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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年2月13日(令和4年2月13日)
ウクライナとトルコが自由貿易協定を締結
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は2月3日、ウクライナを訪問し、同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領と、両国間の自由貿易協定(FTA)を含む8件の協力協定に調印した。
引用元:トルコとウクライナがFTAに署名、経済関係強化アピール
トルコのエルドアン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が両国間の自由貿易協定に調印することになりました。
ウクライナとトルコの貿易額が約1兆1500億円レベルまで引き上げるために、自由貿易協定を締結したとのことで、両国の関係が緊密化したことは確実と思われます。
詳細に関しては、上記引用元記事を見ていただきたいのですが、ウクライナはトルコの「攻撃ドローン」の国内での製造を進めることでも合意・調印しており、軍事的な支援も受けているようです。
人的資源がロシアよりも圧倒的に劣っているウクライナとしては、ロシアに対抗するために無人兵器に力を入れるべきであり、防衛力整備計画としては合格点と言えましょう。
ウクライナとトルコは対ロシアという点で非公式的な同盟関係になったと見なして問題ないと思います。
シーパワーによる間接的な圧力の掛け方の見本である
ウクライナ情勢が緊迫化するなか、米国の駐欧州陸軍司令官を務めたベン・ホッジス氏はロシアは大規模侵攻ではなく、限定的な軍事作戦で物流網を寸断してウクライナ経済に打撃を与える可能性が高いとの見解を示した。
引用元:「ロシアはウクライナ海上物流の寸断狙う」 元米軍高官
アメリカの駐欧州陸軍司令官を務めた方がおっしゃるには、ロシアは大規模侵攻ではなく、限定的なシーパワーを行使して、物流網を寸断して経済的打撃を与える可能性が高いとのこと。
ウクライナはアゾフ海と黒海という海洋に面した国土を有しておりますが、クリミア半島を手中に収めているロシアの妨害工作により、海からの物流を寸断されてしまい、過度なインフレになる可能性がございます。
海から物品が入って来なくなれば、需要と供給のバランスが崩れ、供給低下型物価上昇(サプライダウン・インフレ)になることは容易に想像できます。
これは完全なシーパワーの行使でございまして、黒海を自国の領域と見なしているロシアとしては、自国の艦隊を回遊させ、いつでも攻撃できるようにするだけでも、脅迫行為としては成立します。
このような場合は、護衛船団を組み、商船を保護する艦隊を差し向けることができれば、物流が修復されるのですが、一瞬即発の大海戦になる可能性と隣り合わせになります。
現実的にはウクライナの海上輸送を復活させるのは難しいでしょう。
やはり地政学的要衝であるクリミア半島をロシアに奪われたのはウクライナにとっては痛手でした。
ウクライナ周辺にロシア軍が増派されている
9~10日に撮影された画像によると、新たに軍が投入されたのはロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島のほか、ロシア西部とベラルーシ。
引用元:ロシアがウクライナ周辺に軍増派 米企業の衛星画像
このうちクリミアのシンフェロポリ北方にある飛行場には、軍用のテント550張りと数百台の車両が確認されたという。
スペースパワーに長けているアメリカの民間企業が撮影した衛星写真で判明したことでございますが、ロシア軍がウクライナ国境に近いところに増派しているらしいです。
やはり、軍事演習中のベラルーシとロシア西部(ウクライナ東部近く)とクリミア半島に戦力が集中しているようです。
私はウクライナ侵攻作戦は三方同時奇襲作戦になると予想しております。
ウクライナ北方のベラルーシに軍事演習と見せかけて配備している軍を南へと向け、ウクライナ東部国境沿いの軍隊を西へ進軍させ、既に自国領として組み入れているクリミア半島の戦力を北へ向けると予想します。
※参考記事:ロシアとベラルーシ、合同軍事訓練
ウクライナの首脳陣は同時に三方向から奇襲を受け、思考停止に陥り、指揮命令系統が混乱して抵抗むなしく降伏することになるでしょう。
ロシアはウクライナの西部方面の後方連絡線をあえて遮断せずに、ウクライナの首脳陣が逃亡しやすい環境を意図的に作り出すつもりなのではないかと。
ウクライナ西部から他の東欧諸国に逃げることすらできないとなれば、ウクライナ首脳陣にとってはウクライナ西部地方こそが死地となり、徹底抗戦の覚悟が決まってしまいます。
そうなれば、さすがにロシア軍とは言え、かなりの損害が出てしまうのは必定なので、あえて逃げ道を残しているのです。
戦わずして勝利することが最上の策であるという孫子の兵法に忠実に行動するでしょう。
ロシア軍はウクライナ東部国境に戦力を集中しつつあり、外交的解決は難しくなっております。
米露首脳会談では議論が平行線
バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領は12日、電話会談し、緊迫するウクライナ情勢を協議した。
引用元:米ロ首脳、溝埋まらず バイデン氏、侵攻には「厳しい代償」―ウクライナ情勢で対話継続
(中略)
両首脳は米ロ間の対話継続で一致したものの溝は埋まらず、緊張状態は続きそうだ。
バイデン大統領とプーチン大統領がウクライナ情勢に関して電話会談を行い、バイデン大統領がプーチン大統領に対して軍事的な脅迫を行いましたが、プーチン大統領は引かなかったようです。
対話を継続することで一致したらしいですが、フランスのマクロン大統領との会談でも進展しなかったというお話ですので、外交的解決の道は厳しいままです。
参考記事:仏ロ、ウクライナ問題平和解決で一致 「今後数日カギ」
アメリカの軍事的圧力がロシアを襲う
インタファクス通信などによると、ロシア国防省は12日、軍事演習を実施していたクリール諸島(北方領土と千島列島)周辺のロシア領海に米潜水艦が侵入したと発表した。これに対し、米インド太平洋軍は「ロシアの主張は真実ではない」と領海侵入を否定した。
引用元:ロシア「米潜水艦が領海侵入」 米インド太平洋軍は否定
アメリカの潜水艦はロシアの領海または領海に近いところを航行することで、ウクライナ侵攻なんてしてもいいのか、ロシアの極東地域が危ういぜと軍事的な圧力を加えています。
ロシアとしては、迎撃するしかないと思いますが、二正面戦争を実施したくないロシアとしては、地味に嫌なことをアメリカがしてきたということになります。
北方領土周辺は海域が深いので、長距離ミサイルを搭載した戦略型潜水艦が回遊しており、アメリカとの核戦争に備えているので、重要海域と言えます。
そこを突かれるとなると、ロシア海軍としては嫌でしょうね。
我が国日本としてもアメリカと共同作戦を行い、ウラジオストークを奇襲するか、ウラジオストークの周辺海域を機雷で封鎖することも検討して良いのではないでしょうか。
以上です。