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ロシアがウクライナの制空権を獲得できない理由。航空優勢を学ぶ事案

投稿日:

地政学

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年5月20日(令和4年5月20日)

ブログ更新が滞ってしまい、誠に申し訳ありませんでした。
事情に関しては後日説明させていただきます。

さて、本日はどうしても拙ブログの皆様にお伝えしたい内容です。
以下の内容は「空自元最高幹部が解説、ロシアが制空権を取れない驚くべき理由」を参考にさせていただきました。

ロシアはなぜウクライナの制空権を奪えないのか

航空自衛隊出身である織田邦男氏(以下敬称略)はロシアとウクライナの戦争に関して、なぜロシアはウクライナの制空権を奪えないのかという質問を受けるのだそうです。

この場合、制空権という単語が口から出た瞬間に素人ということがバレます。

制空権ではなく「航空優勢」という単語を使用するのが適切です。

航空優勢とは「時間的、空間的に航空戦力比が敵より優勢で、敵により大なる妨害を受けることなく諸作戦を実施できる状態」(自衛隊教範)を指します。

制空権とは、いわば絶対的な航空優勢の状況を言います。
制空権を確保できるのは、現代においてはアメリカ空軍だけなのだそうです。

私なりに解釈するのであれば、航空優勢とは相対的なもので、航空領域を軍事的に利活用できる状態のことです。

つまり、敵国の航空戦力の妨害を受けるし、対空防衛網が機能はしているのだが、自国の航空戦力の方が優勢であり、作戦続行が可能または戦術的に航空領域を利用できるのが航空優勢の確保。

制空権というのは敵国の航空戦力からの妨害が全くなく、対空防衛網が機能不全に陥っている場合に出現する特殊状態であり、航空戦力や対空防衛網が存在しない国家との戦闘によってのみ成立する概念なのだと思います。

ウクライナには航空戦力が残存しておりましたし、対空防衛網がございましたので、制空権は奪えないのは自明なのです。

敵国の反撃能力を徹底的に潰してからの陸軍戦力の投下が定石だ

仮のお話ですと前置きさせていただきますが、アメリカが他国を侵攻する場合はロシアのようにいきなり陸軍戦力を投下するということは無いのだそうです。

自国の航空戦力を活かし、徹底的な空爆を行い、敵国の戦力を徹底的に潰しておいてから、陸軍戦力を投下するのだそうです。

戦争する場合はできるだけ自国の軍事力を保持しておいてからできるだけ犠牲を出さずに勝利するべきです。

したがって、航空戦力を行使して敵国の反撃能力(特に敵国の航空戦力など)を潰してから、陸軍戦力の損耗可能性を低減しつつ、制圧に乗り出すことになります。

ロシアとウクライナの航空戦力の差は約10倍もあり、ウクライナの方が圧倒的劣勢だとは言え、ロシアは対ウクライナ空爆を徹底せずして、陸軍戦力を投下しました。

なぜこのような現代の軍事学的にあり得ないことになったのでしょうか。

織田邦男は5つの理由があると主張します。

敵国を侮るなど愚の骨頂である

1、敵国(ウクライナ)を侮ったから
2、真っ当な空軍戦力を保有している国家との戦争経験が乏しいから

3、陸軍戦力重視で航空戦力軽視の軍事的基本方針に囚われていたから
4、航空戦力に国外での作戦実行能力が欠乏していたから

5、航空攻撃の作戦立案システムを保有していないから

まず、1点目に関して説明します。

そもそもウクライナの航空戦力を侮ってしまったことが挙げられます。

戦闘機だけでなくドローンを駆使して現代的な戦いを繰り広げるウクライナを侮るべきではありませんでした。

航空戦力がウクライナの約10倍ということもあったとは言え、古来から相手を侮るという油断があったというのは古典的間違いと言えます。

ウクライナは2014年にクリミア半島をほぼ無血開城しており、国家としての威信を傷つけられているので、必死に牙を研いでいたのですから、油断するべきではありませんでした。

戦争経験が乏しいというロシアの弱点

2点目に関して説明します。

ロシアはアフガニスタン、チェチェン、グルジア、シリアなど航空戦力を保有しているとは言い難い国家とばかり戦ってきました。

一方アメリカは日本に代表されるような航空戦力を保有している国家との戦争を経験しており、そのアメリカからの情報提供を受けているウクライナは手強い敵と認識するべきでした。

