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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年10月27日(令和元年10月27日)
イギリスがEU離脱を延期
欧州連合(EU)の加盟諸国は25日、イギリスの離脱(ブレグジット)延期に同意すると表明した。
https://www.bbc.com/japanese/50184155
新しい期限は来週まで未定という。
現時点では10月31日が離脱期限となっている。
欧州委員会のミナ・アンドレーワ報道官は、「27加盟国は延期という考えに合意した」と述べ、新しい期限を決める作業を「これから数日かけて続ける」と明らかにした。
報道官はさらに、加盟各国の首脳は緊急会合を開くことなく期日を決定する意向だと述べた。
EUの加盟諸国がイギリスのEU離脱延期に同意すると表明しました。
新しい期限は未定という不透明な状況が継続するようです。
私は今月の15日の段階で、土壇場でEU離脱は延期されるのではないかと予想していました。
ズバリ予想的中でございます。
まぁあまり嬉しくありません(=_=)
イギリス総選挙の前倒しは無理だ
今月末までにEUを離脱できないなら「溝で野たれ死んだ方がまし」と発言していたボリス・ジョンソン英首相は、英政府の要請を受けてEUが1月31日までの延期を認めるなら、12月12日に総選挙を実施したい意向を示している。
https://www.bbc.com/japanese/50184155
ジョンソン首相は英下院の決定によってEUへの延期要請を余儀なくされ、19日に書簡を送った。
イギリスでは首相に解散権はなく、選挙実施には下院で3分の2以上の賛成が必要となる。
下院は28日にも、総選挙前倒しの首相提案を検討する見通し。
ジョンソン首相は下院で単独過半数を持たず、最大野党・労働党が解散・総選挙について姿勢を明示していないため、総選挙が実施されるのかは不透明な情勢だ。
たとえ合意無きEU離脱になってもEU離脱を強行するというジョンソン首相は、政治的に追い詰められてしまったようです。
ジョンソン首相は総選挙を前倒しするという意向を示していますが、イギリスにおいては首相に解散権が無く、下院で3分の2以上の賛成が必要になります。
首相に事態を打開するための解散権が存在しないというのは厄介です。
それだけイギリスにおいては議会権限が強いということのようです。
直接民主主義である国民投票で決まったことが、間接民主主義の結果である下院の議決で妨害されるというねじれ現象が発生しており、完全なる衆愚政治と化しています。
おそらく総選挙の前倒しは無理でしょう。
ジョンソン首相が総選挙でやりたいことはただ一つ。
イギリスの下院をEU離脱強硬派で塗り固めたいのでしょう。
保守党内部をEU離脱強硬派にして、白黒つけたいと考えており、おそらく勝算ありということなのではないかと。
なぜEU離脱を延期するのだろうか
私個人としては、なぜイギリスはEU離脱をここまで拒むのか不思議過ぎて理解できていませんでした。
ただ、金融が政治に及ぼす影響を考察すると、筋が通ります。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、英・EU間のデリバティブ(金融派生商品)や保険など金融取引の継続性に不安が強まっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36318600Q8A011C1FF1000/
英中央銀行のイングランド銀行は条件合意なしの「無秩序離脱」の場合、最大で41兆ポンド(約6000兆円)のデリバティブが不安定な状態に置かれると警告。関係機関に対応を促した。
英国のEU離脱まで残り半年を切るなか、金融システム上の懸案になっているのが、様々な価格変動リスク軽減などに使われているデリバティブの扱いだ。取引の相手方となる中央清算機関として、欧州では英ロンドン証券取引所グループのLCHクリアネットが圧倒的なシェアを握る。
合意なし離脱に至ると、今のEUの規制では欧州の金融機関が同社を使えなくなる。
簡単に言うと、金融派生商品や保険の決済はイギリスのLCHクリアネットという会社が圧倒的なシェアを持っています。
そのLCHクリアネットが、EUの金融ルールで決済業務を行っていますが、イギリスがEU離脱した場合はどうなるか決まっておりません。
約6000兆円の金融派生商品の一部でも吹っ飛ぶことになれば、リーマン・ショック級の金融危機が発生します。
イギリスの国家指導者層はリーマン・ショック級の金融危機を怖れて、イギリスのEU離脱を延期したいようです。
保険契約の扱いも宙に浮いている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36318600Q8A011C1FF1000/
英中銀によると、英保険会社が提供するEU市民向けの契約のうち、約900万件について、合意なし離脱に至った場合に、どのような扱いになるのかは不透明だ。
態度を留保しているEU側はもともと、離脱を機にデリバティブ清算拠点など金融センターとしての機能を英国から奪う思惑を持ってきた。
だが無秩序離脱の懸念もくすぶるなか、万が一のリスクを無視できなくなっている。
欧州証券市場監督機構(ESMA)のマイヨール長官は3日、ギリシャで講演し「英清算機関の利用を続けられるようにする必要がある」との認識を示した。
保険契約も宙ぶらりんの状態になる可能性がございます。
例えば、火災保険が消し飛んだら、地獄絵図になる可能性がございます。
約900万件についてどうなるか不透明ということは、EU加盟国の国民にとっても関係してしまう案件になると思われます。
以下は参考になるであろうYouTubeの動画になります。
神王TVは本当に参考になります。
EU離脱は延期になったが騒動は終わらない
最後になりますが、私個人の意見を言いますと、このEU離脱問題に関しては、そろそろ終わりにした方がよろしいのではないかと思います。
イギリスの議会がイギリス国民の国民投票結果を無視するというあまりにもふざけたことになっているので、民主主義国家としての矜持を見せていただきたいというのが本音でございます。
イギリスポンドもEU離脱の影響で、乱高下しており、FX戦士が続々と被弾しています。
※AkiさんやJINさんまでも・・・( ;∀;)