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反逆する武士

国家安全保障

ミサイル防衛は無力化されるので攻撃能力を保持した自衛隊を創るべき

投稿日:

核ミサイル

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年7月1日(令和2年7月1日)

兵器導入に伴う外交交渉の要諦

いずれにせよ、米国製の兵器システムの導入を自衛隊を介さずに政治決定するのは間違っていると考える。
なぜなら自衛隊自身で新たな兵器システムを導入する場合、まずその導入条件がどうなるか、現場の自衛官が米軍と交渉することになるからだ。
内容としては価格をはじめ、維持整備の要領、ソフトウエアの開示レベルやそれらに対する自衛隊の関与度合いなど細かなとり決めを必要とする。
外交文書で兵器の取得を決めたとしても、その下では日米軍関係者の間でさらに多くの覚書を締結している。
私の現役時代でも、それはもう膨大な量を経験した。
だが兵器の導入が政治決定になっていると、米軍は自衛隊との交渉に応じてくれない場合が多い。
条件が悪くとも、自衛隊側がどうせ買うことが分かっているからだ。
そのため、条件が悪い状態で交渉するのであれば、交渉過程で自衛隊が導入を見送る可能性を織り込ませなければならない。
兵器システムの導入にあたっては、まずは現場で折り合いがつけ、その後政治家がそれを吟味した上で承認すればよい。

引用元:イージス・アショアはいらない! 自衛隊に必要なのは「矛」である

田母神俊雄元航空幕僚長空将が上記のように述べ、兵器導入に伴う外交交渉の要諦について、わかりやすく説明されております。

他国の兵器システムの導入を自衛隊側での実務者交渉無しで政治側で決定するのは、下策なのだそうです。

なぜならば、自衛隊側での現場での折り合いが無いまま政治家が導入を決定してしまうと、絶対に購入すると足元を見られ、米軍は自衛隊との交渉に応じない場合が多いからです。

現場の人間として、米軍との交渉事にも参画していた田母神俊雄元航空幕僚長空将であればこその苦言と言えます。

政治家としては、まずは自衛隊側に交渉を依頼して、兵器の導入を見送る可能性があることを含ませながら、慎重に導入するべきか否か決定するべきです。

もちろん、できるだけ国産兵器の導入及び調達を推進するべきというのは言うまでもないでしょう。

報復の覚悟無くして平和はあり得ない

日本を完全に守るためには、日本へ攻撃を企図する相手のミサイル攻撃をやめさせることだ。
そのためには「攻撃できるならやってみろ、必ず反撃してこちらの被害以上の大損害をお前にも与えてやる」という「抑止の態勢」が重要だ。
敵基地を破壊したり、報復するような攻撃力がなければ、他国が軍事力を行使することへの抑止には、決してなり得ない。

引用元:イージス・アショアはいらない! 自衛隊に必要なのは「矛」である

報復攻撃を断固として行うという覚悟無くして、相手の軍事的挑発行動を辞めさせることはできないということをしっかりと明言されているのは、大変嬉しく思います。

世界的には当たり前なのですが、そういった当たり前が通用しないのが我が国日本の政治的環境でございます。
本当に嘆かわしいことです。

森本元防衛大臣のミサイル論が面白い

今日でもミサイルが重要な役割を占め、戦闘の帰趨(きすう)を担うとされるのはなぜか。
それはミサイルが費用対効果的に高く、運用上の人的損害がない上に、速度と精度、破壊力と到達距離を脅威対象と自国の技術開発に応じて柔軟に選択可能であるためだ。
特にミサイルは核兵器や生物兵器など大量破壊兵器の運搬手段になり得るだけでなく、相手にとって迎撃が難しいという特色を有する。

引用元:イージス・アショア白紙撤回は好機、日本はミサイル防衛を再考せよ

森本敏氏(以下敬称略)は民間人なのに防衛大臣経験者でございまして、そのミサイル防衛に関する論考が発表されました。
軍事に関して興味関心がある人間にとっては要チェックな内容となってます。

ミサイルは費用対効果が高く、運用上の人的損害が無く、性能要件に対して柔軟に兵器選択が可能で、核兵器や生物兵器などの大量破壊兵器の運搬手段にもなり、迎撃が困難であるため、現代においても重要な兵器なのです。

