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反逆する武士

現代貨幣理論

現代貨幣理論批判者と噛み合わないのは、理解しようとしていないから

投稿日:

一橋大学 国立キャンパス

現代貨幣理論への新たなる批判

大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年7月21日(令和元年7月21日)

本日は現代貨幣理論への新たなる批判がpresident Onlineに掲載されているようなので、それを取り上げ、反論していきたいと思います。

現代貨幣理論を批判しているのは、佐藤 主光(さとう・もとひろ)一橋大学経済学研究科・政策大学院教授です。
以下、具体的な批判箇所を一部引用して、反論していきます。

民間投資が活発な平時の経済状況であれば、国債の増発は(貸し手に対して借り手が増す結果)資金需要を逼迫(ひっぱく)させて金利の高騰を招くことになる。
ここで金利とは資金のやり取りの「価格」にあたる。高金利は借り入れコストを高め民間投資を阻害してしまう。

https://president.jp/articles/-/29359

上記はcrowding-out(クラウディング・アウト)が発生するということを主張しています。

現代貨幣理論においては、国債発行によるcrowding-outは原理的にあり得ないと説明しています。

なぜならば、上記の図を見ていただく通り、日本政府が国債を発行して資金調達する場合、民間銀行の日銀当座預金を借ります。

その後、政府小切手を発行して、民間企業に対価を支払います。
その政府小切手を銀行預金にする過程で、同額の日銀当座預金が増えるのです。

民間金融機関全体で見るならば、日銀当座預金はプラスマイナスゼロなのです。
お金が枯渇するわけではありません。

本当にクラウディング・アウトが発生するとしたら、国債発行によるものではなく、政府支出があまりにも多くなり、民間企業や家計(個人)の資金需要が過度に高まってしまったときに発生します。

ただ、そのような場合は過度なインフレが発生しているときですから、政府支出を増やさないかようにするか、減らすことで対処可能です。

現代貨幣理論ではインフレは生じないと主張している?

ここで鍵になるのは人々が貨幣を持つ理由である。貨幣の保有動機の一つには取引がある。
消費や投資目的にモノ(例えば不動産)を買うにはおカネが必要だ。仮に取引対象であるモノに比べて使われる貨幣が多すぎると当然、貨幣の価値は低下しなければならない。
それがインフレである。
しかし、MMTによれば、貨幣が増え過ぎても、その価値が毀損することはない。なぜか? 人々は取引のためだけでなく、納税のために貨幣を必要とするからである。

https://president.jp/articles/-/29359?page=3

佐藤主光氏(以下敬称略)は上記のように述べて、現代貨幣理論においては、市中に貨幣が増え過ぎてもインフレにはならず、その理由は租税貨幣論で説明していると主張しています。

現代貨幣理論に対する無理解が酷いと言わざるを得ません。
政府支出を増やし、日本国民の所得や雇用が増えた結果、消費や投資が増えたら、インフレになります。

租税貨幣論とは、貨幣の価値が毀損しない(=インフレにならない)という理論ではなくて、貨幣とは税金を納めるための納付物であるので、市中において貨幣として受け入れられ、流通するという理論です。

政府は財政赤字を続けられるため、財政的な制約に直面しないが、それは政府が増税を永遠にしないということではない。
貨幣の保有動機に課税がある以上、いずれ増税があることが前提になる。

https://president.jp/articles/-/29359?page=3

上記のようなことは主張していません。
現代貨幣理論に関する論文やブログ記事で、上記のような主張見たことありません。

脳内妄想が激し過ぎます。
佐藤主光の脳内で何がどのように変換されたのか理解しかねます。

第1に増税しなくても財政再建はできるという主張はいわゆる「上げ潮派」の主張でもある。
ただし、彼らはいったん脱デフレとなれば、民間主導の高い経済成長が実現、自然に税収が増え財政赤字が解消される(財政収支がバランスする)ことを念頭におく。
これに対して、MMTは高い成長を見込んでいるわけではない。
自然増収ではなく増税なしには貨幣を回収できない。

https://president.jp/articles/-/29359?page=3

現代貨幣理論はそもそも経済成長率に関する言及はなかったはずですが?
自然増収ではなく増税なしに貨幣を回収できない・・・????

意味不明です。
税金という制度が存在していれば、貨幣を回収できますよ?

税金という制度を全く理解できていないということでしょうか?
税金を支払ったご経験がないということですか?

課税方法に配慮しないのが現代貨幣理論だと?

MMTは課税を貨幣(タンス預金)の回収とみなすが、回収の仕方に配慮がないようだ。
仮に消費税や所得税でもって課税するなら、景気や成長に与える影響は甚大だろう。
タンス預金に直接課税できると暗に想定しているのかもしれない。
とすれば、MMTは政府に無限の課税権を認めているようにも思われる。

https://president.jp/articles/-/29359?page=3

課税方法に配慮しています。
だからこそ消費増税は駄目だと主張しているのです。

なぜならば、景気や経済成長に与える影響は甚大だからです。
現代貨幣理論を全く理解していないと言わざるを得ません。

経済学者として恥ずかしいと思わないのでしょうか。
一橋大学の学生はこんな人間に経済学を学んでいる現状に不満はないのでしょうか。

現代貨幣理論を批判していただくのは大変嬉しく思いますが、現代貨幣理論をしっかりと理解してからでないと、そもそも話が噛み合わないため、理性的かつ生産的な議論ができません。

以上です。

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