大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年1月30日(令和2年1月30日)
財政支援で農業を復興せよ
本日は藤井聡先生が農業政策について論考してらっしゃったので、それをご紹介しつつ、私個人の食料自給率や農業についての考えを簡潔に述べたいと思います。
本日はかなり乱暴な話になるかもしれませんので、ご容赦いただければ幸いに存じます。
まず、財政的な観点から簡潔に2点申し上げます。
1、政府が税金を農家の所得減を補うために農家だけに分配する。
2、関税率を引き上げ、国内産業保護と税収の確保を同時に行う。
税金を投入して国内農業を守るよりも、税収を得て国内農業を守る方が断然お得です。
私は農業従事者や農作物などに対して補助金を支給することに反対しません。
むしろ、食料自給率を上昇させるためとあれば積極果敢な財政支援に賛同します。
仮に、税金を投入せずに国内農業を守れるのであれば、農作物に関する関税の引き上げに躊躇するべきではないと考えております。
関税というのは本当によく考えられてきた税金であり、国家運営のための先人たちが築きあげてきた知恵であると思います。
その関税を私たちの一時的な熱狂で撤廃してもいいのでしょうか。
少なくともデフレの時は関税の引き上げが望ましいと考えます。
食料自給率とは何か
食料自給率とは、国内の食料消費が、国産でどの程度賄えているかを示す指標です。
引用元: 食料自給率とは
その示し方については、単純に重量で計算することができる品目別自給率と、食料全体について共通の「ものさし」で単位を揃えることにより計算する総合食料自給率の2種類があります。
このうち、総合食料自給率は、熱量で換算するカロリーベースと金額で換算する生産額ベースがあり、2つの指標とも長期的に低下傾向で推移しています。
食糧自給率には、カロリーベース食料自給率と生産額ベース食料自給率がございます。
以下において、カロリーベース食料自給率の定義を引用させていただきます。
「日本食品標準成分表2015」に基づき、重量を供給熱量に換算したうえで、各品目を足し上げて算出。
引用元: 食料自給率とは
これは、1人・1日当たり国産供給熱量を1人・1日当たり供給熱量で除したものに相当。
カロリーベースに関しては、食物から摂取できるエネルギーの内、国内で賄えるか否かという指標であり、この数値が近年では4割を下回っております。
以下において、生産額ベース食料自給率の定義を引用させていただきます。
「農業物価統計」の農家庭先価格等に基づき、重量を金額に換算したうえで、各品目を足し上げて算出。
引用元: 食料自給率とは
これは、食料の国内生産額を食料の国内消費仕向額で除したものに相当。
簡潔に言えば、農業生産額(付加価値の総額)の内、国内生産している農作物の金額はどれくらいなのかという指標です
この指標が高いと高付加価値の農業生産ができていることになります。
平成30年ですと、生産額ベース自給率は66%になるそうです。
我が国日本は高付加価値農業ではございますが、カロリー摂取というところを考えると、鎖国した場合飢えてしまうという国家のようです。
どういった理由で貿易ができなくなるかわかりませんし、食料という重要物資を海外に頼るべきではありません。
究極的には食料自給率を100%にする必要があると考えています。
最悪を想定して、それに対処するという覚悟を持ち、海外に頼らないで生きるためには100%は必要です。
人は食べないと生きていけない
そんな中で、特に我々日本国民がアクセスしやすい安定的な需要資源が「日本人の食料需要」だ。
引用元:提言:藤井聡京都大学教授 農協は日本農業の砦
娯楽や衣服、クルマやテレビなどは無くても生きていけるが、ヒトは食べなくては生きていけない。
だから、日本人の食料需要は、我々日本人が生きていくにあたって最も確実に存在する最重要の根幹的な需要資源の一つなのだ。
だから、デフレが深刻化し貧困化が進む慢性的な需要不足に悩まされる我が国日本において、日本人の食料需要は、極めて貴重な資源なのである
上記の藤井聡先生の論考を見て、人は食べないと生きていけないと再認識した次第です。
我が国日本は自動車産業やIT産業よりも、農業を最優先で守らなければなりませんし、可能な限り儲かる産業として成り立たせるべきです。
私がふと思ったのは、シータの言葉です。
『天空の城 ラピュタ』でヒロインのシータが、悪役のムスカ相手に次のように言い放ちます。
土からは離れて生きられないのよ!
我々人間は文明を高度に発達させてきました。
便利な道具や娯楽を作りましたが、食べずに生きることはできません。
農業を軽んじる国家は滅びるでしょう。
『天空の城 ラピュタ』が滅びたように。
地に足がついていないグローバリスト
それにも拘わらず、自由貿易推進論者達は、自由競争で敗れ、廃業していく農家達に対して、それがグローバル社会における必然的帰結なのだとしたり顔で説教を垂れ続けている。
引用元:提言:藤井聡京都大学教授 農協は日本農業の砦
そして、そんな競争下でも勝利した一握りの農家を褒めそやし、これこそが新しい時代の農業の在り方だ、と嘯(うそぶ)いている。
そんな日本政府の姿はほとんど、先の大戦でガダルカナルやペリリューで、重戦車や重機関銃で武装した米軍に向けて、小火器しか持たない兵隊達に突入を命ずる上官のようなものだ。
簡潔に言えば、農業を軽視する、農業の衰退を当然の如く受け流すという態度は自殺行為に等しいということです。
食べないと死にます。
激しい怒りが藤井先生の内部に渦巻いているのではないでしょうか。
以上です。