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自衛隊の進化を正しく認識すべき。兵站と索敵とイージス艦を強化する

更新日:

自衛隊
写真AC「隊長37さん」より借用

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2021年5月31日(令和3年5月31日)

本日は軍事的なまとめ記事でございます。
皆様は自衛隊を正しく評価できていますか?

音響測定艦を増強する自衛隊

海上自衛隊は3月、潜水艦が海中で発する音を集める音響測定艦を29年ぶりに配備した。
「潜水艦キラー」の異名を持つ同艦を従来の2隻から3隻体制に増強した。
日本近海で活動する中国海軍の潜水艦の動きを探る海自の「耳」となる。

引用元:海自の「耳」、29年ぶり増備 中国潜水艦の動き探る

海上自衛隊は仮想敵国(主に中国)の潜水艦を索敵するため、音響測定艦を2隻体制から3隻体制に増強することになったそうです。

海洋国家(国土の周りを海洋で囲まれている国家)である我が国日本は、仮想敵国(主に中国)のシーパワー(海洋権力)や海軍戦力の動向をしっかりと分析して、対策を講じる必要がございます。

特に、敵の潜水艦を音で識別して、今現在どこに存在していて、どこに向かい、どのような作戦行動中なのかを平時から情報収集するのはとても重要なことなのです。

軍事合理性という観点から、好ましい防衛力整備の一つとして、正しく評価するべきだと考えます。

音響測定艦を増強して、各艦固有のスクリュー音(潜水艦が発する音は型ごとに特徴が異なる「音紋」を持つため、潜水艦を特定するための証拠になる)を収集して、AIに覚えさせること(ディ―プラーニング)ができれば、自動的に追尾して、起爆する機雷の開発が可能になるでしょう。

この新規に就役する「あき」という艦艇には、以下のような特徴があるそうです。

艦尾から海中に垂らした水中音波探知機をえい航し、周辺の音を集める。
「あき」の船体中央部にトンネルのような空洞があるのは、波による揺れを抑えて集音しやすくする狙いがある。

引用元:海自の「耳」、29年ぶり増備 中国潜水艦の動き探る

イメージとしては、やや大きめのマイクを海中に沈めつつ引っ張りながら航行して、超高感度で潜水艦の音を収集するということなのだそうです。

軍事において索敵は重要ですので、もっと増強してもいいのではないかと個人的には思っております。
消極財政から一刻も早く脱却して、索敵に力を入れて欲しいです。

イージス艦も8隻目が就役した

海上自衛隊の新たなイージス艦「はぐろ」が19日、就役した。
弾道ミサイル防衛(BMD)能力を備えた海自のイージス艦は、はぐろで8隻目。
北朝鮮のミサイル開発の進展を念頭に2013年12月、閣議決定した「防衛計画の大綱」で掲げた増強目標が整うことになった。

引用元:イージス8隻目「はぐろ」就役 海自、ミサイル防衛強化

陸上設置のイージス・アショアを代替するために、イージス艦を増強するとう意見が自民党の国防部会で提案され、イージス艦「はぐろ」が就役することになりました。

私個人としては、イージス艦は防空能力の強化という意味では無意味ではないと思いますが「ミサイル防衛」という観点からは、無意味だと考えております。

そもそも、長距離弾道ミサイルを撃つ前に、イージス艦を標的にした巡航ミサイルで強襲し、イージス艦が沈むということになれば、ミサイル防衛網に穴ができてしまいます。

さらに、EMP(電磁パルス)攻撃により、電子機器に瞬間的で耐えられないほどのエネルギーが伝わり、ショートしてしまえば、そもそもミサイルを認識することすら難しくなります。

ミサイルの核弾頭が複数で、別々の都市を標的にしつつ、囮(デコイ)も混ぜられてしまった場合、防衛網の穴は大きくなってしまうでしょう。

逆に言えば、イージス艦は大量に投下されたミサイルを迎撃して被害の最小化を実現したり、防空識別圏に侵入してくる戦闘機を迎撃するという点では役に立つでしょう。

まやとはぐろは、敵が発射したミサイルや航空機の精密な位置情報をほかの艦艇や航空機とリアルタイムで共有できる「共同交戦能力(CEC)システム」を海自で初めて採用したのが大きな特徴。
運用の実態は不明だが、米軍との情報共有も可能とされる。

日米共同開発の改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載できる。

引用元:イージス8隻目「はぐろ」就役 海自、ミサイル防衛強化

「まや」も「はぐろ」もイージス艦なのですが、ミサイルや航空機の位置情報をリアルタイムで共有できる「共同交戦能力(CEC)システム」を採用したらしいです。

ネットワークで能力を向上させるというDXが自衛隊にまで影響を及ぼしているようです。
これに関してはすべてのイージス艦において導入するべきでしょう。

兵站部隊が新設される

防衛省・自衛隊は南西諸島への輸送体制を強化する。
沖縄県・尖閣諸島周辺では中国が領海侵入を繰り返し、脅威が高まっている。
有事に出動する部隊へ燃料や装備品、弾薬、食料などを運ぶ専門組織を2024年に新設する。

引用元:自衛隊、尖閣対処へ輸送部隊新設 離島防衛を後方支援

「素人は戦略を語り、玄人は兵站を語る」という言葉がございますが、南西諸島への輸送をするために、専門組織が新設されるそうです。

新設される部隊を仮に”兵站部隊”と呼称しますが、我が国日本の伝統的悪癖である兵站軽視が改善される可能性がございます。

大東亜戦争なんて、様々な敗因がございますが、兵站線が伸び切ってしまって、攻勢限界に達してしまったのも敗因の一つですからね。
※もちろん、そうではないという意見もおありかと思いますので、コメントいただければ幸いです。

離島の基地はいずれも小規模で、大型の部隊や装備、物資を保管するのが難しいので、本土からの継続的な輸送が不可欠のようです。

また、南西諸島の離島では水深が浅い港湾施設が多く、既存の海自の大型輸送艦では接岸が難しいため、中小型の輸送船を整備して、兵站線を確保することにしたようです。

問題は有事の際に兵站線を維持できるか否かですね。
私が中国海軍だったら、真っ先に自衛隊の兵站線や補給線を遮断するための広域軍事作戦を展開します。

本日は以上です。

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