手になります。

経済を理解するということは片面的な事象を理解するということではございません。

双方向にとってのお金が物の移動をしっかりと把握しなければ、経済はわからないものなのです。

拙ブログをお読みのインターネットユーザーの方々の所得を増やすためには、誰かの支出を増やさなければなりません。

であるならば、政府が支出を増やして、民間の所得を増やすことに何の躊躇いがあるのか私にはわかりません。

さらに言えば、政府が支出するということは、政府の支出分だけ所得が増えるわけではありません。

乗数効果とは

乗数効果により、政府支出金額以上の所得が生まれます。

乗数効果」という難しい単語が出てきました。丁寧に説明させていただきます。

まず、乗数効果と言うのは「とある需要増大により、生産と所得が拡大し、これが次々に派生需要を生み出し、その結果、経済全体の需要・生産・所得が雪だるま式に増えていくこと」と定義することができます。

参考文献:伊藤元重『マクロ経済学』を参考にしました。

相当難しい話ですので、例え話を致します。

日本政府という経済主体がとある建設会社に100億円の公共投資を依頼したとします。そうすると建設会社の所得は100億円増えます。

その建設会社の100億円の多くを従業員のお給料として支払い、建設に必要な機械を購入します。

建設会社の従業員はお給料で、セブンイレブンの「和風ツナマヨネーズ」を購入します。消費が増えます。

建設機械を生産している会社の所得が増えます。

セブンイレブンの売り上げが伸び、建設機械を生産している会社の従業員のお給料が支払われたりします。

建築機械を生産している会社の従業員がセブンイレブンで「和風マヨネーズ」を購入していって・・・同様のプロセスが延々と繰り返されるわけです。

したがって、日本経済全体の需要・生産・所得はどんどん雪だるま式に増えていきます。結果として、100億円以上のGDPが生まれます。

ここでお話を戻しますと、公共投資を拡大すると、公共投資を受注した企業だけではなく、それ以外の民間企業も仕事が増えて、所得が増えるということです。

ここで強調しておきたいのは、政府支出を増やした場合、政府から直接仕事を受注した企業だけが潤うということはあり得ないということです。

乗数効果を全く無視した暴論であると言えます。
お金は使ったら消えるわけではありません。

お金が支出されたら、お金の所有者が変わるだけであり、それだけでお金がこの世から消滅することはあり得ません。

お金は天下の回りものであり、それが経済学におけるフローの概念であり、簡潔に言えば、国内経済におけるフローの集合体がGDP(国内総生産)なのです。

政府支出の限界とは

上記により、お金は天下の回りものであり、政府支出や減税によってお金が支出されれば、雪だるま式にお金が増えていくということをご理解いただいたと思います。

だからといって、政府は支出を増やせばいい、減税すればいいという単純なお話ではないということを本日の記事では特に強調していきたいと思います。

例えば、日本政府が公共投資をする場合、土木関連会社や資材販売会社など、土木に関連する会社には政府から支払われたお金が行き渡りやすいと思われます。

土木作業員がお昼ご飯のときに、作業場の近所の定食屋さんに連日詰めかけたら、その定食屋さんは儲かるでしょう。

ただ、シングルマザーにはその恩恵は行き渡りにくいのです。
その定食屋さんでシングルマザーが働いていたとします。

その場合であっても、急に子供が熱を出してしまったら看病しなければなりませんし、病院に連れていかなければなりません。

その日、その時間は時間給が発生しないため、所得を得ることは難しくなってしまいます。

また、高齢者にはその恩恵は行き渡りにくいのです。
高齢者なので、体が弱く、長時間働けませんし、そもそも高齢者を雇う民間企業も少ないのが現状です。

つまり、労働によって所得を得にくい方々には公共投資での所得増は起こりにくいと言えます。
お金に困っている方にお金が回りにくいのが政府支出なのです。

また、減税も一部を除き効果が薄くなってしまいます。
そもそも所得が無い(もしくは少ない)ので、税金をあまり多く払っていないので、減税も低所得者への所得増には寄与しにくいと言えます。

※消費税はまた話が別ですが(笑)

そのような場合はどうすればいいかと申しますと、政府が直接、相対的貧困層に対してお金を配るべきなのです。

それは社会保障でもいいですし、その他の制度を新たに導入してもいいでしょう。

したがって、私はベーシック・インカムに条件付きで賛成ですし、公的家賃補助制度の導入に賛成なのです。

ベーシック・インカムは直接給付の代名詞と言えますし、家計の最大支出項目である住宅費(家賃やローン支払い)の負担を軽くする公的家賃補助制度は大賛成です。

以上のことから、私は公共投資などの政府支出を増やすのと同時に、直接給付も増やすべきだと考えます。

経済政策によって、恩恵が受けられない方をできるだけ最小化するという観点から、そのような結論に至りました。

経済大国日本に生まれたことの奇跡を最大限味わっていただく、その恩恵を受けることができない人をできるだけ少なくするべきです。

以上です。

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