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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年8月13日(令和元年8月13日)
生産性の向上は古びた情報システムの刷新から
古いシステムを温存するツケは明らかだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48430390Z00C19A8TCR000/
経済産業省が18年9月に公表したDX(デジタルトランスフォーメーション)リポートには、ユーザー企業の悩みが表れる。
金融や商社・流通など8割の企業が老朽システムを抱え、7割の企業が「有識者がいない、ブラックボックス化している」といった理由でデジタル化の足かせだと答えた。
上記は日本経済新聞電子版より一部引用させていただきました。
底辺プログラマーとしてこの件に関して、いろいろ物申していきたいと思います。
簡単にこの記事の要点をまとめると「老朽化システムを抱えているが、対処可能なシステムエンジニアが足りず、予算も足りないため、改修及び刷新ができていない企業が多くて問題となっている」ということです。
私もこのような問題に現実問題として対処したことがございます。
このような場合は、最新のシステムを導入するか、全面的な改修をする必要がございます。
ユーザーの使い勝手の良いシステムをゼロから作るという意識を持つことが重要だと切に感じています。
守秘義務がございますので、具体的なところは申し上げることができませんが、頑張ってわかりやすく説明したいと思います。
オブジェクト指向じゃないのは苦労する
簡単に言えば、古いシステムというのはオブジェクト指向の言語で開発されていないシステムが多いです。
オブジェクト指向の言語とは何かと申しますと、JavaやC#などがこれに該当します。
オブジェクト指向とは、物凄く大雑把に説明すると、複雑なプログラミングを駆使して、ゼロからシステムを構築しようという考えではなく、既成部品を利用して、楽してシステム開発するという考えのことです。
TOYOTAのプリウスを製造する場合を例として、説明すると、古いシステムというのが、タイヤを作るために東南アジアからゴムを輸入しようというところから出発する考えになります。
一方で新しいシステム(オブジェクト指向の言語を使用)というのは、タイヤがほしいなら、TOYOTAの工場で以前製造したものを利用すればいいよねというところから出発します。
どう考えても、オブジェクト指向の言語で開発した方が楽なのです。
※私の個人的な独断と偏見です(*‘ω‘ *)
現実のIT現場ではどのような問題が発生するかというと、オブジェクト指向の言語で開発や改修をする場合、ボタンを一つ移動するだけなら2秒ぐらいで改修できます。
しかしながら、古いシステムの場合だと、ボタンを移動するだけで30分必要ということもあり得るのです。
※IT現場で使用されているツールや現場のルールによっても作業時間は変動します。
既存システムのリライトは絶対必要
情報システム会社のTISは、住宅金融支援機構から基幹システムの刷新を受注。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48430390Z00C19A8TCR000/
COBOLをJavaにリライトして、18年に新システムに移行させた。この実績が功を奏し同様の開発案件が次々と舞い込む。
COBOLをJavaにリライトだと(; ・`д・´)
現場の人間大変だったろうな!
私はCOBOLとJavaの両方を理解し、ある程度のシステム改修ができる人間なので、このような現場に配属されても問題ありません。
けれども、COBOLしかわからない、Javaしかわからないというエンジニアだった場合は地獄と化します。
日本語が全くわからないアメリカ人が日本の現地法人に着任し、英語がほとんどわからない日本人がアメリカのシリコンバレーの現場に配属されるようなことになる可能性がございます。
ただ、こういったリライトが成功するとどうなるかと申しますと、改修効率が圧倒的に向上します。
Javaを動かせるツールやフレームワーク(効率的な開発を手助けするためのソフトウェア)などにもよりますが、生産性が跳ね上がったのではないかと推察します。
現場の人間の作業効率を上げ、ユーザー様のお客様満足度を上げ、現場の人材定着率を上げるためにも、最新のプログラミング言語でリライトするのは必要だと思います。
最新のプログラミング言語で改修しやすい環境を整えないとブラック企業とか言われて、人材確保が難しくなると思います。
※最悪、オブジェクト指向であれば、何とかなると思います。
経営者の英断を切に願います
経営者自身がITシステムに詳しくなり、ITシステムをどのように最適化するべきなのかということを企業全体から指示するべきだと思います。
システム部門やCIO(最高情報責任者)に任せていては、システム部門やシステムに詳しい人間に牛耳られてしまい、ユーザーファーストのシステムにはならない可能性がございます。
現代においては、経営者の英断こそが必要であり、それが無ければ、既存システムが動かないということにもなりかねません。
最悪の状況を想定し、それに対処するというのが経営における安全保障だと思います。
日本経済においてシステム刷新は設備投資に該当する
ここでマクロ経済学的なお話をさせていただきますと、日本経済におけるシステムの大規模改修やシステム刷新(新規導入)は設備投資に該当します。
現在の日本においては、老朽化しているシステムが問題となっているわけですから、設備投資減税と設備投資補助金を支給して、民間企業の円滑な経営を後押しするべきだと思います。
以上です。
何卒よろしくお願い致します。