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反逆する武士

世界経済

ブラジルとアルゼンチンが共通通貨を創設するかもしれない。大丈夫か

投稿日:

アルゼンチン

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2023年1月28日(令和5年1月28日)

ブラジルとアルゼンチンの国内事情及び共通通貨について情報共有です。

政治経済系の記事は少なくしようと考えていたのですが、これは触れさせてください。

ブラジルとアルゼンチンの共通通貨創設へ向けて協議

ブラジルのルラ大統領とアルゼンチンのフェルナンデス大統領は23日、ブエノスアイレスで首脳会談を開いた。
両国間の貿易などで用いる共通通貨の創設に向けて協議することで一致した。
当面は通貨統合ではなく、デジタル通貨などが検討されているもようだ。

引用元:ブラジルとアルゼンチン、共通通貨協議で一致 首脳会談

貿易におけるUSドル依存度の低下を目的として、ブラジルとアルゼンチンが共通通貨の創設に動いているらしいです。

当面は通貨統合ではなく、デジタル通貨などが検討されていると報道されております。

率直に申し上げて、共通通貨で何がどのように変化するのかは不透明です。

通貨の名称としてはスペイン語で南を意味する「スル」を検討しているらしいですね。

※参考記事:国またぐ共通通貨とは? ブラジルとアルゼンチンが検討

貿易決済通貨として確立したいのは理解できるが・・・

アルゼンチンとブラジルと言えば、南米に位置する国家であり、通貨統合となれば経済統合は進みます。

その際に、USドル依存度を低下させたいというのは理解できます。

なぜならば、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策によって為替レートが不安定化するからです。

政策金利が引き上げられ、アメリカ国債の金利も高くなれば、新興国通貨安のUSドル高になることは確実です。

我が国日本のような先進国通貨ですら、日本円安USドル高になりました。

異次元の金融緩和があり、マイナス金利という特殊事情とは言え、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の影響を受けた結果です。

しかしながら、USドルの依存度を下げたいだけならば、ユーロとスイス・フランと日本円を併用すればよいのではないかと。

なぜならば、共通通貨には致命的なデメリットがあるからです。

自国通貨発行権の喪失という財政破綻リスクは大きくなってしまいます。

アルゼンチンはデフォルト常連国家

南米アルゼンチンのマサ経済相は18日、ドル建ての長期国債10億ドル(約1300億円)以上を買い戻す計画を明らかにした。
2029年と30年に償還期限を迎える国債が対象となる。
債務を減らすことで国の信用評価である「カントリーリスク」の低下につなげたい考えだ。

引用元:アルゼンチン、国債1300億円買い戻し 信用向上狙う

自国通貨発行権を保有しているアルゼンチンはアルゼンチン・ペソを生み出せます。

しかしながら、USドルは生み出せないので、USドル建ての国債を発行した場合、債務不履行(デフォルト)リスクがございます。

アルゼンチンはこれまでも債務不履行(デフォルト)に何度も陥っています。

2023年1月18日、アルゼンチンは外貨準備高を減らしてでもUSドル建ての長期国債を買い戻すらしいです。

拙ブログでも以前取り上げた債務不履行(デフォルト)リスクは依然燻り続けているのです。

※参考記事:アルゼンチンが形式的デフォルト債務不履行にも様々な種類が存在する

そんな国家と共通通貨を創設するというのは、通貨価値が暴落するリスクとの果てしない戦いになるだけかもしれません。

ブラジルは国内政治の混乱というリスクを孕む

ブラジルで民主主義が危機にさらされた。
左派ルラ政権に反発する右派ボルソナロ前大統領の一部の支持者が暴徒化し、8日に連邦議会を襲撃した。
長引くインフレで市民生活は悪化しており、ルラ氏の過去の汚職疑惑や貧困層重視の政策への保守派中間層の不満が噴出した。

引用元:ブラジル議会襲撃、保守中間層に不満 貧困層優先に反発

2023年1月8日に、ブラジル前大統領の支持者が暴徒化して連邦議会を襲撃しました。

バイデン大統領を認めないトランプ前大統領支持者の暴動を彷彿とさせる暴挙と言えます。

ブラジル国内でもインフレで生活苦に陥る国民が多く、新大統領への不満が爆発しているようです。

一夜にして政権が転覆するかもしれない国家と通貨統合というのはリスクが大き過ぎやしませんか。

ユーロ圏におけるギリシャになりはしないか

私個人が一番危惧しているのは、ユーロのような共通通貨に参加してしまったギリシャのようになることです。

自国通貨発行権を喪失するということなので、必要なときにお金を生み出すことができず、財政破綻してしまうかもしれません。

それは南米経済においての経済的な落ち込みに直結します。

また、世界経済はグローバルにお金が飛び回るので、経済的な落ち込みが波及して世界同時不況になる可能性もあります。

冒頭でも申し上げましたが、当面は共通通貨創設に向けた協議ということです。

したがって、今後ともこの件は情報共有の記事を継続して出したいと思います。

さらに言えば、通貨統合の前段階としてデジタル通貨が検討されているとのことなので、どんなことになるのか分析したいですね。

以上です。

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