ミサイル分析は複雑過ぎる

特にミサイル防衛には、システムやセンサーの精度と能力、早期警戒機能が重要だ。
これらは冷戦期での地上発射型弾道ミサイル防衛(BMD)において、各国で最も早く開発・配備されてきた。
有名な例では、米国のロナルド・レーガン政権下で提唱された戦略防衛構想(SDI)、通称「スターウォーズ計画」の派生技術として、BMDが急速に発展し、今日に至っている。
しかし、最近では対象となるミサイルの軌道が、射程を最も伸ばせる通常の弾道軌道ではなく、通常よりも低い高度を高速で飛行させるディプレスト軌道のミサイルや、極超音速滑空兵器、スウォーム(群体)行動する無人攻撃機(UAV)などの開発が進んでいる。
地上発射型ミサイルでは、自走式のミサイル発射車両である輸送起立発射機(TEL)が発達する一方で、多数の軍事用ドローンによるミサイルの飽和攻撃や、各種の潜水艦発射型ミサイル(SLBM)も開発されてきた。
例えば、北朝鮮は2019年5月以降に30発近くの短距離ミサイルを日本海の方向に向けて発射してきた。

射程約400キロの短距離ミサイルとはいえ、その中にはディプレスト型である米国の戦術地対地ミサイル(ATACMS)と類似する型や、低空高速で飛翔する短距離ミサイル、SLBM型もあり、従来のBMDでは対応困難なミサイルシステムが出現している。

引用元:イージス・アショア白紙撤回は好機、日本はミサイル防衛を再考せよ

上記に関して、普通の人間は理解不能でしょうから(専門的過ぎるよorz)私なりに解説します。

ミサイル防衛に関しては、特に重要なのは早期警戒機能です。

具体的には、どこの国のどの場所から、どの方向に向かって、何発のミサイルが、どの軌道で発射されたのかを正確に把握して情報の共有を図ることが重要なのです。

なぜならば、今現在(リアルタイム)においてミサイルがどこに存在し、どのような軍事的な選択をすれば、我が国日本の被害を最小化できるのか不明確だと、大量の日本人が死んでしまうからです。

最近では、ミサイル防衛の網をかいくぐるために、通常よりも低い軌道でレーダーに探知されにくいミサイル、超音速よりもさらに早く飛翔できる鉄の固まりで攻撃する兵器などが開発されています。

さらに、先制攻撃を逃れて、兵器としての生き残りを図るため、とても大きいトラックのようなものから発射されるミサイルも発達し、多数のドローンを駆使したり、潜水艦から発射するタイプのミサイルも開発されております。

ミサイル防衛の未来について

四つ目の考慮すべき問題としては、相手のミサイルを発射段階で対処する手段を模索することである。
ミサイルの発射段階(ブーストフェーズ)は、大きなブースターから出る熱や赤外線、低い速度ゆえ探知が容易な面がある。
さらに上昇中のブースターは噴出する熱や赤外線も大きく、目標としては迎撃しやすい。他方で上昇するミサイルは発射国の領域・領空内であり、ミサイル目標を算定するまで時間がかかる。
すると国際法的にも技術的にも、この段階で物理的にミサイルや航空機で迎撃破壊するには難点がある。
これを補う方法は、ミサイルと管制施設の通信機能をサイバー攻撃で破壊するというやり方や、無人機にレーザー砲を搭載する「エアボーン・レーザー」により上昇段階にあるミサイルを破壊するというやり方がある。
いずれも相手国内に電子通信機器の機能を及ぼすなどの必要がある。
相手からの反撃の可能性もあるが、将来性のある日米共同開発案件として検討の余地はある。

引用元:イージス・アショア白紙撤回は好機、日本はミサイル防衛を再考せよ

私個人の意見でございますが、ミサイル対処には3つ方法があると思います。

1、大量報復することを予め宣言して、敵にミサイル攻撃をさせない
2、ミサイル攻撃の直前またはミサイル攻撃直後にミサイル発射元を叩く
3、ミサイルを空中もしくは宇宙空間で迎撃する

私は1もしくは2を強化することで、抑止力を強化するべきと考えています。

ただ、もし仮に3のミサイル防衛を強化するのであれば、上記でご紹介した無人機にレーザー砲を搭載して、上昇段階のミサイルを攻撃する方法が有望です。

なぜならば、ミサイルにミサイルをぶつけて迎撃するよりも、レーザーを照射し続けたり、サイバー攻撃で攻撃目標をずらす方が成功確率が高まると考えられるからです。

もちろん、敵の電子妨害が来ますし、サイバー攻撃への対処をされた場合、確実に防衛できるわけではないので、1もしくは2に頼るべきなのですが、3で唯一可能性があるのは、レーザーとサイバー攻撃だと思います。

変動相場制を採用して、自国通貨を保有する日本においては財政的予算制約はありませんが、供給制約はありますし、インフレ制約も存在します。

したがって、防衛費を無尽蔵に増やせるわけではないので、できるだけ軍事的な合理性がある分野に集中投資するべきかと思います。

以上です。

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