大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2022年11月26日(令和4年11月26日)
サッカーワールドカップ2022が開幕しました。
日本がドイツに勝利する裏側で、イラン情勢が緊迫化しております。
本日は、イランに関する記事です。
イラン国民のデモ活動の理由
イランでは、今月、スカーフのかぶり方が不適切だとして逮捕された女性が死亡し、これに抗議する民衆のデモが各地に広がっています。
引用元:イラン 女性のスカーフめぐるデモと核協議の行方は
(中略)
首都テヘランを旅行中の22歳の女性、マフサ・アミニさんが、スカーフのかぶり方が不適切で、髪が大きくはみ出ているとして警察に逮捕されました。
アミニさんは3日後、病院に運ばれ、急死しました。
2022年9月13日、イラン人女性のスカーフから髪が大きく露出しているとして、警察に逮捕されました。
その後、そのイラン人女性が急死したとのことです。
警察は、心臓発作によって亡くなったとの説明をしておりますが、イラン国民はそれを信用していないようです。
まるでデスノートに名前を書かれたかの如く死亡するなんて信用できるはずがありません。
そのイラン人女性は警察から暴力行為を受けて死亡したのではないかとの疑念があり、大規模デモが発生した模様です。
イスラム圏の国家ですと、このような宗教的ルールの厳格さが問題になります。
一概に否定はできませんが、行き過ぎた警察の横暴は非難されて当然です。
サッカーイラン代表の国歌拒否
サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で21日、イラン代表の選手らはドーハで迎えた初戦のイングランド戦前、国歌を斉唱しなかった。
引用元:イラン選手、国歌歌わず 抗議デモに連帯か
イラン国内で広がる反スカーフデモに連帯を示したとみられる。
この問題はワールドカップというサッカーの祭典にも持ち込まれてしまいました。
サッカーイラン代表がイラン国歌を歌わなかったとのこと。
イラン国内での大規模デモに賛同するための意思表示だったようです。
私個人としては、このような行動に反対です。
なぜならば、国歌を歌わないという行動がイランという国家全体の否定の意思と捉えられるかもしれないからです。
様々な意見があり、政府批判をしてもいいとは思いますが、国歌は歌うべきだと思います。
さらに言えば、サッカーの祭典に政治を持ち込むというのは好ましくないと思います。
記者会見などで、堂々と政府批判するべきだと考えます。
けれども、イスラム教シーア派による宗教的色彩が濃い独裁的な政治体制と言われています。
国歌を歌わないというのが精一杯の意思表示なのかもしれません。
政府施設の放火で死刑判決が言い渡される
イラン司法府系メディアは13日、イスラム教徒の女性の頭髪を隠すスカーフの着用を巡る市民らの抗議デモについて、首都テヘランの革命裁判所が参加者1人に死刑判決を言い渡したと伝えた。
引用元:イランの抗議デモで死刑判決 「政府施設へ放火」
どうやら大規模デモが過激になっているようでして、政府施設に放火しているとのこと。
その結果、イラン政府の司法当局(革命裁判所)は参加者に死刑判決を言い渡したようです。
放火事件で死刑判決というのは穏やかではございません。
日本を含む西側メディアの報道よりもより深刻な事態に陥っているかもしれません。
場合によっては、イランが内戦状態に突入する可能性もございます。
イランのウラン濃縮が開始
イランは同国中部の核施設で新たに60%の高濃縮ウランの製造を開始した。
引用元:イラン、60%濃縮ウラン製造拡大 IAEA決議に対抗措置
国営イラン通信が22日、報じた。
国際原子力機関(IAEA)が17日の理事会でイランの核開発を巡り非難決議を採択したことへの対抗措置とみられる。
スカーフから髪が露出したことで、警察に連行され、暴行されたかもしれない件で、国際社会から非難決議が出てしまいました。
その結果、イランはウラン濃縮に踏み切ったようです。
中東地域で影響力の大きいイランという国家の内政問題であると軽く考えては駄目なのです。
イランという核武装国家が中東地域に出現するかもしれません。
それは中東地域の勢力均衡(バランス・オブ・パワー)に多大な影響を及ぼします。
イスラエルだけでなく、イランも核武装すれば、中東地域は安定化するかもしれません。
私個人としては、イランがテロ支援などをせず、宗教的な理由で自国民を弾圧しなければ、核兵器を保有してもいいと思ってます。
しかしながら、このままだと、テロ行為を激化して、宗教を利用した自国民弾圧を継続する可能性が高いのです。
したがって、現時点ではイランの核武装を容認できませんね。
このまま核兵器に転用できるレベルの濃縮にまで到達するかもしれません。
核合意はほぼ無理だと思う
拙ブログにおいては、イランに対して中立的な立場です。
以前の記事においては、イランとアメリカの戦争になるかもしれないという危機を取り上げました。
※以前の記事:イランへの報復を見合わせたトランプ大統領。第三次世界大戦は回避か
戦争という危機的事態は回避できましたが、第三次世界大戦の一歩手前でした。
イランの核武装を阻止しようと、核合意が締結されましたが、トランプ大統領が離脱しました。
その後、イランの核合意を再度締結しようと努力しております。
しかしながら、スカーフデモに関する非難決議を内政干渉としてイランは反発しています。
核合意復帰はほぼ不可能でしょう。
以上です。