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ドイツ銀行が純損失を計上し、取り付け騒ぎが発生した。金融危機前夜

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はむぱんさんによる写真ACからの写真

ドイツ銀行に取り付け騒ぎが発生

ドイツ銀行の実行可能性についての質問は激動しています - そう、一夜にしても破綻することはありませんが、世界最大の溶けるアイスキューブのように、もはや価値はありません。
他の誰もが45兆ユーロのデリバティブで銀行との取引相手のリスクを削減することを決定し、ドイツ銀行の顧客、ほとんどがヘッジファンドで、1日当たり約10億ドルに達する「銀行破綻」を起こした。

https://www.zerohedge.com/news/2019-07-16/bank-run-deutsche-bank-clients-are-pulling-1-billion-day

上記はzerohedgeの記事を一部翻訳したものです。
翻訳に誤りがあれば、ご指摘いただければ幸いに存じます。

ドイツ銀行の主要顧客であるヘッジファンドが一日当たり約10億ドルの資金をドイツ銀行から別の銀行に移したようです。

おそらく、イギリスのバークレイズ銀行やフランスのBNPパリパなどに資金が移動したのではないかと推察します。

日本円に換算すると、一日当たり1050億円程度のお金がドイツ銀行から流出していると思われます。

10日で1兆円程度、一か月で3兆円程度の資金流出が発生する計算となり、それが周知の事実として金融関連の記事に掲載され、出回っているのです。

私は以前の記事にてドイツ銀行はヘッジファンド向けプライムサービス事業から撤退することをご紹介しました。

その事業の引き受け手はライバル銀行である「BNPパリパ」なのだそうです。
ヘッジファンド向けの事業を手放し、なおかつライバル銀行の躍進を助長するかのような決定によって、ドイツ銀行の凋落は決定的と言えるでしょう。

この動きに、今回の取り付け騒ぎの発生はドイツ銀行にとっては泣きっ面に蜂と言ったところでしょうか。

さらに申し上げれば、ドイツ銀行の取引先がドイツ銀行と取引しているということを自らの「リスク」として認識しております。
いわゆるカウンターパーティリスクを抱えていると認識しているのです。

実質的な取り付け騒ぎであり、この動きが今後継続するか、加速するのであれば、公的資金の注入が必要になると思います。

公的資金の注入が無ければ、ドイツ銀行の顧客と取引先は安心してドイツ銀行を相手に取引ができなくなる可能性が高まり続けるでしょう。

ドイツのメルケル首相はかねてより、ドイツ銀行への政府介入に否定的な姿勢を堅持しており、おそらくその態度は硬化することはあっても、軟化することはないでしょう。

なぜならば、ドイツの首相としては、これ以上国民からの反発を受けるわけにはいかないからです。

ドイツ銀行は四半期損失を計上

ドイツ銀行は、第2四半期に31億ユーロ(28億ポンド)の純損失を出しました。
これは、人員削減および銀行の再編に関連する34億ユーロの費用によるものです。
ドイツ銀行は、ターンアラウンド戦略に総額74億ユーロの費用がかかると予想しており、来年度の黒字化を目指している。

https://www.theguardian.com/business/2019/jul/24/deutsche-bank-posts-worst-quarterly-loss-in-four-years

上記はガーディアン紙の記事から一部引用しました。

ドイツ銀行は2019年第2四半期に31億ユーロの純損失を出しました。
円換算するのであれば、約3700億円程度の純損失になります。
※ユーロ円の為替レートで日々変動しているので、目安とお考えください。

上記の純損失は、ドイツ銀行の人員削減費用などが響いたものと思われます。
参考記事:ドイツ銀、4~6月最終赤字3700億円 リストラ費用で

ただ、一時的な人員削減費用のために純損失が発生しただけではない問題が発生しています。

追加費用がなくても、第2四半期のドイツの純利益は、前年同期比で40%以上減少し、231百万ユーロとなった。
さらなる事業再編費用は、今年下半期に当行の収益を減少させると見込まれ、ドイツ銀行は2019年の通年の損失を計上する見込みです。

https://www.theguardian.com/business/2019/jul/24/deutsche-bank-posts-worst-quarterly-loss-in-four-years

前年同期非において、純利益が40%ダウンしているということは銀行としての「収益力」が著しく低下しているということであり、本業が衰退しているということでもあります。

ある意味、人員削減による費用の増加よりも、深刻な問題が浮き彫りになったということのようです。

本業が衰退しており「収益力」が低下しているという問題に対しては、本質的な抜本改革がなされていません。

私はこれが一番の難問であると思います。
商業銀行としてこれからは頑張るということのようですが、果たして本当にできるのかという不安が解消されていません。

自己資本規制でさらに苦境へ

【ロンドン=佐竹実】欧州銀行監督機構(EBA)は2日、国際的な自己資本規制「バーゼル3」が2027年に完全に適用され、最も保守的に見積もった場合、域内の銀行が合計で1351億ユーロ(約16兆4千億円)の資本不足になるとの試算を発表した。
規制対応で自己資本を24%積み増す必要があるため。低収益に直面する欧州の銀行にとっては逆風となる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46903130T00C19A7FF2000/

国際的な自己資本規制が適用される予定であり、その規制を受けた場合、約16兆4000億円の資金不足に陥る可能性があるとのことです。

しかも、その資金不足は最も保守的に見積もった場合なのですから、もっと資金不足に陥る可能性もございます。

もちろん、今すぐドイツ銀行が破綻するという話ではございませんが、ドイツ銀行を始めとした収益力が低い銀行は淘汰される可能性がございます。

以上です。
それでは皆様お休みなさい。

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