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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年6月12日(令和元年6月12日)
日本のエコノミストは住宅に興味関心がないのか
本日は住宅政策の基礎ということで、住宅とは何かと題しまして、住宅そのものの意義を説明したいと思います。
ただ、その前に申し上げたいことがございます。
なぜ日本のエコノミストは住宅に興味関心がないのか理解できません。
インターネット上のブロガーでも住宅政策を重点的に論じているのはひょっとしたら私だけかもしれません。
住宅とは、生活の質を左右し、資産であり、GDP(国内総生産)の中においても住宅投資という分野として分けられています。
であるならば、経済関連のエコノミストであれば興味関心があって当然であり、長引くデフレ不況下の日本においては「家賃補助」「空き家対策」など話題が尽きない領域でもございます。
海外では政権公約に住宅政策が登場するなど一般的ですし、日本もそうあるべきだと思うのですが、なぜか理解してくれません。
身近過ぎて、無視されているのでしょうか。
まずは足元から経済を語るべきなのではと思うのですが、皆様はいかがでしょうか。
愚痴はそんなところにして、本題。
住宅とは何か
本記事においては、住宅に関する基本的なことを理解していただくため、簡潔に住宅に関して深めに論考してみました。
住宅とは何かという定義のお話になります。
以下に箇条書きしてみたいと思います。
【1】人間安全保障施設
【2】総合社会保障施設
【3】不動産
【1】に関してさらに仕分けしてみましょう。
1、自然現象から身を守る施設
雨、風、雪、直射日光、気温の上下などの自然からの猛威から身を守るために、屋根や壁が必要だったため、人類は住宅が必要になったのではないでしょうか。竪穴式住居などはこの条件を満たすためのものでした。
2、野生動植物から身を守る施設
蚊、蛇、狼、蜂、昆虫全般、毒草などから身を守るために、安全な領域を確保する必要がございました。
3、他者からの攻撃から身を守る施設
人類の歴史とは人類同士の殺し合いの歴史でもあります。安全に生活できる領域が必要であり、安心して眠っていられる空間が必要でした。
日本のお城や古代中国の城塞都市などがこれに該当すると考えています。
4、プライバシーを確保する施設
人類には他者に見られたくない場面や時間がございます。お化粧、お風呂、排泄、性交、喧嘩、叱責などがそれに該当します。そういった場面や時間から他者の目を遮る空間が必要です。
5、所有物や貴重品を保管する施設
人類が日常生活を営むためには、物品が必要です。古代においては、狩りの道具や農作業に必要な道具などです。それらを身の周りに整理整頓した状態で保管する必要がございます。
また、お金、貴金属、宝石などを他人から盗まれないように保管することが必要でした。
【2】に関してさらに仕分けしてみましょう。
1、出産及び子育てを行う施設
人類には出産を行うための安全な医療施設が必要です。
なぜならば、出産の際には女性はまともに動けなくなってしまうからです。
また、乳幼児を安全に養育する施設が必要です。
なぜならば、乳幼児は自らの意思で危険を察知・回避が非常に難しいからです。
2、在宅医療及び在宅介護を行う施設
人類の歴史とは病気や大怪我との闘争と克服の歴史でもあります。
安全に医療行為ができる施設が必要です。
適切な医療行為を適切なタイミングで行わなければ、命を落とす確率が高まり、健康を損なう可能性が高まります。
さらに、先進国の高齢化の進展によって、在宅介護を行うことが増え、穏やかな老後を過ごす施設が必要となっています。
3、睡眠や休養のための施設
人類には不眠不休で動き続けることができません。
一日の内にある程度の時間は睡眠や休養を取る必要があります。
そうしなければ、人間の活動効率が著しく低下し、健康を損ない、死ぬ確率が高まります。
例えば、自動車の運転を寝不足で行ったらどうなるでしょうか。
交通事故になる可能性が飛躍的に高まるのではないでしょうか。
4、家族との団欒や友人・知人との交流のための施設
人類とは社会的な動物ですので、文化的で最低限の生活を送るためには人との絆が必要です。
そのためには、安心してコミュニケーションが取れるような安全な空間が必要です。
5、勉学や余暇のための施設
人類には自己啓発の時間や趣味の時間が必要です。
そのためには安全な空間が必要です。
他者からの襲撃に怯えながら勉学に励むというのは難しいでしょう。
【3】についてさらに仕分けしてみましょう。
1、資産形成のための手段
人類は豊かになりたがります。
資産を形成し、他者よりも経済的に豊かになりたいという欲望を満たすための手段となっています。
住宅は人間安全保障施設と総合社会保障施設という2つの機能があるので、人類が生きる上で必要なものであることから、需要が存在します。
そのため資産形成のための不動産となりました。
近代以降の資本主義社会においてそれは顕著です。
2、不動産賃貸業を営むための手段
住宅という不動産を他者に貸して不動産賃貸料を得るという仕事が生まれました。
近代以降の資本主義社会においてそれは顕著です。
住宅を保有している者が住宅を必要としている者に貸してお金を稼ぐ、そのための手段として住宅が必要なのです。
3、定住所を確保するための手段
近代以降の資本主義社会においては、就職するためには定住所というものが必要です。
公的な制度を利用するためにも定住所が必要です。
したがって、ある固定化された空間に住宅が必要となったのではないでしょうか。
以上です。
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