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食糧安全保障

遺伝子組み換えトウモロコシを輸入するなら、エタノールにしてしまえ

投稿日:

トウモロコシ
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大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年8月26日(令和元年8月26日)

日米貿易交渉にてトウモロコシ輸入決定

安倍首相は首脳会談で、米国産飼料用トウモロコシについて、日本の民間企業による250万トン規模の購入計画を説明した。
米中貿易摩擦の激化で、米国は穀物の対中輸出が厳しい状況。日本企業が一部を買い入れて支援する形だ。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019082600329&g=pol

日米貿易交渉において、安倍総理は米国産飼料用トウモロコシを250万トン輸入すると説明したようです。

米中貿易戦争において、中国がアメリカの農作物を購入しないため、余剰したトウモロコシをどうするのか困っていたようです。

これでトランプ大統領にとっては、中国に強気に出るための材料が増えました。
中国が農作物を購入しなくても、同盟国が購入してくれるということを明示したからです。

ここで注目するべきは、飼料用のトウモロコシであるという点、250万トン規模という点です。

米国産トウモロコシを食べる家畜はいるのか

米国産のトウモロコシは9割以上が遺伝子組み換えのトウモロコシになります。
以下は農畜産業振興機構より一部引用させていただきます。

米国を含む世界で遺伝子組み換え作物(GMO)の商業的な生産が開始されたのは1996年とされており、GMOは直近約15年間で米国のトウモロコシ生産において一気に導入が進み、現在では同国のトウモロコシ作付面積の9割以上でGM品種のトウモロコシが生産されている。
トウモロコシにおいて遺伝子組み換えにより付与される特性は、大きく分けて害虫抵抗性(Bt)と除草剤耐性(Ht)の2つあり、近年では両方の特性を兼ね備えたスタック品種が大半を占めるようになっている

農畜産業振興機構:米国におけるトウモロコシ生産の現状

私の個人的意見なのですが、遺伝子組み換え食品はどう考えても完全に安全とは言えず、可能な限り我が国日本の市場からは駆逐するべきです。

にもかかわらず、安倍総理は輸入を決定してしまったようです。
飼料用とは言え、その飼料を食べた家畜が食肉となって我が国日本の食卓に並ぶ可能性がある以上、危険極まりないと言えます。

最近では、宮城県で遺伝子組み換え飼料を食べさせていない鶏肉が売られているくらい消費者は遺伝子組み換え食品に敏感になっています。

さらに付言するならば、我が国日本が生産している飼料用トウモロコシの量は年間450~500万トン程ですが、その殆どを自家消費しているため、市場には流通せず、国内の統計自給率は0.0%とされています。

参考記事:グラフでみるとうもろこし

冷静に考えていただきたいのですが、国内で生産している飼料用トウモロコシの量の半分程度をアメリカから輸入することになります。

それだけの飼料用トウモロコシを食べるだけの家畜が国内に存在するのでしょうか。

それとも、米国産トウモロコシ以外の輸入を削減することになるのでしょうか。
トランプ大統領の機嫌は良くなりますが、その他のトウモロコシ輸出国の農家の所得は減ることになります。

飼料用ではなく、エタノール用にすべし

対米貿易黒字を削減するため、やむを得ずトウモロコシを輸入するしか選択肢がないのであれば、飼料用として利用するのではなく、エタノールにした方がまだ安全だと思います。

日本の消費者を不安に陥れることもなくなります。
アメリカからトウモロコシを輸入しますが、日本人の口には入りませんと言えば、安心できるのではないでしょうか。

いわゆるバイオエタノールにするということです。

バイオエタノールとは、サトウキビやトウモロコシ、木材などのバイオマスを発酵させて製造するエタノールのことです。
バイオマスは、生物資源(バイオ)の量(マス)を意味し、上記のような植物の他、わらやもみ殻、家畜糞尿、下水汚泥、廃食用油など、動植物由来のエネルギー源として利用もしくは再利用できる有機系資源を指します。
バイオマスから生成される燃料がバイオ燃料で、バイオエタノールはこの一種です。

http://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=6

飼料用トウモロコシを食べさせる家畜が存在するのか否かを心配しなくてもいいですし、トウモロコシ輸入量や価格の調整をするという心配も無くなります。

米国産トウモロコシは飼料用ではなく、エタノール用に転用するべきです。
石油燃料の削減も可能ですし、中東依存という地政学リスクの軽減にも役立つでしょう。

CO2削減にも効果がございますので、是非ともこれを絶好の機会として、バイオエタノールの普及に努めていただきたいと思います。

もちろん低価格で購入したのですよね?

最後になりますが、250万トンの米国産トウモロコシを輸入するということはそれなりに低価格で購入したということでいいのでしょうか。

時事通信などの報道を見ると、米国産トウモロコシの価格が明示されていませんでした。

あり得ないほどの低価格で買い叩いて、なおかつそれを飼料用ではなくエタノールに転用するというのであれば、今回の日米貿易交渉において、農作物輸入分野については合格点を差し上げてもよろしいのではないかと。

まさか米国産トウモロコシを市場価格と同程度で購入したということはありませんせんよね?

まさか追加輸入した米国産トウモロコシを食べた家畜が日本の食卓に並ぶということはありませんよね?

以上です。

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