ウクライナの航空戦力は織田邦男曰く、練度は低くなかったそうです。

現代の戦争で航空戦力を軽視するというのはあり得ない

3点目について説明します。
ロシア軍の航空戦力は陸軍戦力のサポートを最優先するために存在しているようです。

航空優勢は陸上作戦に応じて要時、要域を確保すればよくて、あくまでも脇役に甘んじているとのこと。

アメリカのように航空戦力側が主体的に作戦を立案して、航空優勢を確保するということは無いらしく、航空戦力を軽視しています。

現代の戦争において航空戦力を軽視するというのは、戦争行為に対して不真面目と言わざるを得ず、憤りすら感じさせてくれます。

※だからプーチン大統領のことが嫌いなのですよ。

対外的な侵攻を本気で考えていない航空戦力

4点目について説明します。

国外での航空作戦では、敵地でも緊急脱出したパイロットを救助できる戦闘救難(CSAR: Combat Search And Rescue)機能が必要と織田邦男は主張しています。

しかしながら、ロシアには戦闘救難の専属部隊が存在しておらず、地上の攻撃目標を探知する装備も存在しておらず、空中給油機も数が少ないとのこと。

要するに、国外での航空作戦を想定した戦力を整えていなかったということなのだそうです。

国外で自国の航空機が撃墜されるリスクを考えておらず、攻撃目標を見つけることもできず、作戦可能時間を延長するための空中給油機の数が少ないならば、そもそも対外的な侵攻を思いとどまるべきでした。

軍事行動のPDCAサイクルを回せないとは致命的と言える

5点目について説明します。

広大な敵国に対して効率的な航空戦力の投下を行うためには、効率的な作戦立案システムを保有しなければなりません。

ロシアにはそのような作戦立案システムが存在していないようです。

立案後、攻撃目標は適切か、重複はないか、友軍相撃の可能性はないか、空中給油機、電子戦機等の運用に整合性がとられているかなど、作戦計画の瑕疵を洗い出すにはコンピューターなしにはできない。

引用元:空自元最高幹部が解説、ロシアが制空権を取れない驚くべき理由

私なりに上記の引用部分を解釈するのであれば、軍事行動のPDCAサイクルを回すためには、コンピュータシステムが必要であり、高性能な演算処理能力を具備しなければなりません。

ロシアにはそれが無いということは、軍事行動のPDCAサイクルを回すことができないということです。

戦争から学べることが少ないというのは軍事的に強くなれないということですから・・・マジでプーチンは何をしていたのか???

軍事資産の分散配置はリスクヘッジとして必須だと思う

ロシアの航空戦力の運用があまりにもお粗末ということはご理解いただけたかと思います。

ただ、ウクライナも航空優勢を確保できているとは言い難い状態のようです。

ウクライナのゼレンスキー大統領はアメリカ側からの情報提供を受けていて、ロシアが侵攻してくると言われていたのに、その情報を信じようとはしませんでした。

その結果、ウクライナの航空戦力は即応体制を整えてはいなかったとのこと。

イラク戦争で大量破壊兵器を隠し持っていると誤認していたアメリカの諜報能力を疑ってしまったのはやむを得ないのではないかとは思いつつ、ウクライナ側にもある意味油断はあったと言わざるを得ません。

ウクライナは油断していたため、戦闘機を整然と並べて配置しておりました。

それは軍事的にはやってはいけないことなのだそうです。
1発のミサイルで複数の戦闘機が同時に破壊されるからです。

軍事資産の分散配置は常識だと言えます。

投資の世界にも、卵は1つの籠に盛るなという格言があります。
リスクヘッジのために、資産を1か所に集中することの危うさを警告する格言です。

我が国日本も注意するべきであり、軍事基地や戦闘機を分散配置することは必須と言えましょう。

ロシアとしては後方連絡線を遮断したい

ロシアとしては、ポーランドなどの西側諸国がウクライナ西部から補給物資を運び入れ、武器弾薬を補給するのを何としても邪魔したいはずです。

しかし、航空戦力の効果的な運用ができておらず、装備も不十分なため、補給を邪魔することができておりません。

移動目標がどこにあるかわからず、精密爆撃も不十分であり、飽和攻撃も現実的ではありません。
ミサイルを適当に撃ちまくり、更地にすることなどできるわけがありませんので。

このままですと、ロシアは既存の軍事資産(すでに製造済みのミサイルなど)を食いつぶし、戦争継続が困難になるかもしれません。

近い将来、適当な理由を付けて停戦する可能性がございます。

以上です。

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