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恒大集団の破綻は中国版リーマンショックになるのか。金融恐慌の再来

投稿日:

世界恐慌

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2021年9月24日(令和3年9月24日)

不動産会社の恒大集団が破綻するかもしれない

中国恒大集団の資金繰りが一段と厳しくなっている。
9月下旬以降、過去に発行した社債の利払い日が集中するためだ。
年内の利払い額は社債だけで700億円を超える。
取引先への未払い分などを含めた恒大の負債総額は1兆9665億元(約33兆4000億円)と中国の名目国内総生産(GDP)の約2%に相当する。
その処理に失敗すれば中国経済や金融システムに大きな打撃を与えかねない。

引用元:中国・恒大、迫る巨額利払い 負債総額33兆円

最近、株式市場を乱高下の渦に巻き込んでいるのが、中国の恒大集団という不動産会社の社債の利払いができるのか否か問題です。

この問題を簡潔に説明させていただければと思います。

中国に恒大集団という不動産会社がございまして、レバレッジを活用して不動産関連事業を行っていたのですが、資金繰りが危うくなってしまい、黒字倒産の危機に直面しております。

つまり、借金して事業拡大したのですが、キャッシュフロー的に問題を抱えており、借金の利払いができないということはデフォルトであり、金融危機に発展する可能性ありと言われているのです。

また、利払い費を支払うのではなく、不動産で支払うことも表明しております。
要するに、現物支給というわけです。

※参考記事:中国恒大集団、理財商品の投資家に不動産での返済開始

どう考えても不動産関連企業の末期的症状が出ており、その規模が大きいので世界的に動揺しているようです。

不動産バブルを崩壊させるかもしれない

年内の社債の利払い額は、米ドル債が計6億3110万ドル(約694億円)、人民元債が計3億5380万元(約60億円)となっている。
元本は22年1月30日に米ドル債3億ドルの満期が到来する。

引用元:中国・恒大、迫る巨額利払い 負債総額33兆円

その恒大集団が発行している社債の利払いがございまして、その利払いが行えないほどに追い詰められており、保有している不動産を現金払いであれば、格安で売却するなど不動産市場の価格暴落を引き起こしかねないような手法で、とにかくお金を集めております。

不動産市場において格安物件が供給されるのであれば、恒大集団の競合他社は価格競争に巻き込まれ、競合他社が販売している不動産価格を引き下げるしかなくなります。

それは競合他社にとっての収益性の低下に直結しますから、不動産関連企業が倒産する可能性が高くなり、連鎖倒産になる可能性もございます。

また、不動産関連事業とは裾野が広い産業でございまして、建築業にも影響が出ますし、家電業界にも影響が出ます。

要するに、不動産の価格が低下するということは将来時点の収益が低下するということですから、物件を建築する企業や個人が少なくなり、建築業に携わる労働者が解雇されるかもしれません。

また、物件を生活空間として機能させるためには、家電(システムキッチンやバスルームの設備なども含む)が必要でございますから、家電の需要も縮小することになります。

全面的な需要縮小になりますから、中国という国家全体の雇用が失われるでしょう。

恒大集団が直接取引している民間企業へ支払うべき金額などを示す買掛金が9629億元と最も大きく、負債総額の約半分を占めているとのことなので、間接的だけでなく直接的な影響も甚大です。

私が中国の政策担当者だったら、発狂寸前でございます。
政治権力闘争の影響で、適切な救済策を実行できない可能性があるからです。

恒大集団の破綻は織り込み済みということか

中国当局は地方政府に対し、不動産開発大手の中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の経営破綻に備えるよう指示している。
複数の当局者が明らかにした。
政府は巨額の債務を抱える同社の救済に二の足を踏み、経営破綻による経済・社会的影響をにらんで対策を進めているようだ。

引用元:中国、恒大の経営破綻に備え対策指示 地方政府に

中国当局は地方政府に対して、大規模不動産企業である恒大集団の破綻に備えよと指示を出しているようです。
※フェイクニュースの可能性もございます。

仮に、上記引用元のニュースが本当だったとするならば、中国の政策担当者は既に恒大集団の破綻を織り込み済みの可能性がございます。

どういったことなのでしょうか。
この破綻で失われる不動産価値、雇用、所得などをすべて埋め合わせるだけの財政出動準備に入ったのでしょうか。

どうやら今回の恒大集団の破綻がどれほどの影響を及ぼすのか詳細に調査することは確実な情勢です。
また、暴動は鎮圧する模様です(笑)←いや笑えねぇよ(-_-;)

習近平は敵対派閥と親密な恒大集団を見捨てるかもしれない

経済の危機では果断に動いてきた中国共産党。
恒大問題でいまひとつ動きが鈍いのは、習氏と恒大の距離も背景にある可能性がある。
党内の事情を知る有識者は「(共青団という)意に沿わない部下の地盤沈下には手を貸さない」と語る。

引用元:中国恒大、共産党が距離 習氏と異なる派閥と親密か

中国共産党とは、例えるならば中国国内を統治するヤクザでございまして、派閥毎に舎弟企業が異なります。
習近平国家主席は、別派閥と親密になっている恒大集団の救済には乗り気ではないとの話がございます。

これがいわゆる恒大集団の破綻が無秩序な破綻になるのではないかという根拠でございまして、あながち間違いでもなさそうなのが怖いですね。

恒大集団にお金を貸しているのは金融機関も多いですから、金融危機に発展したら、全産業に悪影響が出ます。
座して死を待つおつもりなのでしょうか。

株価の乱高下を注視しつつ、警戒を厳とせよ

世界の投資環境に変調の兆しが増えてきた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は11月にも量的緩和縮小を決めると表明し、中国の不動産市場の先行きにも不安が広がる。

引用元:米株優位、金利上昇で終焉か 社債の妙味も低下

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はテーパリング(量的緩和の縮小)を始める公算が高まり、市場関係者の予想通りの展開になりつつも、恒大集団の破綻リスクがリーマンショックになるのではないかと不安が高まっています。

株価は乱高下しておりますが、下落基調へ変わる可能性がございます。
S&P500に連動するインデックスファンドを購入している個人投資家も多いでしょうから、気が揉めると思いますが、警戒を怠らず、無意味な短期トレードは止めた方が賢明です。

株価、債券価格、不動産価格がすべて下落するかもしれない

以上を踏まえて、個人的な見解を申し上げておくと、世界同時株安、中華系企業の債券価格の下落(利回りの上昇)、不動産価格も下落というバブル崩壊の地獄絵図になる可能性がございます。

おそらく習近平国家主席は恒大集団を見捨てるでしょう。
そしてその影響度合いが大きくなったところで、強硬手段を採用すると思います。

不動産関連企業の全国有化であり、社会主義国家化を進めるのではないでしょうか。
資本主義からさらに遠くに行こうとする習近平国家主席はその機会を虎視眈々と狙っていると思います。

中国共産党の行動は予測不能なところがございますが、現段階で一番可能性が高いシナリオを考えてみました。

以上です。

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