
大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年10月15日(令和元年10月15日)
合意ありのEU離脱は不可能
情報筋は、ブレグジット(イギリスのEU離脱)協定締結が「根本的に不可能」になったとしている。
https://www.bbc.com/japanese/49982357
ジョンソン首相は先に、テリーザ・メイ前政権とEUが取りまとめたEU離脱協定に替わる新協定案を発表。
EUとの再交渉を試みているが、焦点となっているアイルランドと北アイルランドの国境問題についてこう着状態が続いている。
イギリスの情報筋の話だと、イギリスのEU離脱において、合意を形成することが根本的に不可能になったということのようです。
テリーザ・メイ前首相が提案した、バックストップ条項の代替案をジョンソン首相は提言したのですが、とてもではないですが、通らない代物のようです。
私個人としては、EU離脱に賛成なのですが、どう考えてもEU側と合意を形成して、秩序ある離婚をした方が双方の経済的損失を最小化することができるので、より望ましいと考えています。
しかしながら、合意無しのEU離脱か、EU離脱の延期という選択肢しかないようなのです。
アメリカ合衆国の債務上限問題のように、土壇場で引き上げるのと同じように、イギリスのEU離脱問題も期限が迫ってきたら、土壇場で延期するというのを、無限に続けそうで怖いと思っています。
民主主義国家のイギリスで、イギリスの直接的な国民投票で決まったことを実行できないという悲劇が繰り返される可能性が高いと言わざるを得ません。
合意を阻むバックストップ
バックストップとは、イギリスとEUとの間で通商協定がまとまらない場合に、北アイルランドとアイルランドの国境に厳格な検問所等を設置しないための措置。
https://www.bbc.com/japanese/49982357
バックストップが発動すると、北アイルランドはブレグジット後もEU単一市場のルールに従うことになるため、ジョンソン首相を含む反対派は、EU離脱後もイギリスがなおEU法に縛られるとして反発している。
一方、ジョンソン氏の示した代替案では検問所の設置が必要となるほか、北アイルランド議会にEUのルールに従うかどうかの決定権を委ねている。EU側はこれらの点を批判している。
イギリスのEU離脱において、よく登場するのが「バックストップ」という条項です。
簡単に言うと、イギリスがEU離脱したとしても、北アイルランドとアイルランドにおいては厳格な国境管理をしないという決め事です。
北アイルランドとアイルランドにおいては、国境を巡る壮絶な負の歴史が存在し、今回のイギリスのEU離脱の影響で、その負の歴史が想起され、血の惨劇が再度発生するのではないかと心配されています。
簡潔に言えば、国境管理を厳格化すると、北アイルランドとアイルランドの間において喧嘩が勃発するのではないかと心配されており、イギリスのEU離脱を阻害していると言えます。
また、北アイルランドをアイルランドの国境管理を厳格にしないということになれば、イギリスの一部の領土がEU側に取り込まれてしまい、EUからの移民や物やサービスなどがなし崩し的に侵入するのではないかと心配されています。
北アイルランドのジレンマという表現が正しいのではないかと個人的には思っています。
国境管理を厳格化すると、北アイルランドとアイルランドの紛争が激化するし、国境管理を厳格化しないとなれば、いわばEUの一部に成り下がるので、事実上EU離脱したことにならないというわけです。
フランスとドイツが協議
今月末に迫るイギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱期限を前に、フランスとドイツは13日、首脳会談を行い、離脱の条件でイギリスと合意することが可能かどうか協議を行ったものとみられます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191014/k10012130411000.html
フランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相は、首脳会談を行い、イギリスのEU離脱問題に関する協議を行ったようです。
歴史的に見ても、イギリスを困らせるのは、ドイツとフランスですよね(笑)
今後は、どのような結論になるのか、見ものです。
今後のスケジュールを確認
10月14日:イギリス下院が新たな会期として再開。女王の演説で、政府の法的方針が発表される。
https://www.bbc.com/japanese/49982357
下院はその後、この演説の内容を審議する
10月17-18日:イギリスのEU離脱前に行われる最後のEU首脳会議。
イギリスとEUはこの日までに離脱協定に合意することを目指している
10月19日:ベン法で定められた離脱協定および合意なしブレグジットの承認期限。
どちらも承認されなかった場合、首相は離脱延期をEUに要請することが義務付けられている
10月31日:イギリスのEU離脱期限。現在の法律では、合意のあるなしに関わらず離脱することになっている
本日からイギリス下院が再開され、審議が開始されます。
17日から18日にかけて合意することを目指しているイギリスのジョンソン首相ですが、無理でしょうね。
おそらくイギリスのEU離脱は延期になるでしょう。
EU側もイギリスのEU離脱の延期を歓迎すると思います。
表面的には、イギリスには迷惑していますよとか言いながら。