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ローン担保証券CLOとは。日本銀行の買いオペで金融危機を避けよう

更新日:

信用力の低い企業への融資
 bBearさん より借用(写真ACより)

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年12月9日(令和2年12月9日)

ローン担保証券とは何か

Collateralized Loan Obligationの略称で、ローン担保証券と呼ばれる。
投資格付けの低い欧米企業は銀行から資金調達する際、社債などに比べて返済順位を高めた融資であるレバレッジドローンという仕組みを活用することが多い。
CLOは複数のレバレッジドローンを束ねた商品だ。

引用元:ローン担保証券(CLO)とは レバレッジドローン束ねる

本日は、Muse様からのコメントに対して返信する形で、CLOに関する記事を作成したいと思います。

まずは、そもそもCLOとは何かというお話をさせていただければと存じます。
結論を言ってしまえば、上記の引用元記事の通りなのでございますが、もっと嚙み砕いて説明します。

そもそも信用力の低い民間企業がお金を借りたい場合、レバレッジドローンという仕組みを利用して、民間金融機関からお金を借りることがございます。

民間金融機関の資産となり、同時に民間企業の借金となります。
金融危機や景気悪化の影響を受け、借金がデフォルト(債務不履行)になる可能性が高い企業がお金を借りるためには、こういった仕組みが必要らしいです。

リスクが高いので、借金返済の順位が高く設定されているのだそうです。
そうしないと債権回収できなくなり、民間金融機関が打撃を受けてしまうので、当然と言えば当然ですね。

日本の金融機関がCLOを大量保有

CLOは元金償還の順位に応じて区分けされ、農林中金は最も安全性の高い「AAA格」だけに投資してきた。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響などでCLOの裏付けとなっている融資先企業の格下げが広がれば、リスクが高まる可能性はある。

引用元:ローン担保証券(CLO)とは レバレッジドローン束ねる

いかにも危ないCLOなのでございますが、このCLOを積極的に購入していたのが、ゆうちょ銀行や農林中金などの日本の民間金融機関であり、これらがデフォルトしてしまったら、金融危機に発展するのではないかと危惧されてました。

ゆうちょ銀行は2020年11月13日、9月末の法人向けローン証券化商品(CLO)への投資額が増加しました。

ゆうちょ銀行においては、CLOは評価損も膨らんでしまい、国債保有残高は減少し、運用資産に占める割合も低下しました。
※参考記事:ゆうちょ銀、9月末のCLO残高・評価損が増加 国債は減少

一方で安心材料もございまして、農林中央金庫の奥和登理事長は2020年11月18日の決算会見で、CLOの9月末時点の評価損が400億円弱にまで縮小したと発表しました。

※参考記事:農中:CLO評価損は400億円弱に縮小、上期の新規投資はゼロに

さらに、農林中央金庫においては、CLOに対する新規購入はゼロになったそうなので、ひとまず傷口は塞がったのかなと。

サブプライムローン問題と酷似している

私は今回のレバレッジド・ローン問題及びCLOという金融商品の問題はサブプライムローン問題と酷似していると思っています。

サブプライムローン問題に関して簡潔に説明します。
※参考記事: https://www.ifinance.ne.jp/glossary/world/wor033.html

信用力が低い個人に対して住宅資金を貸し付け、将来時点で住宅価格が上昇することを前提として住宅購入を焚き付けていたのですが、住宅価格の高止まり及びその後の下落により、サブプライムローンを返済できない人が多数発生します。

その後、サブプライムローンつまりは債権を証券化した金融商品も一気に不良債権化してしまったため、世界金融にとって大打撃になりました。
サブプライムローンを返済できない方が多く出現したので当然と言えば当然です

日本銀行の買いオペと公的資金注入で対処できるのでは

仮にCLOが大爆発してしまい、CLOの評価損が膨大になってしまい、それが回復しないとなれば、日本の金融機関は大打撃を受け、金融システムにも大打撃となる可能性がございます。

そのような場合は日本銀行による買いオペで、CLOを購入していき、民間金融機関を救うことで、金融危機は防止できるのではないかと。

ただ、問題もございまして、民間金融機関が保有するCLOを中央銀行が購入していいのか、モラルハザードになりはしないかという政治問題になる可能性はございます。

ハイイールド債も問題になるだろう

今年度に入り、償還年限が50年と国債最長の40年よりも長い社債や、格付けがダブルB格以下の低格付け債(ハイイールド債)が発行された。
普通社債よりも返済順位が低い分、格付け会社が一定の比率を「資本」として認める劣後債の発行も増加し、市場の多様化が進んでいる。
もっとも、米国の社債発行額は年100兆円規模と、日本の10倍に達する。

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO49960840Z10C19A9EA2000/

実は地味に金融市場においてリスクがあるのが「ハイイールド債」です。
格付けがダブルB格以下のハイリスク債権のことです。

あまりにも低成長が継続したため、普通に民間企業へ投資するだけではお金を儲けることができなくなりました。

したがって、リスクを覚悟してでもハイリターンな債券を購入する方が多くなってしまいました。

この件も、さきほどのCLOと同じで、日本銀行が購入できるかどうか、政治問題になるか否かという点が問題になりそうです。

日本国債の大量発行こそが金融危機を救う

金融危機というのは、結局のところ普通に債券を購入したり、普通に株式投資するだけではリターンが得にくいところに、ハイリスクハイリターンの金融商品(債券も含む)が出現するというプロセスが出発点です。

大規模財政出動することにより、国債という安全性が高い債券を生み出し、民間企業の所得を生み出し、株式投資でも設けることができるという経済に回帰する必要がございます。

以上です。


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