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対ロシア経済制裁の抜け道はインド?ロシア国債は債務不履行一歩手前

投稿日:

ロシア

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年3月20日(令和4年3月20日)

ブログ更新が滞ってしまい、申し訳ありません。
年度末の忙しさに耐え切れず、精神的にキツイ状態が続いております。

暗号資産への締め付けが強まる公算が大きい

主要7カ国(G7)とオーストラリアは18日までに、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁に関する共同声明を発表した。
(中略)
日本からオンラインで参加した鈴木俊一財務相は「実物資産のみならず暗号資産(仮想通貨)による抜け穴を防ぐ必要があり、各国と協調した対応を図っていきたい」と指摘した。

引用元:ロシア資産凍結へ「あらゆる措置」 G7など共同声明

ロシアのウクライナ侵攻に伴い、ロシアに対する経済制裁をさらに強化することで合意したG7において、対象となる個人や団体の資産凍結や差し押さえを実施するようです。

銀行に預けているお金(外貨)などを差し押さえるほか、実物資産も差し押さえるようで、なおかつ上記引用元にもございます通り、暗号資産(仮想通貨)も経済制裁の抜け道にならないように対処するようです。

私はかつて暗号資産(仮想通貨)に対して否定的な主張をしており、暗号資産はチューリップバブルのようなことになる可能性が高いと明言しておりました。

暗号資産(仮想通貨)の負の側面として、不正なお金のやり取り、いわゆるマネーロンダリングなどがやりやすいというところがございまして、ロシアの経済制裁の抜け道になる可能性がございます。

これから、暗号資産(仮想通貨)に関する規制が強化されることは確実だと思います。
その規制強化を嫌って、暗号資産(仮想通貨)を売却する投資家がいらっしゃるでしょうから、値崩れする可能性が高まりました。

・・・まぁ、私は暗号資産(仮想通貨)を購入する予定は一切ありませんので、関係無いのですが。

ロシアが外貨建て国債の債務を履行したらしいが暗雲立ち込める

ロシア政府は16日が期日だったドル建て国債の利払いを完了し、デフォルト(債務不履行)をひとまず回避した。
(中略)
利払い実施を受けて、市場では「ロシアに支払いの意思があることがわかった」との声が広がった。

引用元:ロシア、ひとまずデフォルト回避 月末の元本償還焦点に

ロシア政府はアメリカドル建ての国債の利払いを完了したそうです。
外貨準備に関しては資産凍結されているので、現金や外国の金融機関に保有しているアメリカドルを流用して利払い返済に充てたのではないかとのこと。

債務不履行(デフォルト)を回避して、債券市場関係者の間に支払い意思があることを示すことになりました。

債券市場関係者は以前から本当にアメリカドル建てのロシア国債に関する利払いがなされるのかを不安視しており、ロシア政府は利払い意思を喪失しているのではないかと不安視しておりました。

何を隠そう私もロシア政府は利払い意思を喪失していると判断しておりました。
やはり1998年に自国通貨建て国債の債務不履行(デフォルト)を経験しているだけあって、可能な限り債務不履行(デフォルト)を回避したいということなのでしょう。

変動相場制を採用し、自国通貨発行権を保有する中央政府に財政的予算制約はありません。
しかしながら、債務履行(国債の利払いや償還)の意思を喪失している場合は、債務不履行(デフォルト)してしまいます。

今後、ロシア政府は国債の利払いや償還が続くため、外貨をどのように調達して支払いに充てるのかが注目されます。

債務不履行(デフォルト)は時間の問題と言われているようです。

ロシアは14年のクリミア併合後に発行したドル建て国債に、ルーブルを含む他通貨でも元利金を返済できる条項を盛り込んだ。
経済制裁でドルでの支払いが困難になる場面を想定した設計とみられる。
このタイプの利払いが目先は21、28日に予定されており、返済通貨が注目される。

引用元:ロシア、ひとまずデフォルト回避 月末の元本償還焦点に

引用元記事によると、クリミア併合後に発行したドル建て国債の条項に、アメリカドル以外の通貨での利払いや償還も可能と盛り込まれているようです。

おそらくアメリカドルはアメリカドルで支払いをしないと債務不履行(デフォルト)と見なされる従来の国債の利払いや償還に充てられるでしょうから、クリミア併合後に発行したドル建て国債にはルーブルでの利払いや償還になると思われます。

それでも1年以内に債務不履行(デフォルト)に陥ると個人的には予想しております。

インドルピーとロシアルーブルで貿易決済が可能か

インドの中央銀行がインドルピーとロシアルーブルを使った貿易決済制度について検討を始めた。
実現すれば、欧米諸国が制裁でロシアによる国際決済メカニズムの利用を制限した後も、対ロ貿易を継続することが可能になる。
(中略)
モスクワに本部を構える企業団体「インディアン・ビジネス・アライアンス」のサミー・コトワニ会長は想定される仕組みを、「私が(ロシアの最大手銀行)ズベルバンクにルーブルを渡し、ズベルバンクはインドで私にルピーを払う」と説明した。

引用元:[FT]ロシア、インドと通貨交換を検討 決済制裁を回避

もしかしたら、ロシアがSWIFTから除外されるという金融制裁を課された後も、インドとの貿易を通じて国際貿易網に参加することができるかもしれないという衝撃の報道がなされております。

私なりに上記引用元記事について理解した内容を記述すると以下の通りになります。

まず、ロシア国内の企業が原油や小麦などをインドに輸出する場合、当然のことながら代金決済をしなければなりません。

その場合、インド国内の輸入企業がインドの銀行でルピーで支払い、アメリカドルを介さずして、ロシアルーブルに両替されて、ロシア国内の輸出企業へ支払うことになります。

これまではアメリカドルという基軸通貨を介してでも代金決済だったのですが、インドとロシアのそれぞれの自国通貨同士での決済をすることで、SWIFTから除外されても貿易が可能になるとのこと。
※私の理解が間違っている可能性がありますので、その場合はご指摘いただければ嬉しいです。

そうなるとインドを中継とした対ロシア貿易をほぼ全ての国家ができるということになりますので、ロシアの経済制裁や金融制裁が形骸化するかもしれません。

仮に我が国日本が原油価格の高騰を受けて、どうしても安価な原油を手に入れたいという場合、インドからロシア産原油を購入するということが可能と言えば可能です。

ただ、ルーブルというのが、極めて不安定な途上国通貨となっており、独立主権国家として存続していけるのかという瀬戸際になった場合、ルーブルの価値が暴落してしまうので、インド側としてもリスクが伴います。

日本円やアメリカドルの場合、変動相場制とは言え、乱高下するような通貨ではございませんが、ルピーやルーブルは1ヵ月でとんでもないレベルで乱高下するかもしれません。
まるでイギリス・ポンド(いわゆる殺人通貨)のように。

インド政府がアメリカドルを介さない貿易決済制度を採用するかは今のところ未知数であり、アメリカ政府からの妨害工作もあり得ると思いますが、どうなるのか注視していきたいと思います。

以上です。

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