大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2023年1月22日(令和5年1月22日)
本日はITエンジニアとして転職活動を通じて思うことを備忘録的にまとめた記事です。
人材確保が難しい時代は続く
「構造的な人材不足は変わらず、採用活動は活発」(リクルート藤井薫HR統括編集長)、
引用元:経済再開で採用競争が激化 定着・育成施策がより重要に【主要人材コンサルティング会社アンケート「2023年 人材需要と採用の課題」】
「人材需要は景況感とは別次元の社会構造的な問題。これまで日本が経験したことのない『人材難・新時代』」(経営者JP井上和幸社長)など、
労働力人口の減少による人材不足によって、企業が積極的に人材を確保する動きは続くと見る事業責任者が多い。
(中略)
コロナ禍以降、企業が確保を急ぐデジタル人材については「データ活用に長けている人材やDX人材に対するニーズは引き続き顕著」(パーソルキャリア大浦征也執行役員)、
「役割や求められるケイパビリティも多岐にわたっている」(アクシスコンサルティング伊藤文隆常務取締役)など、引き続き高い需要が見込まれている。
まずは、日本経済全体の労働需要のお話になります。
労働需要は根強く、労働力人口の減少というマクロ要因があり人材確保困難時代の到来のようです。
さらに言えば、いわゆるDX人材やITエンジニアの需要は引き続き高い需要が見込まれているとのこと。
企業の人材採用を支援する主要コンサルティング会社の事業責任者にアンケートを取った結果なので、信憑性はありますね。
賃金や給与水準は、労働需要と労働供給のバランスで決まります。
したがって、転職市場においては人材獲得競争が激化し、転職者の賃金や給与水準は上昇するのではと予想します。
これは実体験としても納得できる話でございます。
ITエンジニアとして転職経験がございますが、現職よりも低い年収を提示してきた会社はございませんでした。
また、私以外のITエンジニアの転職事情も聞いたことがございます。
やはり年収が数十万円以上(場合によっては200万円以上)増えることはほぼ確実ですね。
それくらい転職市場は活気があります。
転職市場のテーマその1:年収増加
私の転職経験から申し上げたいことは、今後の転職市場のテーマは年収増加と適切な選別とリスキニングになるということです。
まず、年収増加について説明します。
労働の対価としての年収、つまりは給料や賃金でございますが、これは増えるということが前提となります。
高齢者の再就職だったら、年収が下がるということもあり得るでしょう。
しかしながら、20代や30代の転職で年収ダウンを提示されたら、内定辞退が頻発します。
企業の採用担当者は現職の年収と希望年収を聞いて、少なくとも現職の年収よりも上乗せした金額を提示できなければ、人材確保は難しいと思います。
単純に、労働需要と労働供給のバランスという意味でも、IT人材が少ないという意味でも、年収増加は必須条件かと。
転職市場のテーマその2:適切な選別
また、採用活動における適切な選別も必要なのではないかと考えます。
IT企業の採用において本当に厳しいのは、採用した人材が役に立たないことです。
現場配属された人材が役に立たず、すぐに離職や退職になるのは避けるべきです。
なぜならば、IT企業側としては採用費用の無駄になりますし、ITエンジニア側としてもキャリアが傷つくからです。
採用する企業側の事業内容でも変わるとは思いますが、同業務1年以上という目安で選別するべきではないでしょうか。
例えば、システム開発の企業の採用担当官であれば、システム開発経験1年以上に合致しなければ書類選考で落とすという対応になるかと。
基本情報技術者試験に合格しているという条件も加えれば、なお良いと思います。
なぜならば、情報技術に対する適正が無い人材を採用せずに済むからです。
※ちなみに、私はシステム開発経験が5年以上の人間であり、プログラミング言語を複数経験しています。
転職市場のテーマその3:リスキニング
リスキリングとは、働き方の変化によって今後新たに発生する業務で役立つスキルや知識の習得を目的に、勉強してもらう取り組みのこと
引用元:【2分でわかる】リスキリングとは? 人材育成への導入時5ステップも解説
一時期、リスキニングという単語が日経新聞でも話題となりました。
要するに、労働者に求められる技能が激しく移り変わるので、新たな技能や知識の習得をしてもらう取り組みのことです。
ただ、ITエンジニアという立場で言わせてもらうと、何をどの程度勉強すればいいのかわからないという問題がございます。
例えば、世の中には様々なプログラミング言語がございますし、ITツールやデータベース、ネットワーク系の知識も必要です。
どの方向で、どのレベルまで知識を習得すればいいのかわからず、学習の時間と労力が無駄になるということもあり得ます。
こういった場合、IT企業側がある程度リスキニングの範囲を絞りつつ、リスキニングを後押しする制度も社内に作るべきでしょう。
仮に、システム開発の会社なのであれば、以下のように技術の習得範囲を絞るべきです。
JavaでSpringBootだけ、DBはOracleだけ、ネットワークは基礎知識、フロントサイド(HTML、CSS、JavaScript)も実装可能など。
このようなレベルでいいとなればITエンジニアはかなり楽になります。
企業の経営陣としては、そのようなリスキニングを後押しするため、プログラミング学習サイトと法人契約を結ぶなど対応するべきでしょう。
上流から下流を一貫して業務として請け負うべき理由とは
これはシステム開発に特化したお話になります。
要件定義、設計、実装、テスト、運用保守などを一貫してシステムに携わるというのは必須と思います。
なぜならば、自社サービスを立ち上げるための事前準備や経験として役に立つからです。
テストだけ、運用保守だけとなると、システムの実情が全くわからず、スキルアップになりません。
クライアントから要望を聞き、画面やボタン、処理フローやデータ管理、諸々の設計を行い、プログラミングして、網羅的にテストしないと、見えないものがございます。
IT企業はSES(正社員として雇ったITエンジニアを派遣して稼ぐこと)に留まってはいけないのです。
設備投資の一環として、ITエンジニアを上流から下流まで参加させて、自社サービスで収益を得なければなりません。
これは完全に私の現場感覚のお話ですね。
なんか、未来の理想的なIT企業像がおぼろげに見えてきた気がします。
本日は以上です。