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反逆する武士
uematu tubasaです。
初回投稿日時:2019年8月7日(令和元年8月8日)
れいわ新選組の住宅政策が軽い!
拙ブログは以前にも住宅政策について熱心に語る記事を出してきました。
簡潔に言えば、公的家賃補助制度を導入するべきと主張しましたし、空き家対策を大胆に実行するべきと主張しております。
いわゆる左派エコノミストなどが中心となって、社会保障としての住宅政策を訴えていますが、私のような右派系のエコノミストは住宅に興味関心が低いようです。
そんな中、かの有名なれいわ新選組の住宅政策があまりにも軽いため、苦言を呈したいと思います。
安い家賃の住まい
https://v.reiwa-shinsengumi.com/policy/
敷金・礼金などの初期費用や家賃、高くないですか?
空き家、中古マンション、団地を活用し、
全ての世代が初期費用なし、安い家賃で住める公的住宅を拡充します。
これだと、政策ではなく、居酒屋で家賃や住宅ローンの負担が重いと嘆くだけのような呟きとしか思えません。
公的住宅を拡充するのはいいですけど、誰がその費用を負担するのでしょうか。
誰が管理するのでしょうか。
そういった実務的な論点などは一切触れられていないのは批判されても仕方ないのではないかと。
さらに付言するならば、我が国日本の住宅市場において、政府や地方自治体が空き家を借り上げるというのであれば、不動産賃貸業の仕事を奪うことにもなりかねません。
いわゆるクラウディング・アウト(民業圧迫)ということになります。
低所得者層に安く貸すということなのであれば、ある意味での社会保障制度の拡充になると思いますが、住宅要件も定めずに借り上げるということであれば、住人の安全も保障できません。
れいわ新選組という組織は住宅政策に対して、あまりにも冷淡であると言わざるを得ません。
公的家賃補助制度を導入すべし
私は住宅要件をしっかりと定めて、最大5割の公的家賃補助制度を導入するべきだと考えています。
仮に、公的家賃補助制度を導入するにあたり、1人当たり床面積は25㎡以上でなければ公的家賃補助の対象住宅ではないと定めるとします。
短期的には変動は少ないと思いますが、長期的には狭小住宅は無くなると思います。
大家からすれば、公的家賃補助制度の対象であれば家賃を支払えないという店子を減らすことができるので、リスクヘッジになります。
狭小住宅よりも、25㎡以上の床面積の賃貸住宅を供給するでしょう。
店子からしても、家賃を低く抑えることができれば、生活が楽になります。
床面積だけではなくて、耐震性や断熱性など基礎的な住宅性能を公的家賃補助制度の対象住宅要件に設定すれば、賃貸住宅市場の住宅の質を大幅に引き上げることができます。
不動産投資をする大家さんが、公的家賃補助制度の対象住宅であると宣伝したいため、建設段階で公的家賃補助制度の住宅要件をクリアするでしょう。
さらに付言するならば、こういった民間賃貸住宅の質を高めて、公的家賃補助制度で家賃負担が大幅に軽減されれば、政府や地方自治体が不動産賃貸業をできるだけ邪魔せずに、住宅という社会保障を充実させることができます。
空き家対策に本腰を入れるべき
我が国日本は空き家が約846 万戸も存在するのに、新築住宅の供給を後押しする政策を実行しています。
空き家があれば、治安や景観が悪くなりますし、賃貸にもしない、売却もしないでは住宅投資の無駄であると言わざるを得ません。
需要と供給のバランスが崩れて、住宅の資産価値が目減りし、負の資産効果が発生してしまいます。
簡単に言えば、住宅資産が半分になったら、それだけ消費や投資が抑制されてしまうということです。
物やサービスが余っている場合はまず供給を削減し、生産調整をするべきなのに、住宅ローン減税、フラット35、次世代住宅ポイントなどといった優遇措置が継続しているのです。
参考:空き家を一掃するためには新築抑制という方向に舵を切らねばならない
その結果、新規着工戸数はどのように推移しているのかをグラフでご紹介したいと思います。
我が国日本では空き家が約846万戸も存在しているのに、毎年少なくとも約80万戸以上は新築されています。
空き家に対する固定資産税の税率引き上げや、除却費用を一部補助するのも有効だとは思いますが、空き家対策の本丸は新築の抑制であるべきなのです。
余っていて、数量的に供給過剰ならば、供給を絞るのは当然ではないですか。
様々な工業製品なども、供給過剰ならば生産調整しますし、農作物だって生産調整します。
それにもかかわらず、住宅の生産調整には着手しないというのは、政府与党と住宅メーカーの癒着があり、経済成長のエンジンの一部である住宅投資を減らしたくないという思惑があると言わざるを得ません。
れいわ新選組の主要政策に住宅政策を!
なぜ弱者に寄り添うべきれいわ新選組が、住宅政策を軽視するのでしょうか。
なぜ弱者に寄り添うべきれいわ新選組が、具体的な住宅政策を策定しないのでしょうか。
我々は、どこで寝泊まりするのでしょうか。
我々は生活の基盤をどこに置いているのでしょうか。
それは住宅に他ならず、住宅こそが国民生活の基本中の基本です。
何故足元を疎かにするのかまるでわかりません。
まずは身の周りから政治について興味関心を持つべきではないでしょうか。
以上です。