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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年11月23日(令和元年11月23日)
アメリカ軍は衰退している
中露や中東の軍事的脅威に対応する米軍の能力が「限界」にあるという厳しい評価が下された。
https://www.sankei.com/premium/news/191112/prm1911120007-n1.html
米軍事専門シンクタンクによるもので、「現在の姿勢では、米軍は重要な国益を守るとの要求に、わずかしか応えられない」と強調している。
問題なのは、特に海軍において、この相対的弱体化に即効性のある解決策がないことだ。
「世界最強」のはずの米軍に何が起こっているのか。
本日はアメリカ軍が衰退しており、シンクタンクの分析によると中国、ロシア、中東の軍事的脅威に対応するアメリカ軍の能力が限界に来ているらしいということをご紹介します。
アメリカ合衆国と同盟を結んでいる我が国日本としても、アメリカが保有する軍事力の動向には目を光らせなければなりません。
2正面作戦が常態というのはヤバい
評価は著名な米保守系シンクタンクのヘリテージ財団によるものだ。
https://www.sankei.com/premium/news/191112/prm1911120007-n1.html
同財団が10月末に発表した「2020年 米軍の軍事力指標」と題する年次報告書は、米陸海空軍と海兵隊の軍事的対処能力を、非常に強い▽強い▽限界▽弱い▽非常に弱い-の5段階で評価している。
ただ、基準は「2つの主要な戦争を処理する能力」などとしており、2正面作戦を行うにおいての評価であるあたりが超大国アメリカらしい。
軍事学において、2正面作戦(国際政治において、2つの国家または勢力との戦闘を行うこと)はやってはいけないこと、禁忌として教えられます。
にもかかわらず、アメリカ軍においては、それが常態化しており、軍事力の評価軸も2正面作戦を行っても勝利できるか、軍事的な目的を達成することができるのかという軸で構成されております。
通常の軍隊ではあり得ない評価軸と言えます。
我が国日本の自衛隊では絶対に採用してはいけない評価軸であるということは言うまでもないでしょう。
この5段階で「限界」とは、乱暴な言い方をすれば「戦争になっても勝てるとは言えず、苦い引き分けで終わりかねない」、あるいは「軍事的目標を達成するのは容易ではない」ということだ。
https://www.sankei.com/premium/news/191112/prm1911120007-n1.html
そして、そのアメリカ軍が限界に直面しており、戦争になっても勝てるとは言えず、引き分けになるかもしれず、軍事的目標を達成するのは容易ではないとのことです。
海軍の戦力が未整備のまま?
海軍艦艇は整備と修理や改修、耐用年数延長工事や性能アップのため、定期的にドック入りして「改善」を行う必要がある。
https://www.sankei.com/premium/news/191112/prm1911120007-n2.html
一般的に、全艦艇の3分の1はこうした「整備中」にあり、訓練中も含めれば、即時に戦闘行動に投入できるのは半数程度とされる。
だが米海軍には、大型艦艇に対応するドックが足りないのだ。
全長300メートルを超える原子力空母ともなれば、ドック入りしなければならないのに他の艦船が入渠(にゅうきょ)しているため、順番待ちが生じている状態だ。
上記記事においては、アメリカ陸軍の戦力を辛口評価しつつ、海軍にも言及しており、中国海軍との比較において、艦艇の数が足りていないという量的不足を指摘しています。
そして、艦艇の整備をするためのドックが足りないことを指摘しています。
整備しなければ、艦艇は戦力化されません。
ある意味、艦艇の未戦力状態が継続しやすい軍事環境になってしまっているということのようです。
これは由々しき事態と見なければなりません。
艦艇の老朽化も深刻化
過去の軍事予算削減が響き、ドックも足りず、整備できる人間の数も足りない。
https://www.sankei.com/premium/news/191112/prm1911120007-n3.html
こんな状況でなお艦艇数を増やしても、整備や修理待ちの列が長くなるだけだ。
また原子力空母の多くが建造後20年が経つということに代表される、各種艦艇の老朽化、さらには新型艦の不足も海軍を悩ませる。
報告書では「資金不足と利用可能な造船所の一般的な不足により、艦艇のメンテナンスが大幅に滞り、配備可能な船舶と乗組員に追加の負担がかかっている」と指摘する。
艦艇が老朽化しているため、どんどん整備の需要は出てきているのに、ドックが順番待ちになってしまっており、新型艦の不足にも悩まされているということのようです。
アメリカはシーパワー国家ですから、海軍戦力の充実無くして覇権は握れないわけですよ。
しかも、このようなお寒い状況を打破するための起死回生の一手というものはございません。
地道な戦力の増強と新型艦の導入こそが海軍再建の近道なのです。
予算を十分に配分して、ドックを拡張またはドック数を増やして、アメリカ海軍を老朽化と未整備から救わねばなりません。
緊縮財政は軍事バランスを変える
トランプ大統領は偉大なアメリカを取り戻すことを目標に掲げており、海軍の再建もどんどんやってほしいわけなのですが、トランプ大統領が再選されず、軍事力の未整備に拍車が掛かってしまった場合は悲劇となります。
中国やロシアがどんどん軍事力を強化しているなかで、アメリカは緊縮財政の影響で軍事費を削減してきたことが重くのしかかっています。
軍事に対してお金を掛けなければ、取り返しのつかない事態に発展する可能性すらございます。
緊縮財政を危惧するのはこのような理由もございます。
緊縮財政が軍事力の弱体化を招き、軍事バランスが崩れ、戦争に発展する可能性があるためです。
我が国日本もアメリカの失敗を分析して、二の舞を演じることのないように自衛隊の増強に邁進するべきかと存じます。
以上です。